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日本橋本石町やさぐれ長屋 講談社文庫

Mari Ueza

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065189542
ISBN 10 : 4065189543
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2020
Japan

Content Description

日本橋の裏店に集う、一癖もふた癖もある住人たち。堅物の大工・鉄五郎、気の強い出戻りのおやす、老母の面倒に悩むおすぎ、旦那が仕事場から帰ってこなくなったおとき。貧乏でお節介な老若男女が不器用に生きる。すると、長屋の取り壊しが決まり―市井物を得意とした著者が遺してくれた傑作連作短編集。

【著者紹介】
宇江佐真理 : 1949年函館生まれ。函館大谷女子短大卒。1995年、「幻の声」で第75回オール讀物新人賞を受賞。2000年、『深川恋物語』(集英社文庫)で吉川英治文学新人賞受賞。2001年、『余寒の雪』(文春文庫)で中山義秀文学賞受賞。2015年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • じいじ

    宇江佐さん、お得意の市井人情モノ。江戸は日本橋(通称)やさぐれ長屋に暮らす面々の波乱万丈物語。24歳一本気で人情にあつい大工・鉄五郎を柱に六話の連作短篇です。どの話も遜色なしに面白い。宇江佐作品にハズレないです。最終章の【店立て騒動】は、長屋解体にひと騒動。円満解決に感動のです。泣いて、笑って…そして感動して、宇江佐小説に酔いしれました。

  • ぶち

    日本橋本石町にある裏店・弥三郎店には事情を抱えた人ばかりが住んでいます。堅物の大工・鉄五郎、気の強い出戻りのおやす、老母の面倒に悩むおすぎ、旦那が仕事場から帰ってこなくなったおとき… それぞれが事情を抱えて、助けたり、助けられたり。時には上手くいかなくて、裏店から出ていく羽目になったりもします。貧乏でお節介な人たちが不器用に生きる裏店に、長屋の取り壊しの話が舞い込んできます。この緊急事態にすったもんだする住人たちのてんやわんやぶりが面白いです。最後はハッピーエンドに終って、読んでいるこちらもホッとします。

  • ふじさん

    本石町の通称やさぐれ長屋に住む、一癖もふた癖もある住人が今回は主人公。真面目で堅物の大工・鉄五郎、その妻の出戻りで気の強いおやす、老母の面倒に明け暮れ悩み一杯のおすぎ、一時旦那が浮気で家を帰ってこなくなった錺職人の妻のおとき等、貧乏でお節介な老若男女がいがみ合ったり、助け合ったりしながら不器用に生きる。そんな中で、長屋の取り壊しが決まり、右往左往する日々、思わぬ結末が待っていた。市井の人々の何気ない日常の出来事を温かい目線で描いた心温まる作品。特に、大工の鉄五郎と妻のおやすの存在が物語を盛り上げている。

  • kei302

    人の情の表も裏もきっちり描く宇江佐さんの長屋もの。世の中は厳しいものです。甘々では生きてゆけない。やさぐれる..。おやす鉄五郎夫婦がメイン。おやすが長屋に馴染んで、控えめにお節介を焼くようになって徐々に変わっていくのが面白かった。最後の「店立て:たなだて」の騒動がよかった。

  • ふじさん

    弥三郎店に住む、亭主や女房たちがいがみ合ったり、助け合ったり、訳ありの市井の人々の心温まる物語。どのにでもある普通の日々の風景が心癒される。おやすと鉄五郎の個性に心ひかれる。

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