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大阪弁おもしろ草子 中公文庫

Seiko Tanabe

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122069077
ISBN 10 : 4122069076
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2020
Japan

Content Description

時代とともに標準語風に変容していくものの、大阪弁の精神には、なお不変の表情がある。「そこそこやな」「ぼつぼついこか」…。こうした言葉が人生のキャリアを積んだオトナの口からこぼれるとき、大阪弁はより生彩を帯び、迫力を増す。味わい深い大阪弁を通して、上方文化を考察する好エッセイ。

目次 : よういわんわ―古語について/ ちちくる―上方弁の淫風/ そやないかいな―語尾と助詞/ けったくそ悪い―大阪弁の猥雑/ はる―大阪弁の敬語/ タンノする―好もしき大阪弁/ 明治・大正の大阪弁(その一)―大阪弁の表情/ 明治・大正の大阪弁(その二)―大阪弁の陰影/ 新大阪弁―大阪弁のせつなさ/ いてこます―大阪弁のバリザンボウ/ あたんする―過ぎし世の大阪弁/ せいてせかん―大阪弁の機能

【著者紹介】
田辺聖子 : 1928年、大阪生まれ。樟蔭女専国文科卒。63年、『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)』で芥川賞を受賞、88年、『花衣ぬぐやまつわる…わが愛の杉田久女』で女流文学賞、93年、『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞、94年、菊池寛賞を受賞。98年、『道頓堀の雨に別れて以来なり』で泉鏡花文学賞と読売文学賞を受賞。2008年、文化勲章受章。大阪弁で軽妙に綴る現代小説の他に、古典文学の紹介、評伝小説など、著書多数。19年6月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • HANA

    大阪弁をテーマにしたエッセイ第二弾。前作『大阪弁ちゃらんぽらん』が大阪弁が持つ特殊な言葉一つ一つに言及しているのに対し、本作は大阪弁全体を俯瞰している作りとなっている。読んどるうちに大阪弁の持つ独特の活気や猥雑さが脳裏に浮かんでくるよう。それで気が付いたのだけど、こういう形で大阪弁読む時は脳裏で音読してしもとるなあ。自分関西の片隅で住んどるんやが、大阪弁普段少ないトコの方がどう読むのかも気になるなあ。個人的には明治大正の大阪弁がおもろかった。食満南北はじめ紹介されとる文献、片端から読みとうなってくるし。

  • shikashika555

    文芸作品に大阪弁は少ない。 谷崎の『細雪』すら、耳の良いノンネイティブの大阪弁である。 生粋の大阪弁話者による大阪弁は、標準語が取りこぼしたニュアンスを拾い上げる。 そのニュアンス込みの言葉で思考して行動して大阪の人になってゆく。その人たちが大阪の文化と経済を生してきたのだ。 それは豊かでまろやかで 部分的に細かくて、勢いがあり猥雑そのもの。 人間の業をぶっちゃけてまた拾い上げるような言葉。 そのいやらしさを嫌い標準語寄りになってしまった今の大阪弁では、どのような人ができ どのような文化が育つのだろう。

  • アオイトリ

    おせいさんがこよなく愛する大阪弁。古い文献から昭和初期の文学まで渉猟して、その記録と歴史を堪能しました。とても真面目に考察されてます。共通語風に変わりつつあるそうですが、その精神は根強く残り続けてほしい。練れた人から聞く大阪弁の、なんて迫力のあることか…

  • マツユキ

    大阪在住ですが、大阪弁にはそんなに馴染みがないですが、読んでみると、あ、使っているかも。時代によって、変わっていくのが、言葉。作者の頃からもう消えていった言い方もあって、本当に生き物みたいだな。この作品で、様々な文学を通して、大阪弁の面白さを味わうことができました。大阪人の生き方にも興味が掻き立てられました。前作も読みたい。

  • aki

    「〜しはる」はほんまに万能。敬語知らんでも敬語喋れる。サ行とハ行の文字を飛ばして(はねて)しゃべるのも私のクセなんじゃなくて関西弁がそうさせてるんやと思うことにした。

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