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昏き目の暗殺者

Margaret Atwood

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784152083876
ISBN 10 : 4152083875
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2002
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

事故死した妹が書いた小説の裏。死の真相と家族の陰の歴史が、姉の回想で浮かび上がる。稀代の物語作家が類稀な想像力と圧倒的表現力で紡ぐブッカー賞、ハメット賞受賞作。

【著者紹介】
マーガレット・アトウッド : 小説・詩・評論・児童書などさまざまな分野で活躍するカナダの代表的作家。1939年、カナダのオンタリオ州オタワ生まれ。トロント大学、ハーバード大学大学院などで英文学を学んだ後、カナダ各地の大学で教鞭をとる。1966年に詩集『サークル・ゲーム』でデビューし、カナダ総督文学賞を受賞。1969年発表の初の長篇小説『食べられる女』では結婚を前にした働く女性の自我の危機を“食べる”行為を通して描き、文壇に衝撃を与えた。1986年には『侍女の物語』で二度目のカナダ総督文学賞を受賞。諷刺に満ちた不気味な未来社会がジャンルを超えた幅広い読者を魅了し、世界中にその名を知らしめた。その作品は世界20カ国以上で翻訳され、カナダ国内のみならずヨーロッパなどでも数々の文学賞を受賞している。『昏き目の暗殺者』で2000年のブッカー賞、2001年のハメット賞を受賞した

鴻巣友季子 : お茶の水女子大学大学院修士課程英文学専攻、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 遥かなる想い

    2000年ブッカー賞。 カナダの作家による 不穏で妖しい物語である。 妹ローラの転落死から 始まる一族の不幸の背景には 一体何が あるのか?アイリスが語る視線は意地悪で、 読んでいて戸惑う…重層的な物語の展開は なかなか真実にたどりつかないが… 最後は 儚いローラと アイリス姉妹の 物語だった。

  • ケイ

    余韻が付きまとってくる。ガーディアンリストの分類ではSFだが、解説にもあるように一括りにはできない。アイリスの女の一生であり、妹の死亡の真実を探るミステリでもある。書き手の信憑性…、誰についてだろうか、そこから考えねばならない。これは、深い絶望から発している。貶められた女としての人生。お金のある家族からの支配。裏切り、裏切り。さらに裏切り。彼女の周りに信じられるものはなかったのだから、彼女が信憑性が疑われる話をしたとして、何が悪い? みなに罪がある。アイリスにすら。そして皆、それぞれの真の人生を失った。

  • まふ

    面白いと言えば面白いが、その面白さを作らんがための細工が気になってしまった。二重、三重、四重の「虚構」が作者の仕掛けた「仕組み」であろうが、煩わしくもあり、わざとらしさ、作りすぎが鼻に付く、と言ってしまったら元も子もなかろうが、ブッカー賞を取った作品であるので相応の賞賛はしておこうと思う。とは言え、「侍女の物語」でも感じたのだが、この作家の書き方はやや才気走っているような気がして(翻訳の問題ではなかろうと思うが)、どうも私には少し合わなかったようでした。G1000。

  • 扉のこちら側

    2016年264冊め。【161/G1000】裕福な家の令嬢アイリスが語る自分と妹ら家族の物語と、老婦人となったアイリスが語る現在視点の話、妹が書き遺した作中作の『昏き目の暗殺者』という物語、さらにその『作中作の作中作』の物語、新聞や雑誌の引用記事の数々が絡み合う複雑な構成のため読むのに手こずった。G1000ではSFジャンルに分類されているが、私は19世紀のある一族にまつわる年代記として読んだ。「ある地点をすぎると、経験という惨害はひとを退行させる」。なんて切ないんだ。

  • mii22.

    重厚かつ重層に織られた絨毯のようなどっしりとした職人技の芸術品のようであるが、織り込まれているのは、哀しみ、裏切り、孤独。最後のひと織まで全景を見せないこの物語は最後の一行まで緊張感をもたせその後の余韻が長く後を引く。時代の流れや戦争、そして名家の没落だけが、彼女たちをがんじがらめにし、自由と心を奪ったのではない。作中作『昏き目の暗殺者』は物語だけの中にいるのではない。支配し、支配されるものがある限り現在も未来にもその存在はあり続ける。アトウッドの作品にはいつも圧倒され打ちのめされる。

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