Books

Nhkスペシャル ルポ 車上生活 駐車場の片隅で

Nhkスペシャル取材班

User Review :3.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784299007919
ISBN 10 : 4299007913
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

孤立、貧困、無関心――。
車の中には、社会が積み残してきたものが溜まり込んでいた。

「年金だけでは家賃が払えない」、
「DVから逃れるため」、
「他人との関わりが煩わしい」……。

それぞれの理由、それぞれの事情を抱え、「車上で生活する人々」がこの日本社会には存在する。
小さな車に家財道具を積載し、夜が更けると狭い車内で眠りにつく。

社会から距離を置き、一種の“漂流生活”を送る車上生活者たち。

――彼らはなぜ、“車中の人”となったのか?
――その存在は、日本社会の「いかなる現実」を反映しているのか?

その実態に迫ったNHKスペシャル『車中の人々 駐車場の片隅で』(2020年2月放送)は大きな反響を呼んだ。

本書は、全国に1160ある「道の駅」すべてを初調査し、現場を駆けずり回って
取材を重ねたディレクター、記者、カメラマンたちが書き下ろした渾身のルポルタージュである。

番組では取り上げられることのなかった、“車中の人々”の数多の人生、数多の思いをレポートするとともに、
取材者たちの葛藤や迷い、苦悩についても、独自の視点で語り下ろす。

【目次】

はじめに
プロローグ“車中の人々”を追って
取材のきっかけとなった、“遺体遺棄事件”

▼第1章 住居をもてない人々

一人と一匹で暮らす“猫のおじさん”
“砂利の駐車場”にいた健一さん
塗装工の男性3人組
幼い子どもを連れた“車上家族”
【コラム】「宿り木なき社会」社会学者・宮本みち子さん

▼第2章 逃げ場を求めて

助手席の夫を看取った女性
乳飲み子を抱えていた夫婦
制服を着た少女とその母親
虐待を受けていた男性
【コラム】「のたれ死にさせない」NPO法人・久留米越冬活動の会

▼第3章 それぞれの事情

「孫育て」に奮闘する女性親子
車上生活を繰り返す優しい青年
“二人三脚”車中のおしどり夫婦

▼第4章 世俗から離れて

10年間車で暮らした高齢男性
「遺体とともに」暮らしていた女性
海を見つめていた佐伯さん

エピローグ ロケが終わって、そして……

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
☆
☆

3.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
1
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
アメリカの車上生活者を追った『ノマド 漂...

投稿日:2021/02/24 (水)

アメリカの車上生活者を追った『ノマド 漂流する高齢労働者たち』を読んでいたので、それなりに期待していたのだが、それほどでもなかった。単純にかけば、取材した車上生活者の緊迫感が全く違っている。取材が広範囲に及んでいること、それぞれの事情が多様であることは評価できるが、一方で対象に迫る深さが足りないような気がする。 近所の道の駅に朝8時頃に行くと、かなりの車が駐車している。お店などが開いていない段階でそれほどの車が集まっているということは、おそらく車中泊だと思う。もちろん、旅行の人もいるだろうが、厳しい事情の人がいてもおかしくない。 ところが、本書を読む限り、取材する側にされる側にも、そういった緊迫感がない。 残念で仕方がない。、

ねも さん | 兵庫県 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • kinkin

    私のゆく図書館に高齢の男性を時々見かける。たまに本棚のところで本を選んで座って呼んでいるのを見かける。以前すれ違った時、汗の匂いや体臭が強かった。いつも同じ作業服で随分風呂にも入っていないと思う。それからしばらくして駐車場でダンボールや新聞でいっぱいの軽自動車がその人の車だったことを知った。これが車上生活であることを知った。夏も冬も図書館の中はとにかく一時的に過ごすのには良い場所だ。そしてたまたま読んでいる本を見かけると料理の本。おそらくお腹も減っているのだろう。最低限の生活も自己責任の国

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    NHKの「クローズアップ現代」、そして「NHKスペシャル」で取り上げられた車上生活の実態とその取材者の軌跡。住居であり、移動手段でもある為に実態が把握できず、車上生活者。そこには単身者だけでなく、家族で生活する人もいる。孤独、病、家族から逃れて、子育て、仕事、人に迷惑を掛けたくない等の事情が寄る辺のない社会が浮き彫りになった。同時に取材者の報道や取材した人達への真摯な姿勢と葛藤。特に問いかけるべき事が決まった番組内で削らなければならなかったシーンではそこには車上生活者のささやかな幸福の濃淡を映し出していた

  • キムチ

    NHKのドキュメントは巣ごもり時期になる前から、欠かさず、見ている・・無論、これも。仕事がら、私も支援に関わった事が有る為。又、趣味で出かける各地の道の駅でも、結構以前から遭遇していた為もある。こういった内容は映像で見るに限るなと痛感。活字では、かなり温度感が⤵ まして文字で感想を書くとなると「綺麗事、他人事」にしか書けぬ。福祉の現場での支援という問題ではなく、社会全体で「個人の在り様に」どの程度関わって行けるかに尽きるかと感じる。ただ、緊急支援、最前線の「炊き出し」「生保へのつなぎ」は絶対必要かと。

  • 鷺@みんさー

    番組は両方見ていたので、概要は知っていた。ただ、読みはじめからずっと違和感。各「現場ディレクター」が、自分が取材した人々との交流、彼らに対する思い、何よりも「番組の企画発足から、いかに取材に苦労したか」を語るのだが、うーん…。これが個人のエッセイとしてもっとくだけてたら面白かったのかも知れないけど、本音と堅さのバランスがいまいちで、どうにも取材する側の「強引さ」が鼻につく。結果的にNPOなどの支援に繋がった例もあるが、なんか「大義のために被取材者は何でも話してくれないと」的な意図がどうも、苦手だった。

  • ぽてち

    2020年2月に放送されたNHKスペシャル『車中の人々 駐車場の片隅で』を基にしたノンフィクション。先日読んだ『ノマド──漂流する高齢労働者たち』と、その映画化作品『ノマドランド』と同じ現象が日本でも起きていたことに、激しい衝撃を受けた。番組のきっかけとなったのは、母親の遺体を車内に放置したとして逮捕された女性の事件だった。3世代が軽自動車で生活していたという。取材を続けるうちに浮かび上がる実態……。いったいこの世界に何が起きているのだろう? 個人の自由、生き方の問題と切り捨てることはできないと思った。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items