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科学する心 角川ソフィア文庫

Natsuki Ikezawa

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784044007225
ISBN 10 : 4044007225
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

科学が日常から遠くなってしまった。暮らしの道具は、便利ではあってもブラック・ボックスとなった。しかし科学とは、五感をもって自然に向き合う姿勢ではなかったか。料理、日時計、昆虫、宇宙から、生命の誕生、進化論、原子力、人工知能まで―。法則と一回性、抽象と具体、科学と文学の間を自由に思索し、ときにその境界をラディカルに揺さぶる科学随筆13編。新たな書き下ろし「環世界とカーナビと心の委員会」を収録。

目次 : ウミウシの失敗/ 日時計と冪とプランク時代/ 無限と永遠/ 進化と絶滅と愛惜/ 原子力、あるいは事象の一回性/ 体験の物理、日常の科学/ 知力による制覇の得失/ 『昆虫記』と科学の文学性/ 「考える」と「思う」の違い/ 主観の反逆、あるいは我が作品の中の反科学/ パタゴニア紀行/ 光の世界の動物たち/ 環世界とカーナビと心の委員会

【著者紹介】
池沢夏樹 : 1945年、北海道生まれ。作家・詩人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    文学者とは言いながらも池澤さんはもともと理科系の学部を卒業されていてかなり科学の素養はおありだということは以前より知っていました。この本も科学についてのエッセイで非常に読みやすくさらっと読んでしまいました。子どもの頃の思い出やご自分のいた場所などから様々な話をつむいでくれてこのような本から読むと科学嫌いの子どもは少なくなるのではないかという気もしました。

  • たまきら

    芸術と科学は、心臓の左右心房のようなものだとよく思う。観察と真理の追及。アウトプットが違うように思えても、実は求めていることは近い。池澤さんがこんな本を出しているとは知りませんでした。読んでいる本、考えていることがシンクロして読みながらワクワク。台所は理科室のようなものだしね。この興奮をシェアしてくれる相手が世界にいる喜びよ!読み友さんに大感謝です。

  • piro

    科学をテーマに語るエッセイ。一言に「科学」と言ってもその範囲は幅広い。進化の話、原発の話、カーナビの話…様々な物事を科学する内容はどれも興味深い。「科学は五感をもって自然に向き合う姿勢」、これこそ科学の原点だと感じました。AIがもたらすディストピア、これはもはやSFの話ではないなぁ。人間にしかできない事を捨てずに、思い、感じて生きることが重要ですね。池澤さんの作品のバックグラウンドに少し触れられた気がするのも良かった。そして言葉・単語への強いこだわりにいちいち納得。言葉を大事に使う人は信頼できる。

  • アナクマ

    12章_眼。光感知細胞の周囲が盛り上がる→明暗に差が出る→敵の方向が分かる。神の設計ではなく遺伝子のコピーミスの積み重ね。たった40万世代で眼ができて「捕食と防御の闘いが激化し、カンブリア爆発のきっかけに」なった。◉13章_感覚器と心「駆動しているのは外界を知りたいという好奇心であって、それはほとんど生きることと同じ」「人は未知の場で迷いながら世界の中の自分の位置を見出す」ものだが、カーナビなどを使うことで「自分の欲求に合う、客観性を欠いた自己中心の世界像に沿ってしか行動しなくなる」のではないかと危惧。→

  • アナクマ

    9-10章_AIには出来ないことを考え、人間は〈思う〉葦である、と別訳し、科学の本なのに終盤にきて反科学を勧める。◉例えばバリ島のチャナンは何のために供えられるのか。宗教でも科学でもなく反科学。ここで私は〈自然からもらったものに対して、我々は何を返せているか?〉という命題についてあらためて考える。このことと「機械的な客観化を抑えて外界を主観の目で見ること」と「言葉の問題」とをうまく結びつけられないが、自然の驚異や畏怖と〈負債・祈祷・返礼〉はワンセットだと換言してみると腑に落ちるような。さらに深掘ろう。

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