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スクラップ・アンド・ビルド 文春文庫

Keisuke Hata

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784167910662
ISBN 10 : 4167910667
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2018
Japan

Content Description

「死にたか」と漏らす87歳の祖父の手助けを決意した健斗の意外な行動とは!? 新しい家族小説の誕生を告げた芥川賞受賞作。

【著者紹介】
羽田圭介 : 1985年東京都生まれ。明治大学卒業。2003年「黒冷水」で第40回文藝賞受賞。08年「走ル」が第139回芥川賞候補、09年「ミート・ザ・ビート」が第142回芥川賞候補、14年「メタモルフォシス」が第151回芥川賞候補、15年「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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介護の現場での本音を表しているような小説...

投稿日:2021/04/10 (土)

介護の現場での本音を表しているような小説だと思います。なんでもかんでもサポートしてあげるのは本人にとっていいことなのか、つかず離れずの距離感が大切なのではないか?というのが素直な感想です。数年前の小説なので今はもっとリアルに感じられるでしょうね。

mai さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mae.dat

    個人的な事ですが、前回『Phantom』を読んで皮肉の効かせ方が面白くって、そんな内容を期待したのですけれど。この本はね、皮肉と言うにはちょっと厳しすぎるきらいがあってね。文學あるあるの主題がの掴み難さも相俟ってね。儂の場合、まだ幾らか時間を残しているとは思いつつも、おじいさんの境遇と心情を慮ってしまうよ。辛い。介護のやり方は将来、今とは違う方法を取られるのではないかと思いますが、多くの人にとって負担の少ないものに進化して欲しいな。その前に、健康寿命が長くなる様にケアしないとね。あぁ、変な事言っている。

  • カピバラKS

    老祖父を介護する若者の物語。認知症老母を同居介護している身として、介護問題を考えつつ読む🤔この物語の老祖父も我が家の老母も、常々「死にたい」旨を口にする。しかし、両名ともに内心では「まだまだ自儘に生きたい」と思っているようだ。尊厳死選択の難しさを想う😓また、親子介護は嫁姑介護より惨況になるという。被介護者が自儘を言い易いからだ。老母は介護サービスを介護職員等に気を使うから利用したくないと言うが、裏を返せば子供のカピバラKSには大して気を使っていないのだ。介護虐待の背景が垣間見える😮‍💨

  • ALATA

    就活中の健斗は要介護老人の面倒を見ながら筋トレと宅建取得に励む日々。息苦しい生活の中で、祖父の終末期の切実?な挑戦に手助けは必要かと悩む。「早う迎えに来てほしか」・・・なんか悲しくなる。老人に席を譲る行為は足腰を弱らせることになるのではないか。利己的なメンタリティーはすごく歯がゆい。己の優しさを見せることはまだまだ経験不足と見た。★4※羽田さん初読み。ユーモアがあって好感が持てます。「寂しくなるねぇ」就職が決まった健斗に「じいちゃんのことは気にせんで頑張れ」には涙。

  • ゆのん

    タイトルの『スクラップ』と『ビルド』が様々な箇所で形態を変えて出てくるところが面白い。老人=弱者というイメージはもはや昔のものだと思う。電車などで親切心を出し席を譲っても『年寄り扱い』と怒られる。いやいや、完全に年寄りで杖も持ってるじゃないですか。こんな経験をするとうかつに行動できない。見た目は弱そうに見えても本作の祖父のようにしたたかさも備えているのだとすればこちら側にもある程度の計算やしたたかさは必要なのかもしれない。

  • k5

    ややこしい風に言うと、人間を機能の集合体として考える、という話かな、と思います。老いていく祖父と若いけど若さを持て余している孫を、その機能性の違いを意識しながら描いているのだと。で、単純に言うと、じいさん早く死なないかなあ、という話です。一緒に住む存在を、家族とかそういうのを一旦置いておいて、不快の源泉と見なすのは、最近の小説の流行りのようにも思いますが、オチがつけにくいので読んでる側も終わって戸惑います。「粉飾決算をした会社の子会社」という響きは好きでしたが。

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