ORFEOレーベル40周年記念。秘曲オペラ6作品をボックスに
これまでに作曲された数多くの歌劇の中で、現代まで人気を保っているのはほんの一握りの作品です。たとえ大作曲家の作品であれ、全てが大成功を収めていたわけではありません。
このボックスには、そんな歴史に埋もれた6つの作品が収録されています。ジュゼッペ・ガッツァニーガ[1743-1818]やレオンカヴァッロ[1857-1919]の歌劇のように、同じ題材による大ヒット作が生まれたために、その影に隠れてしまった作品。フィビヒ[1850-1900]作品のように作曲家の母国では現在も人気を保っているのに国際的には知られていない作品。初演の失敗が尾を引いてそのまま埋もれてしまった作品など様々ですが、いま改めて聴いてみるとその魅力の大きさに気が付くことでしょう。
各々の作品に登場する歌手や指揮者にも注目です。ルチア・ポップやパメラ・コバーンなどの女声歌手からフランシスコ・アライサ、フランコ・ボニゾッリなどの男声歌手まで、驚くほどの名歌手たちが出演。ガルデッリやアルブレヒトなど一流のオペラ指揮者による演奏も聴きものです。
ブックレット(欧文)は初出時のものとは異なり、歌詞などはついておりません。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1-2
● ガッツァニーガ:歌劇『ドン・ジョヴァンニ、または石の客』全曲(1787)
ジョン・エイラー(テノール)
エヴァ・シュタインスキー(ソプラノ)
パメラ・コバーン(ソプラノ)、他
ミュンヘン放送管弦楽団
ステファン・ゾルテス(指揮)
録音時期:1990年5月26日〜6月6日
録音場所:ミュンヘン、バイエルン放送第1スタジオ
録音方式:ステレオ(デジタル)
モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』に先駆け、1787年にサンモイゼ劇場で初演されたガッツァニーガの作品。全体的にコンパクトにまとめられているものの、物語りの進行はほとんど同じであり、最後はドン・ジョヴァンニは石像によって地獄へ落とされます。イタリア・オペラを得意とするアメリカ出身のテノール、ジョン・エイラーがドン・ジョヴァンニを見事に歌っています。(輸入元情報)
Disc3
● ビゼー:歌劇『ジャミレ』全曲(1872)
ルチア・ポップ(ソプラノ)
フランコ・ボニゾッリ(テノール)、他
ミュンヘン放送管弦楽団
ランベルト・ガルデッリ(指揮)
録音時期:1983年5月28日〜6月3日
録音場所:ミュンヘン、バイエルン放送
録音方式:ステレオ(デジタル)
アルフレッド・ド・ミュッセの長詩「ナムーナ」を素材にし、ルイ・ガレが台本を作成、ビゼーが音楽を付けた1幕もののオペラ・コミック。エジプトのカイロを舞台にした東洋の雰囲気を湛えた作品であり、同じく東洋を舞台にしたサン=サーンスの『黄色い王女』と共に上演され話題を集めました。ヒロイン、ジャミレを演じているのは名歌手ルチア・ポップ。フランコ・ボニゾッリとの軽妙なやりとりが聴きどころ。(輸入元情報)
Disc4-5
● ドヴォルザーク:歌劇『アルミーダ』全曲(1904)
ヨアンナ・ボロフスカ(ソプラノ)
パヴェル・ダニルク(バス)
ヴィエスワフ・オフマン(テノール)、他
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ゲルト・アルブレヒト(指揮)
録音時期:1995年5月22日
録音場所:Rudolfinum, Prague, Czech Republic
録音方式:ステレオ(デジタル)
ドヴォルザーク最後の作品である歌劇『アルミーダ』は、バロック期に盛んに取り上げられたタッソの「解放されたエルサレム」をJ.ヴルフリツキーが台本化した、魔女アルミーダとリナルドの物語。『ルサルカ』の流れを汲むロマンティックな作品ですが初演は失敗に終わり、そのまま忘れられてしまいました。ワーグナー風の重厚なオーケストラ・パートが特徴で、アルブレヒトがチェコ・フィルハーモニー管弦楽団から美しい響きを紡ぎだしています。(輸入元情報)
Disc6-7
● フィビヒ:歌劇『シャールカ』全曲(1897)
エヴァ・ウルバノヴァー(ソプラノ)
ダリボール・イェニス(バリトン)
ヤネス・ロトリッチ(テノール)、他
ウィーン放送交響楽団
シルヴァン・カンブルラン(指揮)
録音時期:1998年5月8日
録音場所:ウィーン、コンツェルトハウス
録音方式:ステレオ(デジタル)
チェコの伝説「乙女戦争」に登場する女性を題材にした歌劇『シャールカ』。原作では女たちの敵であるツチラトはシャールカの奸計によって殺害されてしまいますが、フィビヒの歌劇では2人の間に生じた濃密な愛情がじっくり描かれています。フィビヒ全作品の中でも最も人気が高く、現在でもチェコでは頻繁に上演されています。大編成の作品を得意とするカンブルランの指揮のもと、東欧系の歌手たちが見事な歌唱を繰り広げています。(輸入元情報)
Disc8
● マスネ:歌劇『テレーズ』全曲(1907)
アグネス・バルツァ(メゾ・ソプラノ)
フランシスコ・アライサ(テノール)、他
ローマRAI交響楽団
ゲルト・アルブレヒト(指揮)
録音時期:1981年2月10-14日
録音場所:Auditorium del Foro Italy, Rome
録音方式:ステレオ(デジタル)
フランス革命を題材にしたマスネの歌劇『テレーズ』。ジロンド派の夫アンドレ・ソレルと貴族階級の恋人アルマン・ド・クレヴァルの間で板挟みになったテレーズは、恋人を追って亡命を決意。しかし夫が処刑されることになり、彼女も捉えられギロチン台へ・・・
初演時は好評を博したものの、やがて忘却の淵に沈んだマスネ晩年の作品。主役テレーズを演じるアグネス・バルツァの品の良い歌唱とフランシスコ・アライサの若々しい声のやりとりが涙を誘います(輸入元情報)
Disc9-10
● レオンカヴァッロ:歌劇『ラ・ボエーム』全曲(1897)
フランコ・ボニゾッリ(テノール)
ルチア・ポップ(ソプラノ)
ベルント・ヴァイクル(バリトン)、他
バイエルン放送合唱団
ミュンヘン放送管弦楽団
ハインツ・ワルベルク(指揮)
録音時期:1981年11月11-22日
録音場所:ミュンヘン、バイエルン放送第1スタジオ
録音方式:ステレオ(デジタル)
歌劇『道化師』で知られるレオンカヴァッロ。この『ラ・ボエーム』はもともと台本作家としての彼がライバルでもあったプッチーニに勧めた物語でした。しかし断られてしまい、自身で曲を付けましたが、プッチーニは秘かに他の台本作家を立て作曲を進めていたのです。初演もプッチーニに1年先を越されただけなく、その後の人気では埋めがたい差が付いてしまいました。もちろん舞台設定はほぼ同じですが、ミミの恋に焦点を当てたプッチーニ作品とは違い、レオンカヴァッロ版はボヘミアンたちの生活を中心に描いています。ルチア・ポップを中心に、フランコ・ボニゾッリとベルント・ヴァイクルら名歌手が歌い交わす聴きどころの多い演奏。(輸入元情報)