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資本主義の その先 へ

Masachi Osawa

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480867438
ISBN 10 : 4480867430
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「終わり」が語られながらも、“その先”が見えてこない資本主義。資本主義の概念を大幅に刷新し、“その先”へ行くための原理を示した決定的論考!異なる世界の可能性。

目次 : 第1章 終わらぬ終わり(「下部構造/上部構造」図式を超えて/ 賭博と黙示録/ 時間かせぎの資本主義/ 安楽死か、それとも終わらない延命か/ 量子論の裏返し/ 生産力と生産関係の矛盾/ ただ一つの資本主義が残る?)/ 第2章 剰余価値はいかにして生まれるのか(労働価値説・再考/ 利子の謎/ 予定説の逆説/ 剰余価値の生成/ 資本としての概念、そしてコギト)/ 第3章 増殖する知―資本のごとく(剰余権力/ 科学革命の可能条件―万有引力から考える/ 増殖する知/ 経験をまったく信じていないのに……/ 知の階級的な分布/ 懐疑と信仰)/ 第4章 神に見捨てられた世界の叙事詩か?(小説という新奇な文学様式/ 小説の極限にある役立たない辞典/ 不可能な告白を通じて―〈主体〉の生成/ キリストの不信の回帰/ 神に見捨てられた世界の叙事詩?/ 虚構性の勃興/ 資本主義と連動する小説)/ 第5章 “その先”へ(科学の言説と小説の言説―無限に対する二つの態度/ 「資本主義の終焉」の話題でもちきり/ プロレタリアートとは何か/ 交響圏とルール圏/ 「普遍性」から〈普遍性〉へ/ コミュニズムへ)

【著者紹介】
大沢真幸 : 1958年、長野県松本市生まれ。社会学者。専門は理論社会学。思想誌『THINKING「O」』(左右社)主宰。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授等を歴任。2007年『ナショナリズムの由来』(講談社)で第61回毎日出版文化賞(人文・社会部門)を、2015年『自由という牢獄』(岩波書店)で第3回河合隼雄学芸賞を受賞。2012年『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)で中央公論新書大賞を橋爪大三郎とともに受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ころこ

    『プロ倫』の予定説が引かれて議論の方向性はみえてくるが、本書で注目するところは近代の知のあり方を科学と小説を通じて考察している第3章と第4章だ。近代科学においては、知は不完全で、いくら知ってもなお十分には知らないという状況が続く。不完全な知から科学は経験を頼りにして知恵と技術知の交流が生じる。科学はテクノロジーから剰余知識へと結実し得る発見や工夫を引き出し、同時に新しいテクノロジーの開発に貢献する知を提供する。伝統的な知にはみられなかったこの様なサイクルは資本の回転と似ている。小説はプロテスタントが付けて

  • TATA

    経済学というよりは社会学全般の一冊。歴史、文化、宗教とアレコレと論が飛ぶのでひどく読みにくく感じる。資本主義論のつもりで読むとやたらと手こずりました。

  • ta_chanko

    資本主義とは資本の無限の増殖により剰余価値を生み出すシステム。昨今、資本主義の終焉が叫ばれているが、そもそも資本主義は無限に終わらないシステム。ただ地球環境を破壊して持続不可能に陥ることはあり得る。近代科学も小説も、資本主義と同じキリスト教(予定説)的な精神構造から生まれたもの。搾取・疎外・格差などの問題を生み出す資本主義を乗り越えることは可能なのか?アフガンで活躍した中村哲さんの行動がそのヒント。難解な読書だった。

  • Mc6ρ助

    暑さのせいか、寄る年波のせいなのか、これもまた「手を出してはいけない本」分類なのか。良く分かったのは、資本主義がそれ自体では成り立たず(消費資本主義、資本が利益の抜く分だけパイが漸次小さくなる)外部からの搾取(正当な理由に欠ける分配、政権党の裏金みたいなもんだ)が前提なんだってこと。さすがはアベノミクスがマヤカシとみんながいうのに10年もかかる、経済や経済学って魑魅魍魎の住まう世界(メディチ家の利殖、「差異」が利益を生むって(p77)、う〜ん)。

  • izw

    資本主義終焉説が出てくる中、資本主義はしぶとく継続している。資本とは何か、資本主義とは何かの根本を丁寧に探ると、キリスト教の予定説、科学の増殖する知、新しい文学形態である小説との関連が見えてくる。その長い考察の後に、<その先>を考えると「互いの間をつなぐ太い線をもったコミューンたちの集合という形態」をとることになるという。何のことかよく分からないとは思うし、読み終えてもしっくりとはこない。何とか読み終えたが、論理展開をきっちり終えたとは言えない。難しかったという印象だけが残っている。

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