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Piano Sonatas Nos, 15, 17, 18, etc : Paul Lewis (2CD)

Schubert (1797-1828)

User Review :5.0
(2)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
HMC902115
Number of Discs
:
2
Label
:
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description

Schubert: Piano Sonatas D840, 850 & 894

Piano Sonata No. 15 in C major, D840 'Relequie'
Piano Sonata No. 17 in D major, D850
Piano Sonata No. 18 in G major, D894
4 Impromptus, D899
3 Klavierstucke, D946

Paul Lewis, piano

Recorded: 2011

Paul Lewis has just emerged from a vast Beethoven project: the complete sonatas and piano concertos, greeted all over the world as a landmark and completed in 2011 by the 'Diabelli Variations' - and now he returns to Franz Schubert, the other key focus of his concert career, the other pillar of his discography.

In this double album, three late sonatas are accompanied by two sets of short pieces brimming with inventiveness, the ' Impromptus' and 'Klavierstucke'.

Track List   

Disc   1

  • 01. Schubert: Piano Sonata in D Major, Op.53 D.850 - I. Allegro
  • 02. Schubert: Piano Sonata in D Major, Op.53 D.850 - II. Con Moto
  • 03. Schubert: Piano Sonata in D Major, Op.53 D.850 - III. Scherzo. Allegro Vivace
  • 04. Schubert: Piano Sonata in D Major, Op.53 D.850 - IV. Rondo. Allegro Moderato
  • 05. Schubert: Piano Sonata in G Major, Op.78 D.894, 'Fantaisie' - I. Molto Moderato E Cantabile
  • 06. Schubert: Piano Sonata in G Major, Op.78 D.894, 'Fantaisie' - II. Andante
  • 07. Schubert: Piano Sonata in G Major, Op.78 D.894, 'Fantaisie' - III. Menuetto. Allegro Moderato
  • 08. Schubert: Piano Sonata in G Major, Op.78 D.894, 'Fantaisie' - IV. Allegretto

Disc   2

  • 01. Schubert: Four Impromptus, Op.90 D.899 - I. Allegro Molto Moderato
  • 02. Schubert: Four Impromptus, Op.90 D.899 - II. Allegro
  • 03. Schubert: Four Impromptus, Op.90 D.899 - III. Andante Mosso
  • 04. Schubert: Four Impromptus, Op.90 D.899 - IV. Allegretto
  • 05. Schubert: Piano Sonata in C Major, 'Relequie' - I. Moderato
  • 06. Schubert: Piano Sonata in C Major, 'Relequie' - II. Andante
  • 07. Schubert: Drei Klavierstucke, D.946 - I. Allegro Assai. Andante. Andantino
  • 08. Schubert: Drei Klavierstucke, D.946 - II. Allegretto
  • 09. Schubert: Drei Klavierstucke, D.946 - III. Allegro

Customer Reviews

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80年代、アファナシェフでいきなりシューベ...

投稿日:2012/03/25 (日)

80年代、アファナシェフでいきなりシューベルトの極北を体験して以来、シューベルト=「鬼門」として大真面目に禁忌の音楽として封印していた。その呪縛を見事に明るく解き放ってくれたのがポールルイスのシューベルト。特に、このト長調のソナタだ。数あるソナタの中でも特にこのソナタはルイスの血肉と化したような出来映え。決して「叫ばない」節度を保った打音、素晴らしく均質なレガート奏法が、優しげで何気ない音楽の中に最新のテクスト読解の成果を「あざとさ」無しに盛り込みつつ、シューベルト独特の内密な世界を今この同時代に滞りなく表出していく。「枠」の外に出ようとするのではなく、「枠」を受け入れてその中で内向きの斑模様の想念を細やかに表出していくシューベルトの音楽。演奏時の姿は師匠ブレンデルを彷彿とさせるが、音楽は師匠よりも数段自然で好感触。全体に優しさと癒しに満ちた音の玉手箱。好録音ゆえ24bit/96kHzデータに行ける人は超お勧め。

marco さん | 東京都 | 不明

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シューベルトの「怖さ」とは何だろうか?人...

投稿日:2011/10/16 (日)

シューベルトの「怖さ」とは何だろうか?人は「希望」とか「憧れ」を持っている。普通はそうだ。しかしその「希望」とか「憧れ」が現実と軋轢を生ずる場合、現実と折り合えない場合、現実とかけ離れている場合、そこには必ず現実との摩擦が生じる。それはどうしても現実との歪みとして顕在化してしまう。人同士の関係性とか、システムの因果関係で吸収とか処理できる程度の歪みなら問題にはならないが、現実との軋轢が大きいほど、それは吸収できず、増殖する。その歪みは人の理性やシステムの中では、必ず憎悪とか悪意といった形で表出してくる。それは「希望」や「憧れ」を侵食し、醜く変形させてしまう。「悪意」が実行されてしまうと、「希望」や「憧れ」は消失し、2度と復元されることはない。ギリシャ神話のパンドラの箱の逸話、人の世に巣食う全てのおぞましきもの数々が箱から抜け出たあと、一番底に「希望」が残っていたのは、その「戦慄すべきおぞましき悪意と絶望」の数々は全てが「希望」から生じたものだからだ。だから「希望」は一番「底」に張り付いていたのだ。人はそのような現実を社会で数多く見て学習するのだが、それでも人は「希望」が捨てきれない、それは人の業そのもの、ある宗教ではそれを「原罪」と呼ぶ。それがパンドラの箱の逸話の正体だ。シューベルトは音楽の世界で、それを正面から見据えて、それでも「希望」と「憧れ」を歌い続けた極めて業の深い作曲家だ。20世紀のシューベルト演奏はそれでも「合理的」なものをシューベルトの音楽に求めようとした。まだ20世紀の前半の時代は、合理的な評価がそのまま通用する時代で、それは演奏家の精神や活動に大きな影響を与えている。ヴァントやブレンデルなどの極めて「合理的」な演奏が極めて優れた演奏になったのは当然の結果だったのかも知れない。しかし、今世界は全く「合理的」ではない。いや、「合理的」であろうとすることは、現実との軋轢を生み、悪意に満ちた悲劇を降臨させてしまうことを、特に20世紀後半以降、我々はあらゆる局面で目撃している。日常生活でももちろんそうだ。現在のクラシック音楽の状況はまさに不合理そのもの、無能がコネで幅を利かす時代。その不合理は、現代の演奏家の活動にも影を落としている。「合理的」なものではなく「不合理」なシューベルト演奏。観念的な懐疑ではなく、構造とその構成を極めて高い技術を使って丁寧に洗い直すことで、シューベルトの「不合理」を提示してしまう演奏。不合理に苦しむ様々なものが、その不合理を憎悪するのではなく、その不合理が様々なシステムを支えるために機能する矛盾を見つめる視点。そこから表出する何か。現在の本当に実力のある音楽家は、そのようなものまで「音」にし始めている。ポール・ルイスは現在「世界最高のシューベルト弾き」と評価されている。このようなシューベルトを、これほどの高い技術で奏でる初めてのピアニスト。しかもブレンデルを中心とした、これまでのシューベルト研究の成果を高い次元で身に着けている物凄い逸材。彼のこれまでの録音も最高レベルをいくものだったが、今回は本当に驚かされた。20世紀的な視点でルイスのシューベルトを聴いていたら違和感を感じてしまうが、18番が再録だったため、私自身の先入観と間違いに気付くことができた。18番の深まりは素晴らしく、これまでリヒテル、ブレンデル、アファナシェフでも上手くいかなかった18番だが、20世紀的な視点で、この曲を表現することは軋轢を生じてしまい、曲の表層で格闘するだけの結果に終わることを、この演奏は初めて教えてくれたように思う。海外で一足先に入手して本当に良かったと思った一枚。

ひのき饅頭 さん | 愛媛県 | 不明

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