Adriano in Siria : Adamus / Capella Cracoviensis, Fagioli, R.Basso, Mynenko, etc (2015 Stereo)(3CD)

ペルゴレージ ：歌劇『シリアのアドリアーノ』全曲(3CD)
フランコ・ファジョーリ、ロミーナ・バッソ、ユーリ・ミネンコ、他
ヤン・トマシュ・アダムス&カペラ・クラコヴィエンシス
メタスタージオの超人気台本にペルゴレージが作曲！

イタリア人台本作家、メタスタージオが1732年に書いた『シリアのアドリアーノ』は、約一世紀ほどの間に、長短合わせて59もの音楽が書かれたことでも知られる超の付く人気台本でした。
　題材は、映画『テルマエロマエ』や、パンテオン、サンタンジェロ城建設でもおなじみのローマ皇帝アドリアーノ（ハドリアヌス）と、領地シリアでの男女間のもめごとをとりあげたもので、パルティア王オスロアの娘エミレーナと、彼女を愛するファルナスペ（オスロアの腹心）、皇帝アドリアーノの確執を土台に、帝国主義全盛のヨーロッパで広く受け入れられるよう、異民族に対する寛容について描いているようにも見えます。
　この台本に最初に作曲・上演したのはカルダーラ[1732 ウィーン]で、次いでジャコメッリ[1733 ヴェネツィア]が続き、若きペルゴレージ[1734 ナポリ]も登場、そしてヴェラチーニが1735年に、ロンドンでヘンデルのオペラ・カンパニーに挑む形でこの作品を上演して成功を収め、以後も、ガルッピやヨハン・クリスチャン・バッハ、ミスリヴェチェク、アンフォッシ、ケルビーニなど多くの作曲家がこの題材に取り組んでいます。
　ちなみにペルゴレージのこのオペラは、翌年のヴェラチーニ作品と同じく、台本上の主役はハドリアヌス帝ですが、音楽的な魅力は、敵のパルティア王オスロアの腹心で、パルティア王女エミレーナと恋仲であるファルナスペの方が勝っているようで、ここでもドラマティックな表現力で人気のカウンターテナー、フランコ・ファジョーリが起用されています。（HMV）

【収録情報】
● ペルゴレージ:歌劇『シリアのアドリアーノ』全曲

　ファルナスペ：フランコ・ファジョーリ(カウンターテナー)
　エミレーナ：ロミーナ・バッソ(コントラルト)
　アドリアーノ：ユーリ・ミネンコ(カウンターテナー)
　オスロア：フアン・サンチョ(テノール)
　アクィリオ：シグデム・ソヤルスラン(ソプラノ)
　サビーナ：ディリアラ・イドリソヴァ(ソプラノ)
　カペラ・クラコヴィエンシス(ピリオド楽器オーケストラ)
　ヤン・トマシュ・アダムス(指揮)

　録音時期:2015年8月
　録音場所:ポーランド、クラクフ放送、Romana Bobrowska Concert Studio
　録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)