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笹まくら

Saiichi Maruya

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101169019
ISBN 10 : 4101169012
Format
Books
Publisher
Release Date
January/1983
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Customer Reviews

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思っていた以上に読みやすく、面白かった。...

投稿日:2021/06/16 (水)

思っていた以上に読みやすく、面白かった。懲役から逃れる逃亡劇かと思ったら、もちろんその側面もあるものの、スケールが全然違った。戦中・戦後の各登場人物の苦悩や葛藤が描かれているが、現代にも通じる普遍的なテーマでもあり、全く古びていない。今更ながら読んで良かった。

いえつん さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • kaoru

    名作である。徴兵忌避で5年間全国を放浪し、敗戦後は大学職員となった浜田庄吉の内心の葛藤、戦後社会での微妙な立場が「意識の流れ」の手法で克明に描かれる。徴兵忌避者の家族の苦しみ、戦前戦後の食糧不足、憲兵に追われる恐怖、兵役を逃れた浜田を軽蔑する同僚の西の凄まじいモルッカ島での戦場体験など当時を経験した者にしか書けない迫力に溢れている。旅で知り合った四国の質屋の娘阿貴子との恋。友人の堺と交わされる「国家とは」「天皇とは」の議論。「国家の愚劣さなんだよ。だから、桁がはずれているんだ」最後に自由を得たと感じた⇒

  • ω

    素晴らしい作品ω! 徴兵忌避をして5年間方々を逃げ回っていた庄吉青年(いいとこの出)。それから20年、今は美人若妻と結婚もし大学職員として穏やかに暮らしているが…。。こりゃタマラン、マイッタ。ほへ〜!!

  • ken_sakura

    逸品ヽ(´▽`)/読み様に差が出そう。馬鹿がバレそうで怖い(^。^)徴兵忌避を完遂した浜田庄吉の20年後、往時に道連れた阿紀子の死を契機にした45歳の中年の危機♪( ´θ`)ノ徴兵忌避の五年に及ぶ旅の夜。旅の空と今の空が浜田の心象を表す様に唐突に切り替わる。表立っては出世敵、最も悲惨な南方帰り、西正雄の独白、あいつすげえな云々の章は可笑しい。浜田と西だけ戦争体験を他人に語らない。過去は消せない変えられない。堕落論じゃなくそれでも浜田の時は過ぎ行く、だろうか。解説は米原万里で感想調。読める人に呆然(^^;)

  • ちゅんさん

    すごくよかった。徴兵忌避者が戦時中どんな気持ちなのかは何となく想像できるけど、戦後しかも20年も経ったあとのこととなると全然想像がつかないし当の本人も全く予想してなかった事態になるのがとても興味深かった。戦中と戦後の話を行ったり来たりするのだがそれがあまりにも滑らか過ぎてはじめは読みづらかったけど慣れてくればこれが非常に良い。戦争とは戦後とはなどいろいろ考えさせる秀作、いや名作と言ってもいい作品だと思う。

  • こばまり

    読友様等のレビューを目にし【再読】。かつて「うちのおじいちゃんは兵役拒否者だ」と得意げに話した知り合いの男性に「そんな簡単な話ではない。あなたの記憶違いでは」と軽く口喧嘩になったのはこの小説のせい。再読にも関わらず十分恐れ慄き感嘆し、気が滅入りました。初読の時よりも主人公のずるさや鈍感さを強く感じました。つくづく、凄い小説です。

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