Books

だいありぃ 和田誠の日記1953-1956

Makoto Wada

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784163914466
ISBN 10 : 4163914463
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2021
Japan

Content Description

日々映画と音楽を鑑賞し、似顔絵を描き、友達と語らう青春時代(17〜19歳)の日記。前書きは平野レミさん、解説は三谷幸喜さん。

2019年10月に和田誠さんが旅立たれたあと、事務所から発見された1953年〜1956年(都立千歳高等学校2年生から多摩美術大学1年生)の日記(ノート6冊分)を、手書き文字のまま書籍化。
ビニールブックカバー付き。

「試験中にもかかわらず何本も映画を観たり、大好きなアル・ジョルスンのレコードを集めたり、スケッチブックだけ持って修学旅行に行ったり、学園祭で劇の台本を書いたり、ジェイムス・ステュアートに出した手紙の返事がきて大喜びしたり、雑誌にスターの絵を描いて投稿したり……。日記の中には、17歳から19歳の和田さんのキラキラした青春が詰まっていました。(略)この日記には、和田さんの作品や感性の“たね”がたくさん隠されています。その後の人生を変えることになる貴重なエピソードもさらりと綴られています。1950年代へ宝探しに出かけるような気分で、楽しんでいただけたら幸いです」(和田誠さんの妻・平野レミさんの「この本について」より)

「人の日記を読む、しかも書いた本人の知らないところで。背徳感から来るワクワクとゾクゾクと共に、僕はこの本を読み始めました。でも次第にその背徳感はどこかへ消えてしまっていました。なぜならこれはもはや日記ではない。日記を超えてしまっている。紛れもなく和田誠さんの『作品』だったからです」(三谷幸喜さんの「解説:和田少年のこと。」より)

ノートの端に、のちに著書のタイトルになる映画『ジョルスン物語』に出てくるセリフ「お楽しみはこれからだ」がメモしてあるページ、うれしかった出来事や面白かった映画のタイトルが袋文字や太文字で書いてあるページ、ハリウッドスターが来日して行われた試写会の様子や集めていたサボテンをスケッチしたページ、友達からきた年賀状を模写したページ、映画館のチケットや電車の切符を貼ったページ……など、デザイナー・イラストレーターであった和田誠さんならではの、見た目も内容も楽しい日記です。
美大受験や授業の話、課題で描いた当時の絵も収録されているので、美大を目指している方にもおすすめ。
欄外には日記に出てくる語句の脚注を入れました。

〈和田誠さんの日記より〉
「わざわざ勉強だけのために学校になんか来てやしない。学校の最大の楽しみは友だちだ。友だちをぬかして学校は考えられない」(高校3年のクラス分けが発表になり仲の良い友だちと離れてしまった1954年2月19日の日記)

「自分の描いたものをみんなが笑ってみてくれるのは、描いてる時のうれしさと別に、またとてもうれしい」(先生たちの絵を西部劇風に描いて学校に持っていったら評判がよかった1954年12月13日の日記)

「映画が好きな俺は幸福だとさえ思った。事実幸福だ」(試写会でヒッチコックの『裏窓』を観た1955年1月28日の日記)

【著者紹介】
和田誠 : 1936年生まれ。グラフィックデザイナー、イラストレーター。59年多摩美術大学卒業、ライトパブリシティに入社。68年からフリー。74年、講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。77年より「週刊文春」の表紙を担当。84年、映画「麻雀放浪記」を初監督。全部で4本の長篇映画を監督。89年ブルーリボン賞監督賞、94年菊池寛賞、97年毎日デザイン賞、2015年日本漫画家協会賞特別賞ほか、受賞多数。出版した書籍は200冊を超える。2019年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • keroppi

    人の日記をこんな風に読んでいいんだろうか。ノートを手書きのまま印刷しているので、とてもやましい気持ちで読み出した。和田誠の高校2年から多摩美1年までの日記。1953年から1956年まで。とにかく映画を観まくっている。当時公開された「七人の侍」「ゴジラ」も観ていて、厳しい批評も書いている。淀川長治やジェームス・ステュアートにも手紙を書き返事を貰っている。アル・ジョルスンへの熱狂もあふれている。ここには、その後の和田誠の種がいっぱい詰まっていたのだ。それにしても、この頃は映画館がいっぱいあったんだなぁ。

  • 春ドーナツ

    書籍化を目的とした日記は幾度か読んだことがある。こういうのは初めてなので「銀座界隈ドキドキの日々」だ。手書き文字のまま刊行で、昔、江戸川乱歩の切り抜き帖復刻版を大枚はたいて買ったのに筆文字達筆、一頁目で挫折した苦い経験がある為、通販サイトのサンプルを観察してから近所の本屋にお願いした。床屋に行った日を律儀に書き続けられている(大学時代を除く)。けっこう頻繁に通われているような気がする。美大生になって忙しくなったのか、殴り書きメモみたいに変わる。1、2冊目辺りは創意工夫内容充実だったと思う。そういうものだ。

  • tama

    図書館本 新刊案内で 大ファン 頁捲って驚愕 自筆の完全光学複写!しかも文字ちいさっ!と思ったが数ページ進んだら少し大きくなった。高校2年生から多摩美1年時代。日記を書いてた世代は北杜夫と同じだが9年間の差があり、社会や高校生の自由度が大きく違う。その分、二人の感性の広がり具合も凄く違うことを知る。私は読んでて和田さんへの共感多い。映画の筋立て・視覚効果などへの感想はピリッとしてるし、音楽や展示会に対する感想も見方が鋭い。似顔が巧かったのは知ってたが多磨美在学中に絵などで稼げてたのはビックリ。祈ご冥福。

  • 月華

    図書館 図書館の本にはありませんでしたが、画像の帯通り、17歳から19歳までの和田さん。和田さんの手書きがそのまま本になっていました。亡くなった後、事務所の整理をしていたら、6冊出てて来たそうです。前書きは平野レミさん。解説は三谷幸喜さん。お二人の和田さんへの思いが綴られてします。

  • まっと

    和田誠さんの高校から美大1年までの間の日記を本人の筆跡で。「なんとなくその気になったから」始まったこの日記、偶々?世に公表されることになりましたが、今回拝読するに、、、そこに綴られていたのはまさに10代の青年の生々しく、そして趣味の文藝や映画に熱中していた姿でした。そして和田誠さんはきっと、この日記が書かれていた当時の心を変わらずに持っていたのだと思います。まさに和田誠の「たね」を感じた一冊でした。奥様の平野レミさん、解説を書いた三谷幸喜さんの文章もまた、この本の魅力を盛り上げるものでした。再読したい。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items