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渇愛 頂き女子りりちゃん

Naoko Utsunomiya

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784093898119
ISBN 10 : 4093898111
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2025
Japan

Content Description

「頂き女子」に迫った衝撃ノンフィクション

選考委員の心を強く揺さぶり、受賞に至った第31回小学館ノンフィクション大賞受賞作。

◎酒井順子さん
「りりちゃんの孤独、騙された男性の孤独に迫るうちに著者もりりちゃんに惹かれて行く様子がスリリング。都会の孤独や過剰な推し活、犯罪が持つ吸引力など現代ならではの問題がテーマが浮かび上がって来る」

◎森健さん
「今日的なテーマと高い熱量。とくに名古屋に部屋を借るほど被告人への面会取材を重ねる熱量は異様。作品としての力がある」

◎河合香織さん
「書き手の冷静な視点とパッションの両者がある。渡邊被告がなぜ”りりちゃん”になったかに迫るうちに著者自身もまた、”りりちゃん”という沼に陥り、客観的な視点を失っていく心の軌跡が描かれているのが興味深い」

大きな話題を集めた「頂き女子りりちゃん事件」に真っ向から挑む姿勢と、そこに映し出された現代社会の姿がいま読むべきノンフィクションとして高く評価された1冊です。

【編集担当からのおすすめ情報】
ターゲットとする年上の男性を「おぢ」と、彼らから金銭を詐取することを「頂き」と名付けたキャッチ―さや、その手法を「魔法のマニュアル」として販売していたこと、だまし取った金をすべて歌舞伎町のホストクラブに勤務するホストにつぎ込んでいたこと、「頂き女子りりちゃん」と名乗り、アッシュブロンドに染め上げた肩までボブヘアに、ピンクを基調としたファッションで「配信」を行っていたことなど、様々なエピソードや特異なキャラクターによって、逮捕から裁判、そして実刑判決まで一挙手一投足が注目を浴びた事件を、週刊誌で20年以上事件・芸能記者として活動しながら、歌舞伎町に住み込んで「ホス狂い」を取材してきた女性記者が全力取材。

“りりちゃん”との面会や手紙のやりとりを重ね、裁判を傍聴するうちに、少しずつ心の距離が縮まり、記者でありながら共鳴し「彼女の罪がわからない」と逡巡しつつ家族や被害者、「りりヲタ」を名乗り、彼女をフォローしていた女性たち、支援を申し出た関係者などに取材を重ね、深く、事件の核に迫ろうとする著者の姿に心揺さぶられること間違いなしです。

対象に飲み込まれながらも真っ向から対峙し続けた著者にしか書くことができない
情動と熱気に満ちた全く新しいノンフィクションです。



《アクリル板の向こうにいる彼女の言葉に心を揺さぶられ、逡巡し、また新たに発覚した事実をぶつけると、彼女の言葉によって、覆される。振り返れば、この一年間は、その繰り返しだった》


ターゲットとする年上の男性を「おぢ」と、彼らから金銭を詐取することを「頂き」と名付けたキャッチ―さや、その手法を「魔法のマニュアル」として販売していたこと、だまし取った金をすべて歌舞伎町のホストクラブに勤務するホストにつぎ込んでいたこと、「頂き女子りりちゃん」と名乗

【著者紹介】
宇都宮直子 : 1977年3月27日生まれ。多摩美術大学美術学部卒業後、出版社勤務などを経て、フリーランス記者に。「女性セブン」「週刊ポスト」などで事件や芸能スクープを中心に取材を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • やすらぎ

    ノンフィクション作家の宇都宮直子さんが追い続けた頂き女子りりちゃん。読了後、本題「渇愛」この漢字二文字が重くのしかかってくる。その行いは決して正しいことではないが、誰にでもある自分ではどうしようもできない事。背景を知るほど自身に置き換えて困惑する。成長期の過ごし方によっては事件を防げたのかもしれないが、被害者は存在し、貢がれたホストも捕まっている。本書は取材者側の心理的苦悩も記されており興味深い。人は誰かに必要とされていないと気づいたとき、居場所を失ったとき、絶望感を味わう。彼女は今、罪と向き合っている。

  • nonpono

    頂き女子りりちゃん。10代のときに年上の男の事業が悪くなりささやかながらお金を貸したことがある。「会いたいけど会えないんだよ」、わたしには最上の口説き文句。だけどお金が絡む恋愛だけは嫌。一万円貸すと一万円分は楽しませてよというモンスターみたいな、自分がたまらなく嫌。りりちゃんはホストの世界で有名で、頂き女子マニュアルを作成。小さい頃からの父のDV、減刑になるのに証言台に立ってくれない、無関心に見えた母。大人への復讐もあるのかな。搾取したお金はホストへ。わたしも思ったが金なんて紙ね。尊いが寂しくも。違う?

  • fwhd8325

    妙な感覚です。消化不良とも違う、事件の背景が見えないことの苛立ちなのか、もやもやしています。被告の友人が語るように、「りりちゃんは私たちが作ってしまった」が、正しい解釈のように思います。犯罪であるか否かは別として、町中には罪悪感が欠如していることが増えてきたように感じます。自分ファーストだから、迷惑を感じるのは相手が悪いとでも言うように。リリちゃんも、犯罪を犯した自覚がないままなのだろうと思います。そして、刑期を終えたときに、世の中はどのようになっているのだろうか。

  • もぐもぐ

    「頂き女子りりちゃん」こと渡邉真衣の起こした事件の詳細を知って、彼女と彼女を取り巻く環境の闇の深さに愕然となった。この話を読むまで、正直自分はこの事件を軽く捉えすぎていたのかもしれない。終始ホストと金の話に溢れ、逮捕されて以降も信者を生み出し著者さえ取り込まれそうになるカリスマ性と思考の不安定さに恐れを感じる。やるせない結末だったが、彼女の人生はまだまだ続く。数年後刑期を終えた時、彼女は被害者と向き合えるのだろうか。読み応えあるノンフィクションでした。 #NetGalleyJP

  • ぼっちゃん

    【202510ダ・ヴィンチのプラチナ本 第31回小学館ノンフィクション大賞受賞】頂き女子りりちゃんは本当は何を思っていたのか拘置所に20回以上訪問し取材し、母親、被害者などにも取材を行ったノンフィクション作。両親からの愛が受けられなかったり、自分も性を搾取され続けた被害者との思いがあるのか、被害者への謝罪は一切なく、色々支援してくれていた被害弁済プロジェクトの人たちへも不振感から縁を切り、つかみどころがなく、ふわっとした感じで理解はできなかった。【図書館本】

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