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阿片王 満州の夜と霧

Shinichi Sano

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101316383
ISBN 10 : 4101316384
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2008
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

アヘンを制するものは支那を制す。中国人民の尊厳と国力を奪うアヘン密売の総元締めとして、満州における莫大な闇利権を一手に差配し、関東軍から国民党までの信を得た怪傑・里見甫。時代の狂気そのままの暴走を重ね、「阿片王」の名をほしいままにしたその生涯を克明に掘り起こし、「王道楽土」の最深部にうごめく闇紳士たちの欲望劇のなかに描き出す構想十年、著者の最高傑作。

目次 : 団子坂の怪人/ 異形の人脈/ 男装の麗人/ 魔都放浪/ 秘密工作/ アヘンの国/ 不逞者/ 風雲の上海/ 孤高のA級戦犯/ 女人変転/ 家系図の迷路/ 石つぶて

【著者紹介】
佐野眞一 : 1947(昭和22)年東京生れ。出版社勤務を経てノンフィクション作家に。主著に、民俗学者・宮本常一と渋沢敬三の交流を描いた『旅する巨人』(大宅賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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文字通りの「労作」である。ただでさえ謎に...

投稿日:2010/09/15 (水)

文字通りの「労作」である。ただでさえ謎に満ち満ちた「満州国」と「阿片」との関係を、繁栄した戦後日本の「原形」として描ききった著者の筆力と直感には素直に頭を垂れる他ない。ただ女性関係からこの里見某の実像に迫っていく後半部はやや説得力に欠けるが、戦後半世紀をむかえ、戦争の事をすっかり忘れ、証言者は次々と鬼籍に入り、おそらく困難を極めたであろう現況にあっては「よくぞここまでやったな」というべきであろう。

伊東洋輔 さん | 神奈川県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 小鈴

    満州でこれだけのことをしながらも戦後はひっそりと静かな余生を送り、あの時代を語らぬまま亡くなる。里見甫のことを他者は多いに語り、ぼんやり輪郭は見えてくるが阿片王の物語は里美甫の胸の内からでることなく消えてしまった。妖怪のような人物だが唯一人間らしさを感じたのは、63才にて初めて男児ができて糟糠の妻と別れ、恋女房に子煩悩に生きたことだ。葬式には前妻もかけつけた。柩を釘で打ち付ける石をもった前妻は顔にめがけて投げつけた。里見は前妻に何の承諾もなく勝手に離縁していた。妻は葬式で離縁されたことを知るのだった。

  • C-biscuit

    ブックオフの送料無料調整でなんとなく購入。歴史小説のようなイメージで購入したが、内容は阿片王と呼ばれた、里見甫について書かれたノンフィクションである。全くこの人物については、知らなかったが、甘粕正彦や愛新覚羅溥儀などの要人が登場する。阿片王と呼ばれるくらいなので、相当の悪い人物かとも思ったが、読むうちに人間的には非常に私利私欲のない人物であったと思う。時代背景が違う人間では評価のできない部分と感じる。また、里見の周辺の人物についてもかなり調べられており、里見の人物像以外にも当時の様子や歴史がよくわかった。

  • fseigojp

    乱心の広野とセットで読まれるべき

  • KAZOO

    佐野さんのノンフィクションは好きなのですが、資料を非常に多用しているためか登場人物が多くまた話やインタービューになったりとついていくのが大変でした。しかしながらかなりおもしろく、このような人物もいたのかなあと思いました。先に読んだ村上もとかさんの龍にもこのような人物が出てきました。このあとまた佐野さんの甘粕についての本も読んでみたいと感じました。

  • nstnykk9814

    未読だった佐野真一本をブックオフの百円棚で見つけて飛ばし読み。東電OL事件など他の題材を扱ったものほど面白くはなかったのは取材対象が妖しすぎたせいか、それとも佐野節についていけなくなったせいだろうか?

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