ビダルフ・レーベルのベストセラーが新音源追加&リマスターで待望の復活
トスカニーニ率いるNBC交響楽団からえり抜きの奏者たちが同響首席ヴィオラ奏者ウィリアム・プリムローズの下に結集したプリムローズ四重奏団。プリムローズが回想録で「我々よりも演奏能力に秀でたカルテットは過去に存在しなかったと信じている」と記したのも納得できるメンバーでした。1938年に結成されるや否や複数のレコード会社から誘いが舞い込んだそうで、その中からRCAビクターに録音を開始しましたが、残された録音はごくわずかに留まりました。アメリカ演奏家連盟が1942年に決定したストライキや、メンバーがソリストとしての活動を増やしたり、別のオーケストラにコンサートマスターとして引き抜かれたりしたこと等が理由のようです。
「Biddulph」はRCAビクターからリリースされていたハイドン、シューマン、スメタナに未発表だったブラームスとチャイコフスキーを加えた2枚組を1992年にリリースしましたが、完売して久しく、再発の要望が多かったそうです。このたび、かつてイギリスの弦楽器専門誌「Strad」が復刻したことのあるモーツァルトを加えた3枚組としてのリリースとなりました。尚、過去に「Biddulph」から発売された曲もリマスターされているとのことです。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
1. モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番ト長調 K.387
録音:1940年/音源:未発表 78rpm records
2. シューマン:ピアノ五重奏曲変ホ長調 Op.44
録音:1940年3月14日/RCA Victor 17620/23(CS 96 048143/49)
Disc2
3. ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉 Hob.III:50-56
Introduzione: Maestoso ed Adagio
Sonata I: Largo
Sonata II: Grave e cantabile
Sonata III: Grave
Sonata IV: Largo
Sonata V: Adagio
Sonata VI: Lento
Sonata VII: Largo
Coda: Il terremoto(Earthquake). Presto e con tutta la forza
録音:1940年2月6,15日、1941年1月22日/RCA Victor 17786/94(CS 96 046789/99 and 96 047002/07)
4. チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第3番変ホ長調 Op.30より第3楽章:スケルツォ
録音:1940年2月15日/未発表 78rpm records(matrix CS 96 047062)
Disc3
5. ブラームス:弦楽四重奏曲第3番変ロ長調 Op.67
録音:1941年1月15日、8月15日/未発表 78rpm records(Cs 96 060325/30 and 96067 583/84)
6. スメタナ:弦楽四重奏曲第1番ホ短調『わが生涯より』
録音:1940年2月6,15日/RCA Victor 16313/16(matrices Cs 96 047008/14)
プリムローズ四重奏団
オスカー・シュムスキー(第1ヴァイオリン)
ジョーゼフ・ギンゴールド(第2ヴァイオリン)
ウィリアム・プリムローズ(ヴィオラ)
ハーヴェイ・シャピリオ(チェロ)
ヘスス・マリア・サンロマ(ピアノ:2)
復刻プロデューサー:Eric Wen
復刻エンジニア:Ward Marston(Disc1,2)、Mark Obert-Thorn(Disc3)
マスタリング:Dennis Patterson