Tartuff / Faust / Tabu

モリエールの有名な戯曲を再解釈しムルナウ流に仕上げた『タルチュフ』(25)、ドイツ時代最後の作品として映画芸術のすべてを結集した『メトロポリス』(26)と並ぶ金字塔『ファウスト』(26)、そして記録映画の巨匠ロバート・フラハティと共同で作りあげた美しい映像詩『タブウ』(31)の3作品を一挙収録。映画史に名を残すドイツ表現主義の巨匠ムルナウの3作品がHDマスターで甦る。『タルチュフ』は【ドイツ公開版】と【US公開版】の2バージョンを収録。その他、各作品にはメイキングドキュメンタリーを特典映像として収録、作品解説ブックレットを封入。


＜スタッフ＞
原作：
『タルチュフ』
モリエール

『ファウスト』
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

監督：F・W・ムルナウ

『タルチュフ』
製作：ウーファー
脚本：カール・マイヤー
撮影：カール・フロイント
舞台装置：ローベルト・ヘルルト、ヴェルター・レーリヒ
衣装：ローベルト・ヘルルト
音楽：ジュゼッペ・ベッチェ、ハビエル・ペレス・デ・アスペイティア

『ファウスト』
製作：ウーファー
脚本：ハンス・キューザー
撮影：カール・ホフマン
舞台装置・衣装：ローベルト・ヘルルト、ヴァルター・レーリヒ

『タブウ』
製作：ムルナウ＝フラハティ＝プロダクション
脚本：フリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウ、ロバート・フラハティ
撮影：フロイド・クロスビー、ロバート・フラハティ
音楽：ヒューゴ・リーゼンフェルト

＜キャスト＞
『タルチュフ』
エミール・ヤニングス、ヴェルナー・クラウス、リル・ダゴファー

『ファウスト』
イェスタ・エクマン、エミール・ヤニングス、カミラ・ホルン

『タブウ』
マタヒ、レリ、ヒツ

＜ストーリー＞
『タルチュフ』（25）
ある田舎町に暮らす裕福な老人は家政婦の世話を受けながら生活をしていた。しかし、家政婦の狙いは老人の莫大な遺産。しかし、老人はそれに気づいていない。役者になったがために勘当された唯一の血縁者である孫は、家政婦のたくらみに気づき、巡回映画興行者に変装して二人の前で「タルチュフ」という映画を上映する。それは、聖職者を装う偽善者の物語だった。

『ファウスト』（26）
天上界で、大天使とサタンはある賭けをする。人間を堕落させるべく、メフィストとして地上に降り立ったサタンは、自身の無力さに絶望をしていたファウストと契約を結び、彼の望みをなんでも叶える助手となる。ファウストは若さを手に入れ、あらゆる快楽を享受するが、心は満たされない。故郷に帰ったファウストはそこで美しく純真なグレートヒェンと出会い、メフィストの力を借りて彼女と結ばれる。しかし、メフィストがグレートヒェンを殺害してしまったことで、悲劇が起きる。

『タブウ』（31）
太陽の光が降り注ぐ南洋の楽園、ボラ＝ボラ島。人々は雄大な海と自然を享受し豊かな生活を送っていた。そこで知り合った青年のマタヒと少女レリはたちまち恋に落ちる。しかし、レリの肉体と心は神の御名により決して触れてはならないもの、タブーとされてしまう。そしてこのタブーを破ったものには必ず死が訪れるという。レリへの気持ちを抑えられないマタヒは、彼女を奪い、島を脱出するのだが…。