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伊藤野枝集 岩波文庫

Mayumi Mori

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003812815
ISBN 10 : 4003812816
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「吹けよ あれよ 風よ あらしよ」.17歳で故郷を出奔,東京へ.辻潤と結婚,『青鞜』に参加,女性解放を求める活動のさなか,大杉栄と出会い――嵐のごとく生を駆け抜けた伊藤野枝は,28歳で憲兵隊に虐殺された.まっすぐな視線と率直な共感をもって書かれた野枝の力強い文章は,当時の社会を生々しく描いて魅力に富む.

目次

T 創 作
 東の渚
 日記より
 雑音――「青鞜」の周囲の人々 「新らしい女」の内部生活(抄)
 乞食の名誉
 白痴の母
 火つけ彦七


U 評論・随筆・書簡
 新らしき女の道
 書簡木村荘太宛(一九一三年六月二四日)
 編輯室より(一九一四年一一月号)
 『青鞜』を引き継ぐについて
 読者諸氏に
 青山菊栄様へ
 編輯室より(一九一六年一月号)
 嫁泥棒譚
 彼女の真実――中條百合子氏を論ず
 階級的反感
 書簡 後藤新平宛(一九一八年三月九日)
 山川菊栄論
 ざつろく
 婦人の反抗
 無政府の事実
 書簡伊藤亀吉宛(一九二三年二月推定)
 書簡 林倭衛宛(一九二三年五月一七日)
 禍の根をなすもの
 内気な娘とお転婆娘
 書簡 代準介宛(一九二三年九月三日)
 書簡 伊藤亀吉宛(一九二三年九月三日)


V 大杉栄との往復書簡
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九一六年四月三〇日 一信)
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九一六年四月三〇日 二信)
 大杉栄から伊藤野枝宛(一九一六年五月一日)
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九一六年五月二日)
 大杉栄から伊藤野枝宛(一九一六年五月二日)
 大杉栄から伊藤野枝宛(一九一六年五月六日)
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九一六年五月七日 二信)
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九一六年五月九日 一信)
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九一六年五月二七日)
 大杉栄から伊藤野枝宛(一九一六年五月三一日)
 大杉栄から伊藤野枝宛(一九一六年六月二二日)
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九一六年六月二二日)
 大杉栄から伊藤野枝宛(一九一六年六月二三日)
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九一六年七月一五日 一信)
 大杉栄から伊藤野枝宛(一九一六年七月一六日)
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九二〇年一月三一日)
 伊藤野枝から大杉栄宛(一九二〇年二月二九日)
 



解説 嵐の中で夢を見た人――伊藤野枝小伝……………森まゆみ

伊藤野枝略年譜

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Book Meter Reviews

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  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    伊藤野枝。私は彼女の事は無政府主義者の大杉栄と共に虐殺された女性としか知らなかった。しかし、本書を読んで私は表面的にしか彼女を見ていなかった事を恥じた。彼女は金子文子と同じく、現実から目を背けず、相手や社会の不条理に立ち向かった、聡明で真に自立した女性だったのだ。今の政治家こそ、この本を読むべきだと思う!結婚に対しての幻想の作り方は今も続いているといえよう。一方で青山菊江の活動に対しての「女性の現実を捉えていない」と辛辣に指摘する手紙での舌鋒の激しさや中流階級女性の上から目線の女性活動への批判にハラハラ。

  • 壱萬弐仟縁

    A図書館より。「乞食の名誉」:一日中、また一晩中、子供にばかり煩わされて、時間の余裕というものが少しもないのには、苦痛を感じない訳にゆかなかった(94頁)。せめて読書の時間だけでも、に読書家は共感する。そして、亡き母が子育てに犠牲にした多大な時間、労力を前に、毎朝・晩のりんを仏壇で鳴らすことで懺悔。

  • 松本直哉

    命日に読む伊藤野枝。虐殺されてから百年、女性の隷従からの解放を訴える彼女の声はいまだに切実さを失わない。逆に言えばこの点で日本はこの百年なんの進歩もなかったことになる。女子供は黙っとけと言わんばかりの新内閣の顔ぶれを見ればそれも納得がいくけれど。エピソードから想像する情熱的な奔放さとは反対に、その文体は理知的で冷静、論争相手も理詰めで論破、自伝的な小説でも自分を突き放したような筆致である。被差別部落民の主人公が受けた侮辱からの忍従、その後の激烈な復讐を描く「火つけ彦七」が読ませる。

  • かもめ通信

    ・小説や日記など、創作物を7点を集めた第T部・『青踏』の編集部だよりを含めた評論・随筆と、大杉栄宛以外の書簡を収録した第U部・大杉栄との往復書簡を収録した第V部に、本書を編んだ森まゆみ氏による「嵐の中で夢を見た人――伊藤野枝小伝」と題する解説に注釈と略年譜を加えた1冊で、まさに、伊藤野枝その人をいろんな角度から眺めることができる構成になっている。青空文庫で読めるものも結構あるが、今のところ読めないものに意外なほど読み応えがあって読んで良かった。

  • かふ

    映画『風よ あらしよ 劇場版』を観て、大杉栄が逮捕され後藤新平に長い手紙を書くシーンが印象的でその手紙を読みたくて読んだ。野枝の論法は逆説で大杉を勾留したままでいいですといい、その結果何が起きても責任が持てないというのだ。その逆転の発想が面白い。山川菊栄に対しても観念よりも実地から攻めているように思える。それは自身の体験からくる思想なのか。そこが平塚らいてふから「青鞜」を引き継いだ実地なのだろう(成功はしなかったが)。大杉栄との三角関係も観念的なものよりも行動が先に立つ人なのだ。それを愛と呼ぶべきか?

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