日本語解説付き
アレクサンダー・ガジェヴ最新作。プロコフィエフ&チェレプニン親子の小品集!
イタリア/スロベニアの新星、アレクサンダー・ガジェヴは、2015年に浜松国際ピアノ・コンクールで優勝&聴衆賞受賞を果たしており日本での根強いファンも多いほか、2018年モンテカルロのワールド・ピアノ・マスターズと2021年シドニー国際ピアノ・コンクールでも優勝。そして、かつてないほどの大きな盛り上がりを見せた2021年第18回ショパン国際ピアノ・コンクールでは、堂々の第2位+「最優秀ソナタ賞(クリスチャン・ツィメルマン賞)」を獲得し大ブレイク中のピアニスト。
BBCラジオ3の新世代アーティスト2019-2022にも選ばれているガジェヴが、英BBCラジオ3とドイチュラントラジオ・クルトゥーア(ドイツ公共放送の文化プログラム)の共同プロデュースによってレコーディングした最新アルバムが、ドイツの「C'Avi-music」より登場!
プロコフィエフのピアノ小品集『風刺』と『束の間の幻影』に、プロコフィエフの師でもあるニコライ・チェレプニン[1873-1945]とその息子アレクサンドル・チェレプニン[1899-1977]のピアノ小品集をカップリングするという極めて意欲的なプログラムに挑戦。A.チェレプニンはロシアで生まれ学び、ジョージア経由でパリへ亡命し(ラヴェルやフランス6人組とも交流)、日本や中国を含むアジアを旅し(日本での教育者としての功績もあり、夫人は中国人)、戦後はアメリカへ渡り国際的に活動しました。彼の作品からは初期から後期までの3つのサイクル(1つは抜粋)が選ばれており、プロコフィエフの影響から、東洋文化、フランスの色彩、グレゴリオ聖歌、ジョージアの民族音楽など、様々な要素が取り入れられ、自身の音楽的表現に変換されています。
プロコフィエフの日記に「オーケストラについてはリムスキー=コルサコフよりもチェレプニンから学んだ」と書かれ、サンクト・ペテルブルク音楽院で指揮の教師やロシア・バレエ団(バレエ・リュス)の指揮者としても活躍したN.チェレプニンの作品からは、プーシキンの童話「漁師と魚の物語」(「金のさかな」のタイトルや、グリム童話版「漁師とおかみさん」としても知られるおとぎ話)に基づく音楽物語を選び、欲張りな漁師の妻がエスカレートして最後は元の木阿弥になってしまうという象徴的な作品でアルバムの最後を締めています。
残酷で皮肉に満ちた『風刺』と、幻想的で神秘的な『束の間の幻影』とあわせ、アレクサンダー・ガジェヴの才気煥発なピアニズム、ショパンとは違った奥深い内面を感じさせてくれるアルバムとなることでしょう。(輸入元情報)
【収録情報】
● プロコフィエフ:風刺(サルカズム) Op.17
● A.チェレプニン:ピアノのための8つの小品 Op.88
● A.チェレプニン:12の前奏曲 Op.85より第1曲:アダージョ/第9曲:アレグロ
● A.チェレプニン:4つのノスタルジックな前奏曲 Op.23
● プロコフィエフ:束の間の幻影 Op.22
● N.チェレプニン:プーシキンの『漁師と魚の物語』への6つの音楽的イラストレーション Op.41
アレクサンダー・ガジェヴ(ピアノ)
録音時期:2021年2月
録音場所:ドイツ、ヴァイマール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
国内仕様盤(解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き)
解説:Cornelia de Reese、アレクサンダー・ガジェヴ(日本語訳:生塩昭彦)