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言い寄る

Seiko Tanabe

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062767590
ISBN 10 : 4062767597
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2010
Japan

Product Description

乃里子、31歳。フリーのデザイナー、画家。自由な1人暮らし。金持ちの色男・剛、趣味人の渋い中年男・水野など、いい男たちに言い寄られ、恋も仕事も楽しんでいる。しかし、痛いくらい愛してる五郎にだけは、どうしても言い寄れない……。乃里子フリークが続出した、田辺恋愛小説の最高傑作。

Content Description

乃里子、31歳。フリーのデザイナー、画家。自由な一人暮らし。金持ちの色男・剛、趣味人の渋い中年男・水野など、いい男たちに言い寄られ、恋も仕事も楽しんでいる。しかし、痛いくらい愛してる五郎にだけは、どうしても言い寄れない…。乃里子フリークが続出した、田辺恋愛小説の最高傑作。

【著者紹介】
田辺聖子 : 1928年大阪府生まれ。樟蔭女子専門学校国文科卒。’64年『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)』で第50回芥川賞、’87年『花衣ぬぐやまつわる…』で第26回女流文学賞、’93年『ひねくれ一茶』で第27回吉川英治文学賞、’94年第42回菊池寛賞、’98年『道頓堀の雨に別れて以来なり』で第50回読売文学賞、第26回泉鏡花文学賞、第3回井原西鶴賞を受賞。’95年紫綬褒章、2000年文化功労者に選ばれ、’08年には文化勲章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 遥かなる想い

    デザイナー乃里子を主人公とする 軽快な恋の物語である。 剛、水野に 言い寄る 乃里子の視線は、 正直で 気持ち良い。 心のあり様が 31歳らしく 潔く、 生ぐさくないのが 良いのだが …五郎のことを 想いながら、 終電で帰られてしまう乃里子… 地団駄踏むような悔しさが よく描かれてはいるが…最後は 剛、水野に 流されていく 乃里子の心が 少し哀しい、 恋のお話だった。

  • しいたけ

    ああ、関西弁で感想を書けないことが、心底悔しく情けない。東京弁では何としても足りないのだ。私よりずっと上の本物の昭和の恋愛小説。中心で愛を叫ばないし、死んだ親友の恋人とも付き合わないし膵臓を食べたいとも思わないけど、面白くてたまらないけど、何故か切なさが的のド真ん中の黒丸を射抜く。ああ、関西弁で口説かれたくてたまらない。叶わぬ夢だということも、心底悔しく情けない。

  • 優希

    面白かったです。ふわりと揺れる乃里子の恋心と、彼女をとりまく男性たちの微妙な関係が妙にリアルでした。様々な男性に言い寄られ、恋も仕事も楽しんでいる乃里子だけれど、本当に想いを寄せている五郎には言い寄れないのが恋する乙女という感じで可愛らしかったです。好きな人とは距離ができ、「合う」程度の人とは気楽に付き合える。とても複雑なのですが、何故かスッと受け入れられてしまいます。好きな人の姿を見るだけでときめいたりするところはやはり純粋なんですね。もどかしいけれど心地よい。この続きも気になります。

  • ゴンゾウ@新潮部

    不思議と読む機会がなかった田辺聖子さん、初読です。40年以上も前の作品だととても思えない。3人の男性の間で揺れる乃里子。奔放に性を謳歌するように見えるが本命の五郎には言い寄れない。その反動で他のふたりと情事を繰り返すのか。そんな女心が赤裸々に関西弁で描かれていて切ない。特に終盤は乃里子がいじらしくて愛おしく思えてしまう。

  • mukimi

    最近男性作家の歴史小説の良さに目覚めたけれど、女流作家の恋愛小説は何にも変えがたい。深夜にガールズトークをしてる様な、でも本当に女子会なんかで口にしてしまったら白い目で見られかねない危うい感情。頭では分かってるのに心と体が別の動きをしてもどかしくて寂しくて。男が寄越した遣る瀬無さは、男で埋める。そのやり場の無い思いは誰かと共有できるものじゃないって殆どの女は知ってる。だけど筆者は見事に共有させてくれた。「彼をたのしみたい」「とっても愉しいこと」「軽侮のこもった愛情」突飛な語彙ではないのに心に響いて残った。

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