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日本人はなぜ戦争へと向かったのか メディアと民衆・指導者編 新潮文庫

Nhkスペシャル取材班

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101283753
ISBN 10 : 4101283753
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

満州事変以降、現地情報を報じ、大きく部数を伸ばした新聞。軍や政治家が戦意高揚のために利用したラジオ。戦後、軍関係者が告白した膨大な証言テープから明らかになった、東条英機ら首脳部間の驚くべきやりとり―。民衆の“熱狂”を作り出したメディアの責任、アメリカとの圧倒的な国力の差を認識しながら開戦を決断したリーダーたちの迷走。歴史年表には現れない“細部”を検証!

目次 : 第1章 メディアと民衆―“世論”と“国益”のための報道(“熱狂”はこうして作られた/ 世論とメディアによる戦意高揚/ 横並び報道と被害者意識/ ラジオが導いた戦争への道のり)/ 第2章 指導者―“非決定”が導いた戦争(開戦・リーダーたちの迷走/ “非決定”という恐るべき「制度」/ アメリカの誤算/ 一九四一年、開戦までのアメリカ)/ 日米開戦史を再考する/ 対談 太平洋戦争開戦前の「日本と日本人」

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    第2部はメディア篇と指導者篇。ここでも、従来抱かれていたステレオタイプのイメージ、すなわちメディアは軍部による検閲と統制とによって戦争の真実の姿を伝えることごできなかった、ということの嘘を暴いて行く。満州事変以来、戦線が拡大するごとに新聞は発行部数を飛躍的に増やし、軍部と共に、時には軍部をも凌駕する勢いで戦争への突入を煽っていった。ニュー・メディアたるNHKのラジオはさらに効果を上げたようだ。そして、そのことを日本のメディアは反省してこなかったのである。後半の指導者篇は、それに輪をかけた酷さである。⇒

  • rico

    14年前のNHKスペシャルより。メディア・民衆・指導者 が並ぶ意味。軍部を中心とした「悪の組織」が、言論統制だの何だのでこの国を間違った方向に導いたイメージ。でも実際は。欧米列強に伍しきれない政府に苛立つ民衆、その期待に応え売るために煽ったメディア。勝ち目がないことがわかってたのに、流れを変える決断ができなかった指導者たち。一蓮托生。誰もイノセントではないから突き詰められない。モヤモヤしてるからわかりやすい物語にすがる。それは罠。同じ過ちを繰り返さないためには歴史から学ぶしかないのだけど。で、今は・・・?

  • yumiko

    第一弾を読んだ時の憤りがそのままこちらに向かう。民衆を煽り誘導するメディアと、高揚感をもたらす報道を熱狂的に迎え入れる民衆。政府も軍も意識せざるをえない世論の誕生が、戦争へと向かった一つの要因でもあった。誰かに責任を負わせるのは簡単なことだけれど、国民はただ被害者なのではなかった。満州事変に慎重論を唱えた新聞への不買運動や、ナチスの宣伝方法を手本にしていたラジオなどは初めて知った事実。指導者達の迷走ぶりにはもはや唖然とするばかり。ここまで決断できない人々を集めるのも逆に難しいのではとさえ思えるほど。

  • バイクやろうpart2

    終戦記念日の数日前に吉村昭さん作品『大本営が震えた日』を読み終え、もう一歩、戦争とは⁇を知りたく、読んでみました。300万人を超える死者を出した戦争に何故向かったのか?には責任回避、自己防衛的な思想が蔓延していたように思います。目の前に飛び込む活字をつい信じ、いつの間にか、すり込まれている自分を情けなく思う一方で、正解は無いまでも、時代を振り返る機会を得て良かったと思います。

  • ころりんぱ

    すごかった。第2巻はメディアと民衆、メディアが売れる新聞を作り煽る、煽られた民衆が世論を作る、世論が軍部や政府をがんじがらめにする、皆が自分の都合のいい方向に空気の流れを作っていってしまう感じ、文章で説明されるとなるほどと思う。アメリカとの戦争は避けたかった人がたくさんいたのに、民衆からの非難浴び自らの評価を貶めてまで、戦争をやめる、軍を引く!と言える人が誰もいなかった。国際連盟を脱退した松岡洋右を旗振り万歳で迎え、真珠湾攻撃の日に民衆は湧いたという。何てことだ。学校では習えない勉強ができた。

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