Fifty-year Anniversary Edition (5CD BOX)

ジョン・メイオール率いるブルースブレイカーズの1969〜70年のレギュラーメンバーとしても活躍し、ミック・ジャガーやマリアンヌ・フェイスフルなどのレコーディングやツアーメンバーにも参加してきたイギリス人セッションミュージシャン、ジョン・マークとジョニー・アーモンドによるデュオ、マーク＝アーモンド。

センシティヴなマークのヴォーカルに、リリシズムを与えるアーモンドのサックス＆フルート、またNYフュージョン系ミュージシャンでバックを固めるなど、70年代前半にシティ感覚溢れるジャジーな ”プレAOR” サウンドを展開していた彼らの作品は、昨今の ”ライトメロウムーヴメント” とリンクする形で、「英国版スティーリー・ダン」「洒脱なバーニー・レドン＝マイケル・ジョージアディス・バンド」と呼ばれるほどに再評価の機運が高まっている。

こちらは、彼らの結成50周年を記念して2019年にリリースされた、歴代アルバム5タイトルを格納した5CDボックスセット『Fifty-Year Anniversary Edition』。

収録内容は、Blue Thumbレーベルから発表された『Mark-Almond』(1970年)、『Mark-Almond II』(1971年)、米Columbia (当時英盤はHarvestから) 移籍後の『Rising』(1972年)、『Mark-Almond 73』(1973年)、ドイツのLine Recordsから発表された『Tuesday in New York』(1980年) の5枚。

中でも、彼らの代名詞と言えるボッサナンバー「The City」を収録した1stアルバム『Mark-Almond』、トミー・リピューマがプロデュースを手掛け、名ジャズドラマーのダニー・リッチモンドも参加した『Mark-Almond II』は、いずれもブルース、フォーク、ロックとジャズのケミストリーによって一種独特なメロウフィーリングが生まれた名盤だ。