CD Import

Clavis et Chorda, 14th & 15th Century music for stringed keyboard instruments : Vania Dal Maso

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
CDS8079
Number of Discs
:
1
Label
:
DYN
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description


鍵盤と弦が1台の楽器の中で織りなす中世&初期ルネサンス悠久の響き

中世からルネサンス時代初期に使用されていた鍵盤楽器3種の精巧な復元を用いて、当時のさまざまな写本から集めた音楽を奏でた注目の1枚です。

1. クラヴィコード
クラヴィコードは、タンジェントと呼ばれる金属片で響板に張られた弦を突き上げ振動させることで音を出す鍵盤楽器。14世紀頃に発明されたとされ、軽量で持ち運びやすいので、主に16〜18世紀に家庭用の鍵盤楽器として広く使用されました。音量は非常に小さいながら、鍵盤のタッチで音量や音程を微妙に変化させることができ、バッハやその息子たちも愛用していたことが知られています。
 この録音で使用されている楽器は、ブルゴーニュのフィリップ善良公に仕えた医師、天文学者、演奏家で楽器製作者でもあったアンリ・アルノー・ド・ズヴォレが1440年頃に書いた写本に記されたテキストと図版に基づいて復元されています。弦はわずか10列ですが、37もの音を奏でることができます。弦の数が少ないため、響板がより大きく共鳴します。

2. ハンマー式クラヴィシンバルム
クラヴィシンバルムはチェンバロの原型とされる楽器。上記のアンリ・アルノー・ド・ズヴォレの写本には、翼のような型をした楽器の記述があり、チェンバロのように弦をはじく機構と、ピアノのようにハンマーで弦を叩く機構の2つが記されています。この録音では、ハンマーで弦を叩くタイプを使用。フォルテピアノに比べれば遥かに単純な構造ですが、軽やかで独特な音色を持ち、反復音の演奏に適しているとされています。

3. クラヴィツィテリウム
鍵盤に対して響板と弦が垂直に付けられたアップライト型のチェンバロのような楽器。現存する唯一の楽器は15世紀に製作されたもので、ロンドンの王立音楽大学が所蔵していますが、後世の大幅な改造が施されています。この録音では、その楽器に基づいて15世紀に作られた時の姿を復元したものを使用。響板は比較的薄いため、音の広がりが良く、楽器がよりスムーズに響き、中世の理想とされる甘く柔らかな音色を奏でることができます。

これら3台の楽器を使用して奏でられるのは、鍵盤のための最古の写本とされるロバーツブリッジ写本(1320年頃)から、15世紀後半(1470年頃)に成立したブクスハイムオルガン曲集までの150年にわたる音楽。鍵盤楽器のために書かれたオリジナル曲と声楽作品の編曲作品が幅広く選曲され、曲種ごとに分けた構成になっています。調律は当時の音楽の和声的特徴を際立たせるために、完全五度音程を基準に音階を導き出すピタゴラス音律を採用。完全和音と不完全和音の対比が鮮烈に響きます。
 演奏のヴァニア・ダル・マソは、ヴェネツィアとパドヴァの音楽院でピアノ、チェンバロ、合唱音楽と合唱指揮を学んだ中世・ルネサンス音楽の専門家。特に15世紀から18世紀までの鍵盤音楽を専門に研究・演奏を行っています。この録音では、現代の優れた歴史的楽器製作者と協力し、中世・ルネサンスの鍵盤楽器とその音楽の魅力を見事な演奏で伝えています。(輸入元情報)

【収録情報】
『序章:回帰』

コンラート・パウマン[c.1410-1473]:
01. Redeuntes In Re **

『ダンス・インスピレーション』
作者不詳:
02. Retrove *
03. Bel fiore danca *
04. Stublin etc. **
05. Mi ut re ut e c d c; Aliud Mi ut re ut E c d c ***

【モテット、バラード、マドリガーレの編曲』
作者不詳:
06. Tribum quem (after Philippe de Vitry) **
07. C[on] l[agreme] (after Johannes Ciconia) *

コンラート・パウマン:
08. Con lacrime M. C. C. (after Johannes Ciconia) **

作者不詳:
09. [Un fior(e) gentil m'apparse] (after Antonio Zacara da Teramo) ***
10. Che pena questa (after Francesco Landini) **
11. O ciecho mondo (after Jacopo da Bologna) **
12. La dolce sere (after Bartolino da Padova) ***
13. Non na el so amante (after Jacopo da Bologna) ***

『メンスーラ、プレアンブラ、テノーレ』
アダム・イーレボルク[c.1448-?]:
14. Mensura trium notarum supra tenorem Frowe al myn hoffen an dyr lyed **
15. Mensura duorum notarum eiusdem tenoris ***

作者不詳:
16. Preambulum super g *
17. Incipit bo(nus Tenor) Leohardi *
18. Praeambulum super fa **
19. Paumgartner **
20. Praeambulum super re ***
21. Mit ganczem Willen wunsch ich dir ***
22. En avois *
23. Annabasanna 3m **
24. Ellend du hast ***

『シャンソンによるタブラチュア』
作者不詳:
25. [J’ay pris amours] *
26. Dulongesux (after Gilles Binchois) ***

アダム・イーレボルク:
27. Praeambulum super d a f et g **

作者不詳:
28. Adyen matres belle (after Gilles Binchois) **

 ヴァニア・ダル・マソ(クラヴィコード、ハンマー式クラヴィシンバルム、クラヴィツィテリウム)

 使用楽器:
 *…クラヴィコード(2010製作。1440年頃のアルノー・ド・ズヴォレの図案とテキストに基づく)
 **…ハンマー式クラヴィシンバルム(2011年製作。1440年頃のアルノー・ド・ズヴォレの図版とテキストに基づく)
 ***…クラヴィツィテリウム(2010年製作。15世紀後半製作者不明の楽器に基づく)
 楽器製作:パオロ・ ゼルビナッティ

 録音時期:2025年3月1,2日
 録音場所:ヴェローナ、51 Recording Studio
 録音方式:ステレオ(デジタル)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Recommend Items