過去の「Third」（輸入版CD）はブート並みの音質。2009年紙ジャケで発売された「Has Anyone Here Seen Sigfreid?」（国内版）も期待したほどの音質（「Third」に比べると格段の差ではあったが）ではありませんでした。 　しかし、本盤は失われていたと思われていたマスターテープが2013年に発見されたことにより発表されたものとのことで、いままでのカセット・テープ起こしのCDとは比べものにならないくらい音質が向上しています。 　音質が良くなったことにより不思議なことに楽曲まで良く聞こえてしまいます。（曲順が旧盤と変更になっており、旧盤には入っていなかったアウトテイク曲が1曲が追加となっています。そのせいで旧盤とはずいぶん印象が変わっています。） 　この盤は、旧盤を持っているファンの方であれば絶対に買いです。 　なお、ボーナストラックのライブ曲は音質も上々ですが2013年、2014年の演奏のものが主体となっています。2009年版のCDのボーナストラックの方は、音はブート並ですがアルバム録音時と同時期のライヴ録音なので歴史的な価値はあるかと思います。

パヴロフズ・ドッグのまさかのスタジオ新録作。本来的には約20年振りちかくの新作と云う事になるのだろう。かつての毒気の様な強烈的な個性色はかなり後退したが、リリカルなピアノに憂愁さを湛えたヴァイオリン、そしてあのハイトーンヴォイスが絡んだら、紛れもなくパヴロフズドッグ！。いまはサーカンプからのメッセージを純粋に楽しみたい。

Ｄ.サーカンプの超ハイトーンボーカルばかりに自然に耳がいってしまうが、聴くべきは哀愁を帯びた陰りのあるメロディ。リード楽器ばりに弾きまくるメロトロンが素晴らしい効果をあげている。アメリカのバンドというにはあまりに英国的な音。

このアーティストが好きで好きで仕方がない。前回書いたような、あたたかい曲もいいのだが、苦悩を深くえぐり出すような曲も素晴らしい。Did you see him cryは一度聴いてみる価値がある。

評価は人それぞれだと思います。八十年代の音色やコーラスを取り入れた彼等らしさもちゃんと残っている佳作アルバムです。ボーカルはおさえめです。ジャケットの無機質な感じの曲ではなく、はなやかな音色に落ち着いたベースライン、しぶいサックス、不思議にあやしさを感じる曲調などいろんな要素を有機的にかつ、いびつな都会感てものがあるならば、そんな人工的なものも感じることが出来ます。ただ、これぞ、という一曲がない気がします。それでも十分素晴らしいアルバムですが。値段がもう少し安ければ買いだと思います。ライブや未発表曲？などボーナストラックが沢山ついてお得ですよ。

1stの禁じられた掟より、名作とされるこの2ndアルバム。前作の悲壮感と彼らの個性がみごとに融合して創られた世界とはうってかわって、穏やかであたたかな祈りと光に満ちている。喜びと悲しみからの放心を優しくふちどるメロディーと音色は哲学的でさえある。展開のユニークさ等、彼らの個性は健在。1stしか聴いたことがない人もぜひ聴いてみてください。

なんでこんなに点数が低いのかなぁ…。聴けば聴くほど好きになるんだけどなぁ…。ボーカルのビブラートすごすぎ…。あと本気で歌いすぎ…。誰が世界で一番心から歌ったかのランキングがあったら、一票入るかも…。いや、むしろナンバーワンかも…。とくに六曲目、地下鉄スーの詩のクライマックス。買ってよかった…。至福。来日しないかな〜…。

とにかくユニーク。こんなバンドめったにいません。あとこの声はすごい。

叙情派ﾒﾛﾃﾞｨｱｽ･ﾊｰﾄﾞﾛｯｸﾊﾞﾝﾄﾞ､PAVLOV'S DOGの1st｡70年代後半の音源だが､とにかく全編を美しいﾒﾛﾃﾞｨで包み込んだｱﾙﾊﾞﾑで､泣きの旋律が好きな人は必ず聴いてほしい作品☆ｳﾞｫｰｶﾙの声に好き嫌いはあると思うが､この美しさの前では些細な事♪�E､�F辺りの泣きは特に強烈だ！！

最低のヴォーカル。他の楽器の奏でる音までも粘っこくしている。思い出すだけで悪寒がする。二度と聴きたくない。