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ざんねんな人体(仮)余分な骨, 不要な臓器, だまされやすい脳

Nathan Lents

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784759820102
ISBN 10 : 4759820108
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人間の体には驚異的な複雑性や無数の細胞が備わっている一方で、多くの欠点が残されたまま進化している点を指摘する本。具体的には、網膜は後方を向いている、尻尾の痕跡が残されたままになっている、手首の骨の数が多すぎる、リンパ節自体は人体の健康維持に何の役にも立っていない、脳は人間の意識をだましたり偏見をもたらす傾向がある、人間は他の動物と異なり自分で必要なビタミンや栄養素を作り出すことができないなど。精巧で緻密な神秘性が強調されることの多い人体だが、その進化は実は突然変異によるマイナーチェンジを修正しながら行われてきた。本書では人体が完成とは程遠いままになっている事実を明らかにする。

目次
まえがき:母なる自然の大失態を見てみよう
一 無意味な骨とその他の解剖学的な不具合
 (網膜が目の後ろ側にあるわけ、鼻水の排水口が鼻の「てっぺん」にあるわけ、膝が悪くなるわけ、椎間板の間の軟骨がいとも簡単にずれるわけ、などなど)
二  貧しい食生活
 (私たちがビタミンCやビタミンBを食事から採らなければならないわけ、子供や妊婦の多くが貧血気味なわけ、人類がすぐにカルシウム不足に陥るわけ、などなど)
三  ゲノムのなかのガラクタ
 (ヒトが、機能している遺伝子とほぼ同じくらい多くの壊れた機能していない遺伝子も持っているわけ。DNAが過去に感染した何百万ものウイルスの死骸を保持しているわけ。DNAの奇妙な自己複製箇所がゲノムの一〇パーセント以上を占めるわけ。などなど)
四 子作りが下手なホモ・サピエンス
 (ほかの動物とは違って女性の排卵時期と妊娠のタイミングが外見からわかりにくいわけ。ヒトの精子が左に曲がれないわけ。すべての霊長類のなかで、ヒトがもっとも受胎率が低く、乳児と母親の死亡率が高いわけ。ヒトの赤ちゃんが未熟なうちに生まれなければならないわけ、などなど。)
五 なぜ神は医者を創造したのか?
 (ヒトの免疫系が自分の身体をやたらと攻撃するわけ、発生時のエラーが血流に大打撃をもたらしうるわけ、ガンが避けられないわけ、などなど。)
六 だまされやすいカモ
 (ヒトの脳がほんの小さな数しか把握できないわけ。僕らが目の錯覚(錯視)で簡単にだまされてしまうわけ。考えや行動、記憶に間違いがよく起こるわけ。少年が愚かなことをするのは進化が原因という話、などなど)
エピローグ:人類の未来

【著者紹介】
ネイサン・レンツ : ニューヨーク市立大学ジョン・ジェイ・カレッジ教授。生物学を教える。科学の専門家として、全国メディアに出演している。ニューヨーク、クィーンズ在住

久保美代子 : 翻訳家。大阪外国語大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • へくとぱすかる

    本当だ! 読み出したら止まらなかった。しかも良書。TV番組で生命の巧妙さに感嘆した人の自尊心を簡単に吹きとばす本。人体のしくみは欠陥だらけ。進化には奇跡もふれば失敗もある。後戻りできないんだな、残念ながら。網膜といい、反回神経といい、「なんでそうなった?」と言いたくなる。人間の身体は、生きにくい条件がいっぱいだ。しかしそれでこそ自然。あまり神秘的になる必要はないということがよくわかる。最後は生命の将来についてだが、人類は宇宙に進出できるのか。いや、その必要があるのかどうかを、落ちついて考えてみたいものだ。

  • たまきら

    「あっ、これはデザインミスだったな」と思っても今更変えられない…そんなシステムを採用してしまった人体の、笑えるような笑えないような楽しい一冊です。ニヤリとさせられるユーモアがあちこちに潜んでいるので、これ原著はもっと笑えるのかも。緑内障を持っている自分には目の話は笑えなかったです。

  • タナカ電子出版

    なんでそ〜うなるの?決して合理的ではない人間の進化と生命の謎に迫る✨面白いです☺️特に生物学 解剖学 医学が大好き💕人間には是非ともおすすめのしたい一冊です。人間に生まれてきて良かった思える瞬間とは正に知ることへの喜び🚶🚶🚶この一瞬のために今までの進化があるのかも知れない👀‼️わからない事にドキドキワクワク🎵たどり着けない領域が在ることに敬意を払いたい📖僕らはみんな生きている…✴️

  • tom

    生物の体は、とてつもなく精妙にできている。でも、無駄も多い。その理由は、進化のもとになる突然変異の在り方にある。突然変異は、今ある状況をちょっとだけ変化させる。無意味な変異は淘汰され、生き残れない。たまたま好都合な変異だけが生き残る。進化は、一歩一歩、進むものなのだ。この結果、生物の体には、不合理な(役に立たない)パーツがあふれている。例えば、人の足、使われてないパーツの集合体。ゲノムもまた同じ。ビタミンを摂取する必要性、人の妊娠と出産の不合理なリスクなどなど、そうでしたかという驚きの本。面白い本です。

  • りらこ

    生物の進化はランダムな変異と、最も適応した者の生存によって進む。とはいえ不完全な私たち人類の身体。なぜか改善だったはずが欠陥になっていたり。ビタミンの摂取に関しては、もはや進化によって身体が怠惰になったとな。なんて事。足首の骨は骨が骨を支えている。デザインするならもっと効率的なものができるだろう。この本には書いてなかったけれど、以前よりなぜ眼の位置の上に前頭葉があるのか不思議でならなかった。隠れたら様子を見るためにそっと覗く時になぜ前頭葉が先に上にあるの?撃たれちゃうじゃない。そして頭大きすぎるし。

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