Books

風の又三郎 岩波少年文庫

Kenji Miyazawa

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784001140118
ISBN 10 : 400114011X
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2000
Japan

Content Description

宮沢賢治の童話集。「雪渡り」「よだかの星」「ざしき童子のはなし」「風の又三郎」など、岩手を自らのドリームランドとした賢治の作品の中から、郷土色豊かなものを中心に10編を収める。

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
夏休みが明けた九月一日、小さな小学校に高...

投稿日:2021/04/25 (日)

夏休みが明けた九月一日、小さな小学校に高田三郎という転校生がやってくる。その日は風が強く、まるで飛ぶように現れたので、みんなはその子をこの地方の風の精、風の神の子である「風の又三郎」と呼んだ。鉛筆をあげたりする優しい子で、村の子らと仲よく遊んだが、十日余りたった台風の日、なぜか胸騒ぎをおぼえた村の子らが小学校へいくと、高田三郎はいなかった。 先生にたずねると、鉱山技師の父親と共におかあさんのところへ行ってしまったという。短い交流だったが、小学生ではなく、もう少し年齢があがれば別れの感傷もあるのだが、そこまで行かないもどかしさ、懐かしさ、はかなさが、どっどど どどうど どどうど どどう という風の音と共に迫ってくる。

izkeiske さん | 岡山県 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • NAO

    宮沢賢治は独特のオノマトペが魅力だが、『風の又三郎』のオノマトペはその中でも最高のものではないかと思う。一度聞いたら忘れられない「どっどどどどうど、どどうど、どどう」は、風の強さだけではなく不気味さまで見事に表している。風そのものの表現も巧みで、牛の放牧場で突然吹き荒れる風、校庭を通り過ぎていくつむじ風など、東北地方の普段の生活に風がいかに密着していたかがよく分かる。風を擬人化した又三郎なる少年の妖しさ、きらきらした感じ。子どもの頃に、一度会ってみたかった。

  • chimako

    『銀河の図書室』を読んで、これは宮沢賢治読まないと、それも岩波少年文庫の『風の又三郎』を、と読み始めた。宮沢賢治にはコアなファンが多くて興味本位は門外漢かと、あえて興味を持たずこの年まで来てしまった。たまたま手に取った絵本の「虔十公園林」や英訳された「やまなし」。どちらも好きなお話だった。さてこの本、編集が素晴らしい。収録された十のお話は弱く不得手が目立つものたちが話の主人公。人ではないものたちも当たり前にそこにいて、「宮沢賢治、良いなぁ」と思う。好きだったのは「祭りの晩」「気のいい火山弾」良かった。

  • NAO

    『風の又三郎』のオノマトペは、賢治が作り出したものの中でも最高だと思う。「どっどどどどうど、どどうど、どどう」は、風の強さだけではなく不気味さまで見事に表している。風そのものの表現も巧みで、牛の放牧場で突然吹き荒れる風、校庭を通りぬけるつむじ風など、東北地方の生活に風がいかに密着していたかがよく分かる。風を擬人化した少年は、妖しくきらきらしているが、不穏で、子どもたちを不安にさせる。初夏から秋にかけての子どもたちの日々に突然現れた転校生は子どもたちにとってまさに「吹き抜けていった一陣の風」だった。

  • たつや

    多分、再読だけど、記憶にない。あーこんなんだったっけ?の連続。正月に読んでいがっだ。こたつと火鉢が欲しい。巻きストーブも炊きたいし、焚き火もしたくなる。不思議な作品。

  • michel

    ★4.0。『風の又三郎』懐かしい。”どっどど どどうど どどうど どどう” まだ私の中にも純粋な童心があるのか。『セロ弾きのゴーシュ』初読。宮沢賢治の弱者に寄り添う視点が優しい。また、目に見えないモノを描写するオノマトペや効果音が楽しい。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items