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原爆初動調査 隠された真実 ハヤカワ新書

Nhkスペシャル取材班

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784153400122
ISBN 10 : 4153400122
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

広島と長崎でアメリカ軍によって戦後行われた「原爆の被害と効果」の大規模調査。残留放射線が計測され、科学者たちが人体への影響の可能性を指摘したにもかかわらず、なぜ事実は隠蔽されたのか。2021年に放送され、放送文化基金賞奨励賞を受賞するなど大きな反響を呼んだNHKスペシャル「原爆初動調査 隠された真実」の内容に、NHK広島・福岡放送局の取材チームによる2年間の長期取材の成果を大幅に加筆し書籍化。戦後78年を経た現在も続く「核の時代」を考える上での必読書。

目次 : 序章 残された「原爆の謎」/ 第1章 「結論ありき」だったアメリカ軍の調査/ 第2章 研究対象の地区で明らかになった「異常値」/ 第3章 軍とメディアになきものとされた「残留放射線」/ 第4章 「忖度」は核開発のために/ 第5章 よみがえった広島・長崎の残留放射線の値/ 第6章 日本の原爆初動調査 苦闘する科学者たち/ 第7章 核科学者・レベンソールの極秘資料/ 第8章 相次いだ「原因不明の死」/ 第9章 「原因不明の死」は他の地区でも/ 第10章 「白血球の異常値」その痕跡をたどる/ 第11章 スパイを送り込んでいたソ連、謎の調査を追う/ 第12章 被ばくした駐留兵と「共犯者」となった科学者/ 第13章 七八年前の論理がもたらす核の脅威

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • breguet4194q

    政治に科学と人道が蹂躙された時代。戦後当時、「残留放射線はない」と政治判断で事実をねじ曲げた者は、結局歴史が真実を証明させることで、後世に汚名を遺すことになる。ただ残念なのが、残留放射線に対する認識が70年以上経った今でも、過去の解釈に引きずられて、あまり変わっていないということ。歴史に「もし」はないが、あの時事実をねじ曲げてなければ、現在の原爆に対する認識が今よりも厳しく、延いては警鐘も自然と強くなっていたはず。政治に携わる者の善性を信じたい。

  • きみたけ

    あらためて原爆の威力を再認識するとともに、核兵器のない世の中にするのはマストであることを認識しました。2021年8月に放送したNHKスペシャル「原爆初動調査 隠された真実」の内容に、取材を通じて知り得た事実を大幅に加えてまとめた一冊。原爆被害の調査の中で、風向きの影響か広島の西山地区の被害がクローズアップされ、住民の健康状態や原爆の影響を軍部がモニタリングしていたとのこと。非人道的な扱いを受けていたことに少なからずショックを受けました。

  • ヒデキ

    私の知り合いでも、長崎で距離が離れていたために 被爆者に認定されなかった方がみえますが、 近所に住んでいた方で体調を崩された方が、かなりみえたそうですが、距離があるからと認められなかったそうです 残留放射線の考えがなかったらそうなりますよね アメリカの映画で核兵器を使ったあとですぐに人が入っていっても大丈夫に描かれているのもこんな考えに基づいていたんですね

  • マイケル

    ヒロシマ原爆では有名な千羽鶴のサダコがいるが、ナガサキ原爆ではどうだったのか。当事者が亡くなっており遺族・関係者を探しての調査の大変さが伝わってくる良書。戦後何年もたってから白血病など原因不明で亡くなったナガサキ原爆被爆者が居た。しかし、GHQによる原爆関連の報道規制、残留放射能は無いとする米国政府の方針で調査結果は軍事機密として隠蔽。最近読んだ本「オッペンハイマーはなぜ死んだか(西岡昌紀著)」にも出ていたトリニティ実験爆心地訪問のオッペンハイマーにも触れている。原爆残留放射能の恐ろしさ。

  • CTC

    8月のハヤカワ新書(6月に刊行開始)新刊。本書は21年夏に放映された同名の[NHKスペシャル]の内容に、取材班の2年に渡る取材成果を加筆したもの。広島が戦後早くから復興した事実は、フクシマの事態を楽観的に捉えたい場合に便利な知識だった。しかし事実はどうだったのか。米国は、奪う命より多くの命を救うから、という原爆使用肯定ロジックの下でも、さすがに化学兵器様の被害は隠したかった。今回明らかになった事に併せて、当該地域に疫学的な考察を加えたらば、更に重たい事実が見えてくるだろうけれど…。

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