Solomon Beethoven: Piano Sonata, 3, 14, Schumann, Chopin, Brahms (2CD)

悲運の名ピアニスト、ソロモン、
超貴重な録音がAuditeにより復刻！

彼は明澄と正確、繊細な陰影づけと古典的均整のピアニストであり、この世紀の生んだ最も完成したピアニストの一人であった。〜ハロルド・ショーンバーグ

昨年のフルトヴェングラーBOXで歴史的録音の復刻CDに新たな1ページを開いたAuditeレーベルが、ベルリンRIAS放送局のオリジナル・アナログ・テープ（テープスピード、76cm/秒）から伝説のピアニスト、ソロモン[1902-1988]の秘蔵録音を復刻しました。
　ソロモンは脂の乗り切っていた1956年夏、脳梗塞によって左手の薬指と小指の自由が利かなくなり、1951年から始まったEMIのベートーヴェン・ソナタ全集録音も未完に終わり、その後、亡くなるまでの32年間、公の場で演奏することはありませんでした。この録音は脳梗塞の数ヶ月前におこなわれた彼の絶頂期の貴重な記録です。

吉田秀和著「世界のピアニスト」より
　「『月光』は非常にゆっくり始まる。いくらアダージョ・ソステヌートといっても、これほどゆっくりしたのは、ほかにきいたことがない。しかし、これは歩みではなく、流れである。一つ一つの音の粒の揃っていること。その油をひいたような滑らかさの中に、内側からの感情の充実のあること。稀代の名演である。今世紀は幾人かのベートーヴェンの名手をもったが、ソロモンは、その中でも最高級、最上級にしか数えようのないピアニストである。本当にベートーヴェンらしいベートーヴェンというものを求めている人はぜひ一度きいてみられるが良い。」（キングインターナショナル）

【収録情報】
・ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第3番ハ長調Op.2-3
・ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27-2『月光』
・シューマン：謝肉祭Op.9
・J.S.バッハ：イタリア協奏曲 BWV.971
・ショパン：幻想曲 ヘ短調Op.49
・ショパン：夜想曲 変ロ短調Op.9-1
・ショパン：スケルツォ 変ロ短調Op.31
・ブラームス：間奏曲 変ホ短調 Op.118-6
・ブラームス：間奏曲 ホ長調 Op.116-4
・ブラームス：奇想曲 ロ短調Op.79-1

　ソロモン（ピアノ）

　録音時期：1956年2月
　録音場所：ベルリン
　録音方式：モノラル