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老いぼれを燃やせ

Margaret Atwood

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784152103611
ISBN 10 : 4152103612
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「老いぼれを燃やせ」―老人ホームで暮らすウィルマは視力が衰え、幻覚症状が現れていた。踊り騒ぐ小さな人の群れが見えるのだ。ある日、米国の老人ホーム連続放火事件の報せが入る。やがて彼女の施設も暴徒に取り囲まれ…。「アルフィンランド」―ファンタジー小説シリーズで成功を収めたコンスタンスは、かつて恋人に酷く裏切られた経験があった。そんな彼女が仕組む復讐とは?「蘇えりし者」「ダークレディ」とで三部作を成す。「岩のマットレス」―ヴァーナは退職後、北極圏クルーズ船で旅に出た。そこにいたのは、高校時代に彼女の人生を変えた男。これまで4人の夫を看取ってきた彼女は、ある計画を立て…。「フリーズドライ花婿」―インチキ骨董商のサムには妄想癖があった。自分が殺され女性医師に解剖されるところを思うと、心が癒やされるという。そんなサムがオークション用の倉庫で出くわしたものは?人間心理の闇を見つめ、痛いほど的確に、強烈なユーモアをもって描き出す9つの作品を所収。予言的ディストピア小説『侍女の物語』の著者による傑作短篇集!

【著者紹介】
マーガレット・アトウッド : 小説、詩、批評、児童書などさまざまな分野で精力的に活躍するカナダを代表する作家。1939年カナダ、オタワ生まれ。1985年発表の『侍女の物語』は、米国のトランプ政権発足(2017年)前後に再び注目され、“侍女”は女性への抑圧に対抗するシンボルとなり、2019年には同作の続篇『誓願』(ともにハヤカワ文庫)を発表し、2度目となるブッカー賞に輝く。これまでにアーサー・C・クラーク賞、フランツ・カフカ賞など数々の賞を受賞。2019年にはその文学活動によってコンパニオンズ・オブ・オナー勲章を受けている

鴻巣友季子 : 英米文学翻訳家・文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 榊原 香織

    すごい題名ダナ。 老人が主人公の短編集。ダークファンタジー風あり、ミステリ風あり、いろいろ捻ってます。巻頭の連作3部作、と表題作が面白かったです

  • たま

    原著は2014年刊の短編集Stone Mattress。39年生まれのアトウッドさんと同世代の登場人物が多く老いが通奏低音。彼らは60〜70年代に体制に反抗的な青春を過ごしており、その時代と文化への言及が随所にあるが、時代も場所も共有していない私には調子の辛辣さ、才気煥発ぶりが伝わるだけ。一方、作中人物によるエンタメ作品の創作(ファンタジーを書いて恨みを晴らす女、ホラーの版権で不利な契約をして後悔している男)、吸血鬼もいれば、推理小説のパロディで殺される人、殺す人もいる。そんなメタ物語は面白かった。→

  • キムチ

    燃やされる身だもんで、風刺、意地悪スピリット、シニカル魔性・・面白みは堪能不発。酔えない海外物、久しぶりとはいえ、筆者の実力には毎回脱帽だもの、腰を据えてじっくり読む。今回も古今東西の教養はしっかと通奏低音、文化の蘊蓄も知らないだらけ そこは楽しい。20年前執筆とは思えぬ煌めき、登場する60歳代後半から70歳代にかけての多種多様な経歴の面々は溢れんばかりの精力を見せ、語る。海外生活経験ない上、他者にどう思われているか常に脳裏に潜めるをもって良しとするこの国の空気を吸っているからか中盤から辟易気味で終えた

  • ネギっ子gen

    【原題には、Nine Wicked Talesの副題が】表題作など9つの短篇。原書は2014年刊。うん、面白い!「訳者あとがき」で、<nine talesはその音から、当然ながらnine tailsを思わせ、さらにcat of nine tails(九尾の猫)を連想させる/18世紀から19世紀にかけて英国軍隊や刑務所などで使用された体罰器具だ。鞭の先端が9本に分かれており、一回に打擲で複数の深い傷を与えることになる。アトウッドのこの作品集に似つかわしい副題かも知れない>と。“九尾の狐”伝説を連想した……⇒

  • がらくたどん

    『侍女』と『誓願』を積んでウン年。読み友さんのご感想に惹かれ「そうか、何も巨編から読まんでも」と憑き物が落ちたアトウッド事始め♪概ねじじばばが懲りずにヨタヘロと駆け回る。モラハラ夫への妻たちの半世紀越しの恨み節・疎外された吸血鬼の企み・偽骨董商の至高の落札物・寝取られた夫の真の姿・人気作家の終身年貢の納め処・DV男が大昔少女に植えたトラウマの種から生えた毒の実・高級老人ホーム大炎上の9作。切れ味鋭く意地悪であけすけで魔術的で愛らしい。このアトウッドの一面を心に刻んで巨編を読める幸運を想いご紹介に感謝です。

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