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柳田国男 山人論集成 角川ソフィア文庫

Kunio Yanagida

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784044083137
ISBN 10 : 4044083134
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本の先住民族の末裔で、山姥や天狗のような姿をもつと考えられた「山人」。彼らは一体何者なのか―。柳田が記した膨大な「山人論」の成立・展開・消滅の過程がわかるよう、その著作や論文を編者独自に再構成。「山人論」の変容と柳田の学問や文学の核心に迫る。

目次 : 序 孤児の感傷―原初の山人論/ 第1章 「天狗」から先住民へ―山人論の成立/ 第2章 山人論の変奏と展開/ 第3章 山人と狼に育てられた子供―柳田・南方山人論争/ 第4章 アサヒグラフ版「山の人生」/ 第5章 隘勇線の彼方―越境する柳田国男/ 終章 「山」の消滅

【著者紹介】
柳田国男 : 1875年、兵庫生まれ。1900年、東京帝国大学法科大学卒。農商務省に入り、法制局参事官、貴族院書記官長などを歴任。35年、民間伝承の会(のち日本民俗学会)を創始し、雑誌「民間伝承」を刊行、日本民俗学の独自の立場を確立。51年、文化勲章受章。62年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • HANA

    柳田国男の山人に関する文章をまとめた一冊。南方熊楠との往復書簡や連載時の「山の人生」等様々な角度から、柳田の山人観に迫っている。こうやって見ていくと柳田国男の山人は、この世ならぬ世界、また天狗等の怪異と非常に密接な関連があるのがわかる。柳田民俗学が幻想文学と親和性が高いのも、この辺に原因があるのかもしれない。発生から終焉までまとめられているが、それでもやはり初めて読む人はこれだけで全貌を掴むのは難しいかもしれない。ただ様々な資料が並べられているので、そちらを読むだけでも十分に楽しむ事はできそう。

  • roughfractus02

    数人の民俗学者と交わした書簡で、その広大な分布から、石神が道祖神や猿田彦等の土地の神に繋がり、里人が山からの災い(荒ぶる神)から守るため、その境界に置いたと考えた著者は、この神の分布に渡来した平地人と先住の山人との関係を推測した(「石神問答」)。サンカの調査資料や海外の民俗を比較する南方熊楠との往復書簡も含む本書は、山姥、天狗、鬼に里人が形象化した異人を、先住民族である山人と見なし、里人の山への畏れに発する信仰に留まらず、戦後消滅した山人の狩猟採集生活に踏み込んで、日本民族の多民族性を検証する試みである。

  • ぷてらん

    柳田國男先生の「山神論」を、その成立から消滅までを追った一冊。人間と自然の関係が急激に変化していった明治の世で、深い山にひっそりと生きる民の存在を追った柳田先生。彼自身にも山へ逃げたいと思った経験があり、また彼も現実離れした感性の持ち主だったからこそ生まれた説だったのかなと思います。役人時代はさぞ変わり者と思われていたことでしょう…。あと熊楠先生の手紙の文量が半端なくて笑う。

  • pyonko

    柳田國男の山人論関連の文献を集めた本。確かにパブリックドメインになったとしても、本書のように一つのテーマに沿ってまとめてあると初学者には非常にありがたいと感じた。各所の地名に山岳民族としての日本人の名残が見られるのは興味深い。

  • Schuhschnabel

    『山の人生』を読んだので、ついでに積読消化のつもりで読む。編者の意図をうまくつかめているかわからないが、若い頃の作品は純粋に文学作品で、一方壮年の頃の作品は学術に寄与することを志向しているような気がした。南方熊楠との往復書簡は読んでいて面白い。編者は、父母を失った悲しみが柳田を山人論というロマン主義的傾向に向かわせたと見ており、それには自分も基本的には同意する。『山の人生』以降、関心が常民もしくは海に向かっているところを見ると、山人論が柳田の悲しみを慰める支えとしての役割を終えたと見ることもできるだろう。

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