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青ひげの卵 ちくま文庫

Margaret Atwood

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480438430
ISBN 10 : 4480438432
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

無難な仕事、かわいい心臓外科医の夫、尊敬できる女友達、不満はあれど庭付きの家。望んだものに囲まれて、サリーの人生は“そこそこ素敵”なはずだった。彼女の中に広がる空洞、虚ろな穴がたとえどれだけ深いとしても―。(「青ひげの卵」)平穏で平凡な生活の下、確かに息づく静かなカオス。終わりなのか、始まりなのか?有機的でアイロニカルな六つの短編

【著者紹介】
マーガレット・アトウッド : 1939年カナダ生まれ、トロント大学卒業。66年にデビュー作『サークル・ゲーム』(詩集)でカナダ総督文学賞受賞ののち、69年に『食べられる女』(小説)を発表。85年に『侍女の物語』で再度カナダ総督文学賞、87年に同作でアーサー・C・クラーク賞、96年に『またの名をグレイス』でギラー賞、2000年に『昏き目の暗殺者』でブッカー賞及びハメット賞、19年に『誓願』で再度ブッカー賞を受賞。ほか著作・受賞歴多数

小川芳範 : 1962年生まれ。翻訳家、ソーシャルワーカー(精神保健福祉士)。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業、ブリティッシュ・コロンビア大学哲学科博士号取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 榊原 香織

    初期短編6つ カナダの作家 ネコ好きぽい

  • tsu55

    マーガレットアトウッドの短編6作。傍目にはこれ以上の幸せはないように映る夫婦の足元に静かに漂う不穏な空気を描いた表題作の「青ひげの卵」。 気鬱な夫のために休暇を取って出かけた旅行での、ちょっとした危機を淡々と、そしてちょっぴりユーモラスに描いた「緋色のトキ」。この2作が好きです。

  • 加瀬しもん

    アトウッドの書く女性は読んでいて居心地が良い、魔性の女でも聖母でもなければ闘士でもないから。ままならん人生を自分なりに生きて、苛立ちや苦しさを飲み込んだり、吐き出しだり。女性がきちんと人間している。それはともかく収録された五つの短編のなかでは「罪食い人」が気に入った。物語の根底に「私」が抱える怒りと悲哀が流れ続けていることや、ジョーゼフの人生の糞っぷりを肯定して取り組むしかないという考えかたが好き。ジョーゼフの罪は星型のクッキーになって「私」の夢の中で輝くところなんて、何だか泣ける!

  • amanon

    アートウッド二作目。先に読んだ『昏き目〜』に比べると、幾分明るくて軽めの内容だが、それでもそこに秘められたテーマは深くて重たい。とりわけ響いたのは表題作か。主人公サリーから見た夫エドはかなり愚鈍なのだけれど、実は心臓外科医というギャップが妙。そして、サリーが聴講する〈物語小説の形式〉で扱われる「卵」の存在がなんとも象徴的。とりわけ一見何でもないように思える最後の文章が読者に強い余韻を残す。また、猫と危機状態にあるカップルの姿を描いた「ぶさ猫」も印象的。主人公ジョエルの微妙なクズぶりに身につまされる…か?

  • musis

    とても好き。淡々と、でも鬱屈していて、少し不気味で。日常ってこんな感じかな…と思わせてくれる。

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