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所有とは何か ヒト・社会・資本主義の根源 中公選書

Masahiko Kishi

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121101396
ISBN 10 : 4121101391
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
梶谷懐 ,  

Content Description

本やスマホ、土地や家屋、雇用や資産。自分のモノとして持っていることが「所有」であり、衣食住や商品取引、資本主義の原点である。こんにちシェアやサブスクがあるのに、ヒトは所有せずにいられない。他方でヒトの生存を守る所有権が、富の偏在を生む元凶となっている。なぜだろうか?経済学や社会学、人類学の第一線の研究者6人が、所有(権)の謎をひもとき、人間の本性や社会の成立過程、資本主義の矛盾を根底から捉えなおす。

目次 : 第1章 所有と規範―戦後沖縄の社会変動と所有権の再編(岸政彦)/ 第2章 手放すことで自己を打ち立てる―タンザニアのインフォーマル経済における所有・贈与・人格(小川さやか)/ 第3章 コンヴェンション(慣習)としての所有制度―中国社会を題材にして(梶谷懐)/ 第4章 経済理論における所有概念の変遷―財産権論・制度設計から制度変化へ(瀧澤弘和)/ 第5章 資本主義にとっての有限性と所有の問題(山下範久)/ 第6章 アンドロイドは水耕農場の夢を見るか?(稲葉振一郎)

【著者紹介】
岸政彦 : 京都大学大学院文学研究科教授。1967年生まれ。社会学者・作家。専門は沖縄、生活史、社会調査方法論。著書に『断片的なものの社会学』(紀伊國屋じんぶん大賞2016)、『リリアン』(第38回織田作之助賞)など。編著に『東京の生活史』(紀伊國屋じんぶん大賞2022・第76回毎日出版文化賞)など

梶谷懐 : 神戸大学大学院経済学研究科教授。1970年生まれ。専門は現代中国経済。神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学)。中国人民大学に留学(財政金融学院)。著書に『現代中国の財政金融システム』(第29回大平正芳記念賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アナクマ

    あつかう「所有」は資産、占有物、生命、自由など。おそらくこの先ずっと付き合うテーマ。土地所有。私の心身は誰のものか。あなたの靴はあなただけしか履けないのか。サブスクで何を得て/失っているのだろう。集合知の利得は共有され得るのか。わからない。◉「人間には所有を創り出す本性があるのかもしれない」「所有を問うことは資本主義を考えることでもある」「近代的な所有はモノとヒトの二分論的な考えから成り立っていたが、無意味になりつつある」「生存と自由を守る所有(権)がなぜ富の偏在・不自由と分断をもたらすのか」→

  • よっち

    こんにちシェアやサブスクがあるのに、ヒトは所有せずにいられないのはなぜか。経済学や社会学、人類学の第一線の研究者6人が、所有(権)の謎をひもとく論考集。戦後沖縄の社会変動と所有権の再編、タンザニアのインフォーマル経済における所有・贈与・人格、中国社会のコンヴェンション(慣習)としての所有制度、経済理論における所有概念の変遷、資本主義にとっての有限性と所有の問題、所有財産としての農業システムなど、後半に行くほど難解になっていきましたが様々な考え方が紹介されていて、タンザニアのエピソードは興味深かったですね。

  • 月をみるもの

    ヒトとモノの関係として、最も重要なのが「所有」という概念。自分の興味にしたがって読んでいくと最後の6章から冒頭に向かって、、、という逆順になったわけだが、結果としてそれが正解だった。普通に1章を最初に読んだら「なにこれ?所有論じゃなくて、ただの沖縄の社会史じゃん?」としか思えなかっただろう。しかし逆順で読んだことで「ヒトがある集団に所属すること」は「個人が集団に(あたかもモノのように)所有されること」や「ヒトが所属集団外のヒトをモノとして考えること」につながってるのかもしれないという気付きを得た。

  • かんがく

    「所有」を巡る論集。小川さやかの2章は我々の当たり前を相対化してくれる内容でとても面白かった。他の章はかなり学術論文よりで読むのに苦労した。「所有」観を開くことで、社会や生き方を見直すことになりそう。

  • Kazuya Nakagawa

    ムズイ。酒飲みながら読めない。

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