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海を見た日 鈴木出版の児童文学

M・g・ヘネシー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784790233824
ISBN 10 : 4790233820
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

わたしの場合、二歳のときに母が亡くなった。だれにきいても、母以外にはわたしに身よりはいないという。だからわたしは、ヴィクとはちがって、いずれだれかがむかえに来てくれるなどと考えたことはない。まだずっと幼いころには、『小さな孤児アニー』か何かみたいに、だれかの養子になることを夢見てたけど、六歳を過ぎてしまえば、その可能性はまずなくなる。だからわたしは、自分で作戦を練った。だれも助けてくれないなら、自分で自分を助けるしかない。

【著者紹介】
M・G・ヘネシー : アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス在住。作家。裁判所から任命された特別擁護者(CASA)としてボランティアでロサンゼルスの里親制度を支援している。同時に、LA LGBTセンターのLifeWorksプログラムの指導者として、またGender Odyssey LAの主催者として、さらにCamp Transcendの学長としてFamily Campを主催するなど、LGBTQ+コミュニティのために活動している

杉田七重 : 東京生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。小学校での教師経験ののち、翻訳家として、児童書、YA文学、一般書などフィクションを中心に幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 美紀ちゃん

    アメリカの里親制度の実情はかなり厳しいらしい。ナヴェイアは母が死んで身寄りがない。だから誰も迎えに来ない。誰も助けてくれないなら自分で自分を助けるしかない。医者を目指して努力する。偉い。里子ひとり頭につき毎月約千ドルの補助金が政府から支払われる。(日本円で13万円くらい)男の子2人でバスに乗ってトーランスへ行くあたりから面白い!クエンティンのママを探しに行くという。ハプニング色々。そのおかげで大事なことに気づいた。みんなが大切だということを。困難をみんなで乗り越えると絆が深まる。もう家族だね。温かいラスト

  • はる

    とても良かった。里親の家を飛び出した子供4人の冒険譚。4人それぞれが個性的、みんな愛おしい。特に一番年上の女の子の懸命な姿が印象的。愛される家族のいない寂しさに、こっそりと涙する場面が何とも悲しい。あとがきによると、アメリカの里親制度は色々問題があるみたい。その問題点を描きつつ、こんな温かな物語にした作者に拍手。表紙と裏表紙の絵も素敵だ。

  • まる子

    「親がいない」「親と一緒に暮らせない」そのような子どもが世界にいる。アメリカの里親制度でミセス・Kの里子になった4人の子どもたち。決して恵まれた環境ではなく。ある事がきっかけで冒険に出た彼ら。自ら「世間に投げたされた漂流者」だと言う彼らは、観覧車から見た初めての海に何を思ったのかー。つらい現実のように感じる毎日が、ほんのり「そうでもないじゃん!」と思えたらいいな。腹違いの姉弟たちの未来が明るい所でありますように。2022年青少年読書感想文全国コンクール課題図書(中学校)。

  • わむう

    2022年読書感想文コンクール課題図書・中学年の部。早くに両親を亡くし里親の元で暮らしている中学生のナヴェイアは夫を亡くし、うつ気味な養母の代わりに自分より小さいADHDのヴィック、大人しいマーラーたちの面倒を見ている。新入りのアスペルガーのクエンティンがママに会いたがるためヴィックはママに会わせてあげようと家を抜け出すがマーラーが勝手についてきて、ナヴェイアは憤慨しながらも後を追う。力を合わせた冒険の中で子どもたちが成長していく物語。

  • 長くつしたのピッピ

    里親、特別養子縁組。子どもを守る制度なはずなのに、そこで暮らす子どもは幸せそうではない。いつも大人の顔色を伺って良い子を演じるか、ひたすら反抗するか、寡黙になるか。夏休み課題図書なので多くの子どもに読んで欲しい。日本も近年は若年妊娠による虐待や子育て放棄が増えているようだが殺されるよりマシなレベルの児童保護は、子どもから夢や生きる希望まで奪ってしまうのだろうか?当事者にしかわからないけれど、何とかしたいと思うのも大人のエゴなのかな。切なく苦しい。

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