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覚悟の人 小栗上野介忠順伝

Masayoshi Sato

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784043925025
ISBN 10 : 4043925026
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2009
Japan

Product Description

徳川幕府の末期に対米外交、財政再建、軍隊の近代化にわたって獅子奮迅の働きをみせた小栗上野介忠順。自らの信念と使命に殉じ、日本新時代の礎を築いた幕臣の姿を鮮烈に描く歴史小説。

Content Description

黒船の来航以来、高まる外圧と倒幕勢力の伸長により瓦解寸前の徳川幕府を支えた男がいた。その名は小栗上野介忠順。小栗は対ドル為替レートの不均衡や、相次ぐ賠償問題を含む外交ばかりでなく、財政再建や軍隊の近代化にも獅子奮迅の働きをみせた。しかし、その小栗をも飲み込む時代の大きなうねりが押し寄せていた―。自らの信念と使命に殉じ、日本近代化の礎を築いた幕臣の姿を鮮烈に描く歴史ドキュメント小説。

【著者紹介】
佐藤雅美 : 1941年兵庫県生まれ。早大法学部卒。85年『大君の通貨』で新田次郎文学賞、94年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 榊原 香織

    ネジをいっつも持って見てる人です。今のNHK大河ドラマの。 地味です。幕府唯一の切れ者、しかも悲劇の人なのに。 経済畑で格闘。横須賀のドックは彼の遺産。 淡々と描かれてます。 作者、アンチ慶喜らしく、彼の悪口書くときは筆が熱くなるw

  • 糜竺(びじく)

    私の好きな直木賞作家の佐藤雅美氏の歴史小説です。著者らしくまさに骨太で重厚感ある作品でした。主人公は、幕末の江戸幕府を支えた小栗上野介忠順です。読んでいて、主人公は芯がしっかりしている人物である事が伝わってきます。自分としては、小栗上野介は最後まで薩長に徹底抗戦を主張し、勝海舟の政敵というイメージを抱いていました。確かにその通りでしたが、しかし、彼自身がアメリカに行っていたり、外交交渉を何度もこなし、また、幕府の金庫番として大いに能力を発揮していたりと、色んな側面がある事を知る事が出来て面白かったです。

  • り こ む ん

    勘定方と言えばで、誰もが顔を浮かべたとされる。今でいえば官僚。小栗忠順。適任だとされながら、上司に歯に衣着せぬ発言にて、何度、罷免されたことか?彼をうまく使いこなせていたならば…と、思わずにはいられない。強気で先見をもつ人物だっただけに潰されるのは、世の習いなんだろうか?にしても…慶喜と春獄の人物像がケチョンケチョンだったのにはビックリした。

  • Willie the Wildcat

    義とスジを重んじて奮闘。結果ではなく、過程であり、腹のくくり方。胆力。但し、国家を語り、身体を張る幕僚・閣僚と、方向性を指し示すリーダーの不在が大勢を決することに・・・。。現代にも続く政治・経済での国家レベルでの交渉力の弱さ。稀代の政治家・事業家という個人から組織レベルへの交渉力向上には何が必要なのだろうと、ふと考えてしまう。蛇足だが、頭でわかっていても、当時の欧米のやりたい放題を改めて文字で読むと不快感・・・。まだまだ精神修養が足りないなぁ。(笑)

  • ミネ吉

    2027年大河ドラマの主人公・小栗忠順を描く歴史小説。感情を極力排し、まるでノンフィクションのような読み応えの硬派な作品だった。小栗忠順のことは本書でほぼ初めてその生涯について知った。尊王攘夷派が優勢な幕末にあって、一貫して幕府のために働いた人であり、計数に強く肝も据わった有能な実務家であった。負けた幕府側の視点で描かれるので、正直スカッとした展開はほとんどなく、海外列強の横暴や、優柔不断な老中、卑怯者の一橋慶喜などに終始イライラさせられる。ただ、そんな中で己を曲げず闘い続ける小栗の姿に感じ入る。

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