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神の代理人 新潮文庫

Nanami Siono

User Review :4.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101181424
ISBN 10 : 410118142X
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2012
Japan

Content Description

教会の権威復活のために十字軍結成に心血を注いだ知識人法王ピオ二世。過激な改革を説き、民衆の熱狂的な支持を集めるサヴォナローラと対峙したアレッサンドロ六世。教会領再復のため、自ら軍隊を組織し陣頭に立ったジュリオ二世。芸術と豪奢を愛し、法王庁の資産を食いつぶしたメディチ家出身のレオーネ十世…。権力の中枢を生きたローマ法王の実像を描き出す、塩野文学初期の傑作。

【著者紹介】
塩野七生 : 1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。’68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。’82年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。’83年、菊池寛賞。’92年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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塩野七生の比較的初期の作品。中世からルネ...

投稿日:2021/04/17 (土)

塩野七生の比較的初期の作品。中世からルネッサンス期にかけての4人の法王に材を取った物語である。つまり、史実や同時代資料を駆使してはいるものの、あくまでフィクション、講釈師、見て来たようになんとやら、である。わざわざそう断っておかなければいけないほどに活き活きと描かれていて、思わず引き込まれる。何度でも読めるが、実は、「敵役」のサヴォナローラがいわば「第5の主役」でもあり、サヴォナローラのくだりが一番面白いとも思ったり。

Verdi さん | 神奈川県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    塩野さんの若かりし頃に書かれた作品で、神の代理人ということで、4人の法王、ピオ二世、アレッサンドロ六世、ジュリオ二世、レオーネ十世が取り上げられています。結構力が入っていて読みでがあります。なぜこの4人を選んだのかはあまり書かれていませんが、それぞれこの4人の法王がいた時代と、十字軍、あるいはサヴォナローラという狂信的改革者と対峙した、自ら戦陣に赴いた、メディチ家出身の法王などということで選ばれたのでしょう。私はキリスト教徒ではないので、あまり知らないのですが、いかに法王という地位が権力の象徴であったかと

  • k5

    ピオ二世、アレッサンドロ六世、ジュリオ二世、レオーネ十世と、今までは副次的な登場人物として見ていたローマ法王を軸にした物語。唯一、サヴォナローラとの書簡体小説になっているアレッサンドロの章が微妙でしたが、どれも面白かったです。聖闘士星矢世代のせいか「教皇」って書きがちですが、まさにキリスト教の法を司るという意味で「法王」が正しいんですよね。(逆に白河法皇とかは教皇でもいいのかも)。「神の代理人」というタイトル含め、塩野七生は上手だな、と思います。

  • アイゼナハ@灯れ松明の火

    作者は『若書き三部作』などと謙遜されておりますが、なんのなんの。一篇一篇趣向が凝らされてて、楽しんで読めました。ピオ二世からレオーネ十世まで、ルネサンス時代を生きた四人の法王猊下の事蹟を綴った短編集。『アレッサンドロ六世とサヴォナローラ』はよくつなげたなぁと思ってただけに[付記]でヤラれたっと思ってしまった(笑)しかし、こんなに個性豊かな法王が続いたというのも時代のなせる業なのかしらね。ルネサンスはまた、小国が乱立するイタリアに列強が支配の手を伸ばさんとしている時代でもあったのだなぁと改めて。

  • kawa

    ルネサンス期の4人のローマ法王の物語。登場する法王はピオ2世、アレッサンドロ6世、ジュリオ2世、レオーネ10世。どの方もヨーロッパ列強国が台頭する時期に居合わせただけに純粋な宗教者と言うより、列強を手玉にとる政治家の面が強調される展開。宗教改革のきっかけとなったルターらに対する大浪費家レオーネ10世の上から目線が興味深い。歴史資料に依拠する塩野マナーの表現が、ややしつこくて読み辛かった。

  • HoneyBear

    日本が戦国時代だった頃のイタリア半島。教皇も破門という特別な武器と権謀術数を駆使して権勢の維持と拡大を図っていた。(現在のフランシスから思い描く法王像とは違って)「宗教的には不まじめ」な教皇たちが精神界を支配していたからイタリアでは(北方で起きたような宗教改革ではなく)ルネサンスという人間性の解放が起きたという作者の視点は新鮮で面白い。塩野ワールドが大好きだが、登場人物に共感できないためか、この小説は少し読み進みにくかった。

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