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生のみ生のままで 下

Risa Wataya

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087711899
ISBN 10 : 4087711897
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2019
Japan

Content Description

【第26回島清恋愛文学賞受賞作】

「どんな場所も、あなたといれば日向だ」

互いに男の恋人がいるのに、止めようもなく惹かれあう逢衣(あい)と彩夏(さいか)。
女性同士、心と身体のおもむくままに求め合い、二人は一緒に暮らし始めた。芸能活動をしていた彩夏の人気に火が付き、仕事も恋も順調に回り始めた矢先、思わぬ試練が彼女たちを襲う。切ない決断を迫られ、二人が選んだ道は……。

今まで裸でいても、私は全然裸じゃなかった。常識も世間体も意識から鮮やかに取り払い、一糸纏わぬ姿で抱き合えば、こんなにも身体が軽い――。
女性同士のひたむきで情熱的な恋を描いた、綿矢りさの衝撃作!


【著者プロフィール】
綿矢りさ(わたや・りさ)
1984年京都府生まれ。早稲田大学教育学部卒業。2001年『インストール』で第38回文藝賞を受賞しデビュー。2004年『蹴りたい背中』で第130回芥川賞を受賞。2012年『かわいそうだね?』で第6回大江健三郎賞を受賞。


【著者紹介】
綿矢りさ : 1984年京都府生まれ。早稲田大学教育学部卒業。2001年『インストール』で第三八回文藝賞を受賞しデビュー。04年『蹴りたい背中』で第一三〇回芥川賞を受賞。12年『かわいそうだね?』で第六回大江健三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    暗転した下巻。再開後の二人の、というよりは彩夏の再生が語られる。逢衣の戸惑いはそのまま読者のそれに重なる。もちろん、そのために視点は逢衣に置かれている。畢竟は逢衣の献身が彩夏を快復させたのだが、その基底にあったのは彼女の愛だろう。ヘテロセクシュアルの場合よりも、それは一層に純化され無償性を高めているように思われる。性的交渉の場面も描かれるが、それはエロティックではあるものの、互いに攻撃的ではなく、また支配的でもない。それが彼女たちの交わす愛の行為の特徴だろう。なお、結末部は通俗的に過ぎるか。

  • starbro

    上・下巻(このボリュームでは分冊する意味なし)、440頁弱完読しました。現実の同性カップルを取り巻く環境を考えると、綺麗にまとまり過ぎな気がしました。LGBTの増殖や少子化の進行は、人口爆発に対する地球の自浄化作用なのかも知れません。【読メエロ部】

  • パトラッシュ

    (上巻から続く)第三は結末にカタルシスを欠く点。作者の意図は「恋愛を通じての人間再生」にあったようだが、彩夏と逢衣は外の力で引き離されるだけで『赤と黒』や『はつ恋』のように恋愛自体で苦しむ姿がほとんど描かれていないため感動が薄いのだ。これらが重なって、小説としては中途半端な感が拭えない。半分以下に短縮して颯と彩夏と逢衣の三角関係に絞った心理小説に仕立てるか、逆に恋愛のプロセスや二人の衝突、凛の悪意の事情や逢衣の彩夏への疑念などを500枚ほど加筆した方が成功しただろう。要は作品構成上のバランスの問題なのだ。

  • hiro

    ひと昔前ならば、女性同士の恋愛がテーマの小説は、読む前から構えていただろう。しかし、最近はLGBTがテーマのものも多く、それらを読んでいたことと、綿矢さんの読みやすい文章のおかげですらすら読めた。芸能事務所によって引き裂かれた二人は、彩夏の病気によって再会を果たす。彩夏の闘病生活を献身的に支える逢衣だが、彩夏は逢衣にも心を閉ざしていた。元の二人に戻れるようにと応援しながら読んだが、この後のエピソードの一部は、どこかでみたことがあり、LGBTがテーマのものが多くなると、もうひと工夫が必要かもしれない。

  • やっちゃん

    上巻P149「当たり前だけど仕組みも構造も本当によく知っていた。繊細さを心掛けながら私は好きなように指を動かしたが、それは自分の好きなやり方が相方に伝わるということで、少しばつが悪かった」経験したくないけどなるほどなと思った。

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