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新版 動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか 小学館新書

Shinichi Fukuoka

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784098253012
ISBN 10 : 4098253011
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2017
Japan

Content Description

「人間は考える『管』である」「私たちが見ている『事実』は脳によって『加工済み』」「歳をとると、一年が早く過ぎるのは、実際の時間の経過に、自分の生命の回転速度がついていけないから」などの身近なテーマから「生命とは何か」という本質的な命題を論じていく。発表当時、各界から絶賛されベストセラーになった話題作に、最新の知見に基づいて大幅加筆。さらに、画期的な論考を新章として書き下ろし、「命の不思議」の新たな深みに読者を誘う。

目次 : プロローグ 生命現象とは何か/ 第1章 脳にかけられた「バイアス」―人はなぜ「錯誤」するか/ 第2章 汝とは「汝の食べた物」である―「消化」とは情報の解体/ 第3章 ダイエットの科学―分子生物学が示す「太らない食べ方」/ 第4章 その食品を食べますか?―部分しか見ない者たちの危険/ 第5章 生命は時計仕掛けか?―ES細胞の不思議/ 第6章 ヒトと病原体の戦い―イタチごっこは終わらない/ 第7章 ミトコンドリア・ミステリー―母系だけで継承されるエネルギー産出の源/ 第8章 生命は分子の「淀み」―シェーンハイマーは何を示唆したか/ 第9章 動的平衡を可視化する―「ベルクソンの弧」モデルの提起

【著者紹介】
福岡伸一 : 1959年、東京都生まれ。京都大学卒業後、ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て、青山学院大学教授・ロックフェラー大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • hiace9000

    科学読本である。だが、「動的平衡」の視点は様々な文脈で解釈すべき、時代を読み解くキーワードとなり得る。近年やたら人口に膾炙した感もある"変わらないために変わり続ける"という語も、実は38億年前から「生命」それ自体がずっと続けてきた活動に他ならない。動的平衡の概念を組織論に当てはめ考えてみると、さまざまなヒントと示唆をくれる。人員の入れ替わり、思考の刷新、意見の相違による対立とそこでの平衡感覚の維持。組織の硬直化を排し、可変的でありながらサスティナブルなシステムこそ、時代が求める古くて新しい視点なのだ。

  • 09年単行本、17年加筆修正して新書化。電子書籍化してほしい。生物学の話だが動的平衡の数理モデルを扱う第9章を除き図表はほぼない。普通に文章が面白いので専門的な知識はそれほどなくてよい■タンパク質の合成と分解との動的な平衡状態が「生きている」ということであり、生命とはそのバランスの上に成り立つ「効果」(80頁)■一年も経つと、昨年、私を形作っていた物質はほとんどが入れ替えられ、現在の私は物質的には別人(296頁)■鴨長明『方丈記』の冒頭「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」を思い出す

  • かみぶくろ

    生命とは、分子による分解と合成の絶え間ない動的平衡状態のことである、っていう博士の一貫した説明は、認識を更新するって意味でけっこうな破壊力があると思う。でも文系の自分には、この動的平衡と文学や哲学との接続にも興味がある。人間が絶え間ない分子の流れだとすると、自分を自分と定義付けるものとはなんだろうか?動的平衡を行う「生命」と、思索する「人間」の差異はどこで生まれるのか?いずれにせよ、理系学問による人文学へのアプローチが、今後は主流になるんだろうな。

  • Nobu A

    17年初版。福岡本取っ掛かりの「生物と無生物のあいだ」で定義付けに提唱した「動的平衡」をどう展開するのか好奇心を唆られ、反面、難解な専門的な話になるのかなと頁を捲る。杞憂。「汝とは、汝の食べた物そのものである」の解釈や分子生物学の知見を無視した巷に蔓延るコラーゲン添加食品等、一見横道に逸れる雑学も最終的には見事に収束させる相変わらずの文才と読み易い筆致。福岡先生は講演でもきっと聴衆の興味を掻き立てながら雄弁と話すんだろうな。一度聴いてみたい。福岡伸一著書5冊目。毎回興味深い内容で楽しませてくれる。

  • 藤森かつき(Katsuki Fujimori)

    記憶や意識の在処については特に興味がある。記憶分子が存在していないっていうのは、本当に印象深い。数日でどんどん入れ換わってしまう動的平衡の状態にあって、じゃあ、記憶や意識はどこにあるんだろう? 脳の内部の回路に微弱な電気が走ることによって? じゃあ、昔の思い出さない記憶はどこに? 読むほどに謎は深まる。知りたいと思っていたミトコンドリア・イブのことも触れられていて嬉しかった。連載されていたものをまとめたものらしく、動的平衡にまつわるあれこれ、って感じなのかな? 生命はなぜそこに宿るのか、は分からなかった。

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