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ヘヴン 講談社文庫

Mieko Kawakami

User Review :4.0
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062772464
ISBN 10 : 4062772469
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2012
Japan

Content Description

“わたしたちは仲間です”―十四歳のある日、同級生からの苛めに耐える“僕”は、差出人不明の手紙を受け取る。苛められる者同士が育んだ密やかで無垢な関係はしかし、奇妙に変容していく。葛藤の末に選んだ世界で、僕が見たものとは。善悪や強弱といった価値観の根源を問い、圧倒的な反響を得た著者の新境地。芸術選奨文部科学大臣新人賞・紫式部文学賞ダブル受賞。



【著者紹介】
川上未映子 : 1976年8月29日、大阪府生まれ。2007年、デビュー小説『わたくし率イン歯ー、または世界』(講談社文庫)が第137回芥川賞候補に。同年、第1回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』(文春文庫)で第138回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』(青土社)で第14回中原中也賞受賞。2010年、『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞と第20回紫式部文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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どこまでいっても、いじめられている側に見...

投稿日:2021/07/04 (日)

どこまでいっても、いじめられている側に見えている景色といじめる側のそれは永遠に重なるはずもなく、ただひたすらに虚しく鬱々としてしんどい。救いはないけれど最後まで読ませる文章力はすごいと思います…あぁ、疲れた!笑

くるりーむ さん | 福岡県 | 不明

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14歳、イジメ、善悪と強さと弱さ。目を伏...

投稿日:2021/04/19 (月)

14歳、イジメ、善悪と強さと弱さ。目を伏せたくなるような現実がありました。元気で体力のあるときに読むのをオススメします。次の川上未映子さんの作品にも触れてみることにします。

kotobuki さん | 広島県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 遥かなる想い

    クラスで陰湿なイジメにあう僕と コジマの心の交流の物語である。 ひどく透明な雰囲気が著者独特の世界に 読者を誘う。 僕を虐める 百瀬、二ノ宮の心の壊れ方が 怖い…くじら公園での 二ノ宮たちの イジメに対する コジマの壮絶な抵抗には 圧倒される。コジマが見たのは 何だったのだろうか?ひどく心に痛い物語だった。

  • テンちゃん

    『ヘブン?❢』⇨『天国?❢』⇨『救われる場所は?❢』⇨『苛められ、暴力を振るわれ、なぜ、僕は、それに従うことしかできないのだろう』⇨『14歳!』o(>_<)o『同級生からの苛め!』⇨『相手の痛みを知る為の試練?❢』;(∩´﹏`∩);『自分の身は自分で守らなければならないの?❢』⇨『善悪の根源を問う❢』⇨『苛めは永遠になくならないのか?❢』『正解という解決策は未だに出てこない❢』⇨『大人社会』=『子供社会』⇨『子どもの良き鏡となりたい❢』考えさせられる作品!メッセージ力☆(๑•̀ㅂ•́)و✧4.8

  • ALATA

    「私たちは仲間です」小さく折りたためられた手紙に僕とコジマの暗い、先の見えない闇が広がっている。前半はクラスから疎外される「僕」の行き場のない世界が綴られ読むのが辛かった。ヘヴンはどこにあるのか、何んなのか?周りの人がしっかり見てくれるそんな世界が出来れば…★3※月に一度、深く考えさせられる本がある。苛めはなくならない、母さんと歩く並木道の果てに白く光る向こう側がみえればいいな。

  • おかむー

    “楽しい読書”したいのならとてもお薦めはできない欝作品ですご注意を。『よくできました』。終始主人公「僕」の視点から、僕とコジマに降り掛かるいじめそのものよりも、僕の心の有り様と変化が描かれる。苦しみ迷う「僕」を軸として、理不尽を受け入れ意味を見出そうという信仰にも似た「コジマ」と善悪も意味も認めない容赦ない現実を突きつける「百瀬」という両極の存在こそがこの物語の本質であるのだろう。そして訪れるいじめの結末はやる瀬なく、斜視を治療して僕の見た世界の美しさは悲しく空虚なものなのだった。

  • かみぶくろ

    とくに辛いニュースなんかを見ているときに思う、この世界の「どうにもならなさ」を改めて提示されているようだった。作中起こっているのは、極めて社会的な行為であるイジメであり、ものすごく丁寧に加工された小説であるにも関わらず、剥き出しの「自然」そのものを生で見せられているように感じたのは作者の力量なんだろう。全編に満ちている悲しいって感情すら、この世界観のもとでは不遜に感じてしまう。ラストの美しさは鳥肌ものだが、その美しさはどこにも繋がらない、ただそこに在るだけの美しさであり、言葉に出来ない鮮烈さがあった。

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