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不実な美女か貞淑な醜女か

Mari Yonehara

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101465210
ISBN 10 : 4101465215
Format
Books
Publisher
Release Date
January/1998
Japan

Content Description

同時通訳者の頭の中って、一体どうなっているんだろう?異文化の摩擦点である同時通訳の現場は緊張に次ぐ緊張の連続。思わぬ事態が出来する。いかにピンチを切り抜け、とっさの機転をきかせるか。日本のロシア語通訳では史上最強と謳われる米原女史が、珍談・奇談、失敗談を交えつつ、同時通訳の内幕を初公開!「通訳」を徹底的に分析し、言語そのものの本質にも迫る、爆笑の大研究。

目次 : 第1章 通訳翻訳は同じ穴の狢か―通訳と翻訳に共通する三大特徴(通訳=売春婦論、もう一つの根拠/ 異なる言語の出会いに欠かせぬ存在 ほか)/ 第2章 狸と狢以上の違い―通訳と翻訳の間に横たわる巨大な溝(耳から聞き、口で伝えるということ/ 時間よ、止まれ! ほか)/ 第3章 不実な美女か貞淑な醜女か(美しさに惑わされるな/ 貞淑すぎるのも罪つくり ほか)/ 第4章 初めに文脈ありき(文脈の裏切り/ ターヘル・アナトミアは文脈が頼り ほか)/ 第5章 コミュニケーションという名の神に仕えて(師匠の目にも涙/ 方言まで訳すか、訛りまで訳すか ほか)

【著者紹介】
米原万里 : 1950‐2006。東京生れ。エッセイスト、作家、元ロシア語同時通訳。東京外国語大学卒。東京大学大学院修士課程修了。1992(平成4)年、テレビの同時通訳により正確で迅速な報道に貢献したとして日本女性放送者懇談会賞を受賞。’95年、通訳を論じた『不実な美女か貞淑な醜女か』で読売文学賞、’97年『魔女の1ダース 正義と常識に冷や水を浴びせる13章』で講談社エッセイ賞、2002年『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』で大宅壮一ノンフィクション賞、’03年『オリガ・モリソヴナの反語法』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。日本ペンクラブ常務理事、ロシア語通訳協会会長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    米原万里さんの最初のエッセイ。ここでは、シモネタも駄洒落もほとんど見られない。その意味では、彼女の他の著作とは趣きが違っている。通訳業に関するいたって真面目な考察。とはいっても、タイトルに見られるようなエスプリには溢れているし、他の本が不真面目という訳では全くないが。これを読むと、通訳というのは本当にたいへんな仕事。日本語を外国語に、外国語を日本語に置き換えるだけなどというのは、とんでもない誤解だ。日々、是勉強の毎日のようだ。本書にはまた外国語教育に関しても、実体験からの示唆に富む指摘がなされている。

  • ミカママ

    ああ、そういえば、彼女亡くなったんでしたね。読後に気づきました。私自身(英語ではありますが)子どもの頃から通訳を目標としていまして。今でもプロではないですが、バイト的に通訳の経験は数知れず。(要はハンパな英語屋)それに引き換え、彼女はプロ中のプロ。素人とプロの歴然たる線引きを見せつけられました。そしてこれを書いたご本人が、立派な美人さんであることに、激しく嫉妬(笑)

  • Miyoshi Hirotaka

    意表をつく題名は、訳文を女の容貌や男に対する忠誠度に喩えるヨーロッパの伝統に由来する。大学でロシア語を学び、商社でロシア貿易担当だった私には縁深い。女史が通訳として活動を開始した時期と私の駆け出し時代、さらにはソ連崩壊という激動が重なる。さらに、本書には、大学の恩師、上司や先輩が実名で登場する。外国語を学ぶことは、自分の中にもう一つの地平線を開くこと。さらに、自国の言葉や文化も外国語という鏡に映すとより鮮やかになる。どの外国語を選ぶかは、運と縁次第だが、文学的な蓄積がある言葉を選んだことは正解だった。

  • naoっぴ

    とても真面目な通訳エッセイ。なんだけど、言葉の間違い・勘違いというものはどうしてこんなに笑えるのかな。ときにおかんメールにも似た笑いのツボを刺激されたり、ほんの少しのニュアンスで下ネタに変化してしまう可笑しさに思わず大笑い。これらは全て大真面目な現場で起きる出来事だったりするから実際は笑うどころではないのだけれど。この小難しいタイトルも、通訳業の悩ましさを表す秀逸な比喩だ。言語とはその国の文化であり、それを異なる文化をもつ言語に変換することの難しさ、終わりなき奥深さをひしひしと感じた。

  • 優希

    ロシア語通訳者によるエッセイでした。「正確ではないが美しい日本語」か「正しいが言葉にならない日本語」について語っています。通訳の際、知られていない概念があったりする状況が面白かったです。通訳の核となるものを教えられた気分になりました。

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