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松本清張傑作選憑かれし者ども 桐野夏生オリジナルセレクション 新潮文庫

Seicho Matsumoto

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101109763
ISBN 10 : 4101109761
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

本宅、愛人宅の二重生活の軋轢から、鬼と化した宗吉。社長秘書を務める独身女性・花江の隠された貌。愛欲、金銭欲などに囚われ、暗闇に続く道へ踏み出した男と女。彼らの生を鮮やかに切り取る5編を、現代文学の旗手がセレクト。「発作」「鬼畜」「馬を売る女」「密宗律仙教」「赤いくじ」を収録。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    桐野さんの編纂による清張のアンソロジーです。ひとつの中編(「馬を売る女」)と4つの短編です。この作品も他のと同様に時代性を感じるのですが、やはり中編と「鬼畜」が読みごたえがありました。「馬を売る女」は1970年代に日経新聞に連載されたもので私は毎日欠かさず読んだものでした。競馬に関する情報を売るということで今では考えられないような連絡方法です。「鬼畜」は映画にもなって私もみましたが、普通の人物が代わっていく様子を描いていて緒形拳の怪演が今でも印象に残っています。

  • あすなろ@no book, no life.

    桐野夏生氏らしい憑かれしものどもと名の付く本作。流石は桐野氏であり、数多く清張を読んだ僕もこのモチーフやパターンはあまり読んだ事がないというなかなかの作品もセレクトをされていた。そして、清張節を満喫。どの作品も清張ならではの凄みと憑かれているというのが胸につかえながら分かる。先へ先へと頁を繰りたくなる。戦後から高度成長期の時代背景からの風俗描写も清張ならでは。その他、新興宗教に迫りたかった清張というのも分かる。あの遺作であり絶筆となった神々の乱心の末期がとても知りたかった事を久しぶりに想い出したのである。

  • ふじさん

    憑かれることを書くとは、欲望を滾らせた人間の姿を書くこと。「鬼畜」は映画のイメージからも、怖い。鬼と化した宗吉に愛人の子を殺す示唆した妻、三人の我が子を宗吉夫婦に押し付けた愛人、無責任。「馬を売る女」は、冴えない醜女がしたたかに生きる様は小気味いいが、最後は悲しい結末。「密宗律仙教」は、新興宗教を創設した男の軌跡を追ったドキュメンタリータッチの異色作。オウム真理教を彷彿させる内容、読んだ後にちょっと怖さが。「赤いくじ」は、戦後の影が残っている時代に書かれた作品で、戦時の理不尽さを描いた狂気の物語。

  • キムチ

    凄すぎる!やっぱり、昭和☆みな再読だったが「桐野チョイス」という冠の意図はバッチリ。「発作」説明不可の鬱屈^軽々と閾値を超える人間の怖さ「鬼畜」弱ければ人間に毒が瞬時芽吹く怖さ「馬を〜」欲望が人間の在り様を如何にでも変異させる怖さ「赤いくじ」高貴な存在が一転して娼婦。一幅のショートフィルムを視る様な展開の見事さ「密宗〜」これが迫力。淫逸の語、初めて聞く!武次郎、岐阜の土地性、中年の女性・・目に浮かぶ様な。昔いた殿山泰司を思い出した。感情鈍麻の女性って・・ある意味存在が無気味。今は伝説になった昭和の小道具は

  • 竹園和明

    【再読】日々の暮らしを圧に耐え生きる人や飽くなき欲望に憑かれた人々。彼ら彼女らが臨界点を越えてしまう瞬間を綴った松本清張の作品を、桐野夏生がチョイスした5編。昭和30年代の作品「鬼畜」の野蛮さは何度読んでも衝撃。だが親が子を殺める事件は今でも実際に起きている。いつの世も人を狂わせるのはカネと欲。印刷工が新興宗教の教祖となり色と欲に浸る「密宗律仙教」。終戦後、米兵に慰安婦として差し出された女は実際には何事も起こらなかったのに周囲の偏見に苛まれる「赤いくじ」。欲を滾らせた醜い人間を描く秀逸な5編だった。

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