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異妖新篇 岡本綺堂読物集 六 中公文庫

Kidou Okamoto

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122065390
ISBN 10 : 4122065399
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2018
Japan

Content Description

鷲を親だという娘「鷲」、河獺に嫉妬された漁師「深川の老漁夫」、美しい白い肌の少女に懸想した「くろん坊」という山の妖怪と安易な口約束が招いた悲劇―。近代化がすすむ日本の暗闇にとり残された生き物や道具を媒介に、異界と交わるものを描いた「近代異妖篇」の続篇。附録として単行本未収載の短篇二篇を添える。

【著者紹介】
岡本綺堂 : 1872年(明治5)東京生まれ。本名は敬二。元御家人で英国公使館書記の息子として育ち、「東京日日新聞」の見習記者となる。その後さまざまな新聞の劇評を書き、戯曲を執筆。大正時代に入り劇作と著作に専念するようになり、名実ともに新歌舞伎の作者として認められるようになる。1917年(大正6)より「文藝倶楽部」に連載を開始した「半七捕物帳」が、江戸情緒あふれる探偵物として大衆の人気を博した。1939年(昭和14)逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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「岡本綺堂読物集」シリーズの一つで「近代...

投稿日:2021/07/06 (火)

「岡本綺堂読物集」シリーズの一つで「近代異妖篇」の続篇。 内容は『西瓜』   『鴛鴦鏡』   『白髪鬼』   『鷲』   『鰻に呪はれた男』   『くろん坊』   『妖婆』   『深川の老漁夫』   『怪談コント』   『五色蟹』   『S君の話』   『綺堂夜話』 の短編集。 旧かなを使っているのはよいが新字なのが一寸残念。 中身は結構怖いです。

hama さん | 神奈川県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • HANA

    闇が色濃く残る江戸の夜から御一新後の風物まで、怪異に彩られる様を存分に楽しむ事が出来る。収録作のほとんどは既読であるものの、どれも二読三読どころか何度読み返しても新しい発見と戦慄のあるものばかりである。で、本巻でもっとも印象的なのは何といっても「白髪鬼」。何度読んでもこの得体の知れなさがひしひしと迫ってくる様子は堪らない。「鰻に呪われた男」もチープなタイトルとは裏腹に、同様の得体の知れなさが漂ってきて読んでいて実に満足できる。名作「妖婆」も収録されているし。内容、文体共に隙のない怪談を楽しむ事が出来た。

  • ワッピー

    【日本の夏は、やっぱり怪談】〈其の一・和編〉の3冊目。江戸期の怪談・奇談を語らせたら、やはり綺堂ですね。原因を解明しようとする近代的精神と、偶然が重なっただけというでは割り切れない人間の心のバランスがすばらしいと感じます。厚化粧コテコテの怨念あふれる怪談よりはこういうすっぴんの不思議談が好きなワッピーのお気に入りは、山中の不思議な生き物との交流「くろん坊」、釣竿を使わないでたくさんの魚を得る「深川の老漁夫」、あるいは「怪談コント」の狢と、異類と人間の交流話ばかり。やはりワッピーの精神は動物のようですね。

  • 澤水月

    「西瓜」は綺堂が後から練り直したようだが素朴な初期案だけでも怖すぎ!山本タカトの口絵が素晴らし過ぎて…蛙も怖い。くろん坊、白髪鬼、鰻に呪われた男など他アンソロでも読める名作ぞろい。初読の深川の老漁師が実に味わい深く好き。鰻やヤマメ、カニ、西瓜と食べ物怪奇多くてイイ。そして終わりかと思っていたら今秋まだ出ると!楽しみ過ぎ、山本タカトもこういう絵柄に変わってからをあまり観ていなかったこともあり。

  • ぶんぶん

    【図書館】岡本綺堂読物集の6巻目。 益々、面白くなる物語。 冒頭の「西瓜」から引きずり込まれる、果たして見間違いか、「群衆妄覚」か、それとも崇りか・・・綺堂の突っ放した書き方が、余計怖さに拍車を掛ける。 それと、「白髪鬼」と「くろん坊」が怖い。 理解不能な時、どうしようもなく恐怖しかない。 理不尽な面を出されたら対処しようが無い、もどかしい様な怖い様な、綺堂がそこら辺を上手く書きこんでいる。 怪談には怪談の、書き方と言う物があるんだなあ。 いよいよ、最終巻、せいぜい、また怖がらせて貰おう。

  • SAT(M)

    岡本綺堂の怪談集。表紙に惹かれて手に取ってみると、最近刊行された本にしては珍しく歴史的仮名遣いのままの文章が…。当時の雰囲気を伝えるべくあえて仮名遣いを直していないそうで、おかげで一つ一つの表現が読んでいて引っかかり、気味悪さがジワジワ増長されます。”こういう経緯があって誰々の幽霊が夜な夜な現れる”といったような因縁譚にストンと落とし込むのが怪談の定石ですが、技巧なのかそこを少しずらして、最後まで読者の頭に”?”を残して終わる「西瓜」「鷲」「白髪鬼」のような作品が印象的でした。

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