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生贄探し 暴走する脳 講談社+α新書

Nobuko Nakano

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065218327
ISBN 10 : 4065218322
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

幸せそうな人を見ると、モヤッとする、相手が得をすると損した気持ちになる、抜け駆けする人が痛い目に遭うのは当然、お前だけを特別扱いできない、など―日本人の思考の傾向は脳の特徴だった。豊かで多様性のある生き方のために、中野信子とヤマザキマリがアドバイス。

目次 : 第1章 なぜ人は他人の目が怖いのか(中野信子)(「魔女狩り」に見る人間心理の闇/ 幸せそうな人を見ると、なぜモヤッとするの? ほか)/ 第2章 対談「あなたのため」という正義―皇帝ネロとその毒親(人はいともたやすく正義中毒にはまる/ なぜ読者が、皇帝ネロに感情移入したのか ほか)/ 第3章 対談 日本人の生贄探し―どんな人が標的になるのか(プチネロたちの脳内/ 「群れ」に生じる凶暴な安心感 ほか)/ 第4章 対談 生の美意識の力―正義中毒から離れて自由になる(境目の人々に見えている世界/ なぜ混血児は優秀なのか ほか)/ 第5章 想像してみてほしい(ヤマザキマリ)(“出る杭を打つ”日本を恋しがるイタリア人の夫/ 思い知らされた“世間体”という日本の戒律 ほか)

【著者紹介】
中野信子 : 1975年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部応用化学科卒業。同大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所ニューロスピンに勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに、人間社会に生じる事象を科学の視点をとおして明快に解説し、多くの支持を得ている。現在、東日本国際大学特任教授、京都芸術大学客員教授

ヤマザキマリ : 1967年、東京都生まれ。漫画家、随筆家。東京造形大学客員教授。1984年にイタリアに渡り、国立フィレンツェ・アカデミア美術学院で美術史・油絵を専攻。2010年『テルマエ・ロマエ』で第3回マンガ大賞受賞、第14回手塚治虫文化賞短編賞受賞。平成27年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。2017年イタリア共和国星勲章コメンダトーレ受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    中野 信子もヤマザキ マリも新作中心に読んでいる作家です。タイトルほど過激な内容ではありませんが、二人の対談は面白く、興味深く読みました。魔女狩りが一番盛んだったのはドイツで、ナチスのホロコーストも考慮すると一番狂信的なのはゲルマン民族かも知れません。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000347754

  • やすらぎ

    人間は自身が正しいと信じるとき、どこまでも残虐になれる。集団にとって都合の悪い個体を排除する仕組みが、残念ながら人間には備わっており、誰しも生贄の対象となる可能性がある。これを過激化させないのもまた人間の知恵。自由が許された社会にいるはずなのに、民衆の流動的倫理による正義感に規制されている。同調圧力に背けない窮屈さ。「人にはやさしくありなさい。人はみな生きるのが大変なんだから」…虹は7色だからといって3色と解釈する人もいる。自分の思考を疑うこと。幸福のかたちはそれぞれ。相互理解し合えさえすれば前進できる。

  • ぶち

    読友さんの「日本人の意地悪さ、正義中毒、村八分等々、興味は尽きなかった」というレビューに魅かれて手に取りました。最初の章で脳科学者の中野信子さんが、人間は何かと比較しないと幸福を感じられない脳を持っていて他人の失敗や不幸に対して喜んでしまう、というのですからもうショックです。出る杭は打たれ、空気を読めという価値観で生きる日本人には、その脳の特性が顕著に現れるというのです。たしかに、自粛警察などというものは日本に特有なものに思います。救いは、本書に目指すべき道が示唆されていることです。-->

  • イスタ

    脳科学者が考える人のスパイト行動(自分が損をしてでも他人をおとしめたいという嫌がらせ行動)。世界でもいじわる行動が突出している日本人。何となく分かるけれど、日本人のもっと良いところに目を向けたい。【あなたの人生には有限の時間しかありません。足を引っ張る人の多い環境で、できればもっと誰かを祝福したり素直に賞賛できるような器の大きさを持った人と楽しくすごしていきたいもの。相手の妬みを憧れに変え、自分を生贄にするよりも、生かして仲良くしたほうが得だと思わせられるようになるまで、自分を磨きぬけるように】

  • keroppi

    安部公房について語るヤマザキマリさんを見てから、ヤマザキマリさんに興味が湧いてきた。この本は、中野信子さんとの対談。脳科学とイタリア史から見る日本人。「正義」という名のもとにどんな残虐なことでもしてしまう。コロナ禍でも起こってしまった正義の暴走。想像力の欠如が人を危険生物化してしまう。人を理解し合うことが大切なのだが、なかなかそうはならない現実。コロナは、こんな人の心も暴いてしまったんだな。アートの力にも触れている。

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