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母影 (おもかげ)

Sekaikan Ozaki

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784103521426
ISBN 10 : 4103521422
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2021
Japan

Content Description

行き場のない少女は、カーテン越しに世界に触れる。
デビュー作『祐介』以来、4年半ぶり初の純文学作品。

小学校でも友だちをつくれず、居場所のない少女は、
母親の勤めるマッサージ店の片隅で息を潜めている。
お客さんの「こわれたところを直している」お母さんは、
日に日に苦しそうになっていく。
カーテンの向こうの母親が見えない。
少女は願う。
「もうこれ以上お母さんの変がどこにも行かないように」。


著者紹介:
尾崎世界観(おざき・せかいかん)
1984年11月9日、東京都生まれ。2001年結成のロックバンド「クリープハイプ」の
ヴォーカル・ギター。12年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメ
ジャーデビュー。16年、初小説『祐介』(文藝春秋)を書き下ろしで刊行。他の著書
に『苦汁100%』、『苦汁200%』(ともに文藝春秋)、『泣きたくなるほど嬉しい日々
に』(KADOKAWA)。千早茜との共著に『犬も食わない』(新潮社)。対談集に『身の
ある話と、歯に詰まるワタシ』(朝日新聞出版)。

【著者紹介】
尾崎世界観 : 1984年11月9日、東京都生まれ。2001年結成のロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル・ギター。12年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。16年、初小説『祐介』(文藝春秋)を書き下ろしで刊行。他の著書に『苦汁100%』(文藝春秋)、『苦汁200%』(文藝春秋)、『泣きたくなるほど嬉しい日々に』(KADOKAWA)。対談集に『身のある話と、歯に詰まるワタシ』(朝日新聞社)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

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少し変わった母と子どもの関係を、子ども目...

投稿日:2021/03/19 (金)

少し変わった母と子どもの関係を、子ども目線で描いている小説。子ども目線のため、習っていないような難しい漢字は全てひらがなに開かれているのが視覚的にも面白い。 母の影と書いて”おもかげ”と読ませるタイトルからも分かる通り、不思議な、独特な、奇妙な、チャイルディッシュな、クリーピーな…どの言葉が適切か上手く言い表せない形容し難い言語感覚なら圧倒される。 年齢を重ねるにつれて少しずつ察していく「いっていい?」という言葉も、無垢な子どもにとっては全く違うものになってしまう。 何かを知ることは成長とも言えるが、汚れることとも言える。 成長の過程で取り零してしまったものを痛感させられると同時に、1人の少女が不器用にぶつかりながら、時には失いながらも少しずつ大人になっていく成長記録を垣間見たような気持ちになった。

だーいし さん | 千葉県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    第164回芥川賞候補作 既読4/5、尾崎世界観、初読です。 芥川賞候補作っぽい作品ですが、昭和の母子家庭の物語、あまり新鮮味がありません。 https://www.shinchosha.co.jp/book/352142/ https://www.creephyp.com/feature/omokage 2月は、本書で読了です。

  • 旅するランナー

    小学生の少女の目を通して見えてくる世界観。子供が感じる孤独、喜び、母への思慕、変タイな大人の世界が、物悲しく描かれます。影の描写が素晴らしく、その意味でタイトルが秀逸です。この何とも言えない読書感は何なんだろう。

  • いつでも母さん

    幸せは自分の心が感じる。人と比べる意味はない。小学生低学年の私の世界は、自分の見える範囲、手に触れる範囲、声の聴こえる範囲なのだ。その世界の中で母と共にいることが絶対で自分の命と等しく、幸せなのだ。誰かが私を下に見て、バカにして憐れんでそれが一体なに?母と私の全ては今。危ういのは時の流れか。現実と想像の狭間で私は大人になっていくのだろう。それでも幸せと思うに違いない。幸せっていったい何?ー初めての尾崎世界観、あぁこの感覚は私の苦手な感じかも…(汗)そんなこと思ってしまった。

  • いっち

    主人公は小学校低学年と思われる女子。母は性的サービスのあるマッサージ店で働いているが、主人公はそれを知らず、カーテンを隔てた隣のベッドで、カーテンに映る母の影を見ている。客の「あるんでしょ?」の声が聞こえ、主人公は「知らないおじさんが探し物をしている」と考える。性的サービスがありながら、店で働く間に娘を隣にいさせる母はどうかしてるし、店側もおかしい。いくら知能が遅れている母親とはいえ。ただ、純粋で繊細な言語感覚のある主人公が良い。無知な主人公が母の仕事を知ったとき、どう感じて、どう行動するのか気になった。

  • 美紀ちゃん

    私の中で尾崎世界観はクリープハイプのvocal.guitarという認識の方が強い。 音楽をよく聞くし、 フェスなどで、生でライブを見た事がある。 だからどんな本を書くのか?楽しみに読んだ。 尾崎世界観はライブのMCではハッキリとモノを言うのに、この本ではやんわりしている印象が強く、イメージにギャップがあった。 これはしっかりと文学作品だった。 なるほど芥川賞候補になりそうな文章だと思った。 尾崎世界観が多才で、素晴らしいと思った。

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