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夏の名残りの薔薇

Riku Onda

User Review :3.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784167729028
ISBN 10 : 4167729024
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2008
Japan

Content Description

沢渡三姉妹が山奥のクラシック・ホテルで毎年秋に開催する、豪華なパーティ。参加者は、姉妹の甥の嫁で美貌の桜子や、次女の娘で女優の瑞穂など、華やかだが何かと噂のある人物ばかり。不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。これは真実なのか、それとも幻か?巻末に杉江松恋氏による評論とインタビューも収録。

【著者紹介】
恩田陸 : 1964年宮城県生まれ。早稲田大学卒。92年日本ファンタジーノベル大賞の最終候補となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年に『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞と第2回本屋大賞を受賞し、06年には『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞(長編部門)、07年には『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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各章とも語り手の主観により物語が変わって...

投稿日:2021/07/11 (日)

各章とも語り手の主観により物語が変わっていき、真実と妄想が入り乱れる様は好き嫌いに分かれるところだろう。残念ながら終わり方が好みではなかったが、それすらも結局は語り手の一方的な妄想の産物でしかない気がしてしまうし、そうでなけば陳腐すぎる。

ナムリ さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • さてさて

    『要するに、彼女たちは作り話をするのが習慣なのだった』という沢渡三姉妹が山奥のホテルで開催するパーティーで巻き起こる変死事件に隠された真相を追うこの作品。「去年マリエンバートで」という映画からの夥しい引用の中に、本編との重なり合いを意図して書かれたこの作品。『檻の中で待ち受けている、嘘つきな女たち…本当に罪深いのは ー それはいったい誰なのか』という真実を追い求めるこの作品。恩田作品49冊目となる一冊で、投げ出しそうになるのを何度も堪える読書を経験するとは…恩田ワールドの奥深さを改めて体感した作品でした。

  • ダイ@2019.11.2〜一時休止

    あとがきなどを読んで恩田さんの狙いはわかるんですが、結局はSFなの?。挿入される場面を筆頭に自分の読解力ではよくわからん。

  • SJW

    国立公園内の山頂にある英国風グランドホテルに毎年、沢渡グループの三姉妹がたくさんの関係者を招待する。個別に行われるお茶会、全員が参加する晩餐会で、三姉妹が作り話を続けるが目的は不明である。外は吹雪いて密室のようなホテルで事件が起きていく。語り手が章毎に変わり、事件の内容も章が変わると違った内容になったりと頭が混乱する展開には疲れた。また「去年マリエンバートで」という小説の一部が所々に引用されて、それもさらに混乱する原因のようだ。実験的な試みなのだろうが、不思議感を出すことには成功したと思う。

  • aoringo

    帯にミステリと銘打ってあったが、今までも恩田さんのミステリには何度もやられているので前もって心の準備をしてから読んだ。章ごとに語り手が変わりそして殺人事件が起こる。上品で知的で流れるような文章がやっぱり好きです。気になるラストはというと...おー今回はそうきたかーといった感じ。恩田ミステリは何作か読んできたけどこれはまあ納得がいく最後で、楽しんで読むことができました。あとおまけにスペシャルインタビューも載せられていました。ちょっと得した気分♪

  • ムッネニーク

    2025年1冊目『夏の名残りの薔薇』(恩田陸 著、2008年3月、文藝春秋) 雪に閉ざされたホテルで巻き起こる“不連続殺人事件“を描いたミステリー。 章ごとに語り手が入れ替わり、しかも認知する現実が各々で奇妙に食い違うという「藪の中」形式を取っている。その上、「去年マリエンバートで/不滅の女」という映画のテキストの断片が端々に挿し込まれるので、読んでいて眩暈を覚えそうになる。 この構造がそれほど上手く作用しているとは思わないが、幻想的な世界観は良い。 〈去年、ここでは本当に何も起きなかったんでしょうか〉

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