Keisandeath 3rdアルバム 新曲レビューを観ましたが実際どのような仕上がりになっているのかCDを聞いてみました。(新作の４曲の感想) まず作詞作曲のkeiさんは ピアノ・ギター・ベース等は勿論、本作からは篠笛も披露しています。ジャケ写からは想像もつかないデスボイス。バラードでは透明感のあるハイトーンボイスを披露。エンジニアに元ZARDの森崇氏を迎えkeisandeathとの融合の１枚です。 1.Niku kyu： 長野典二氏がアレンジ。タイトル通り、肉球への想いがテーマになっています。『私にもあった肉球が進化の途中でなくなってしまった』という、なんともkeiさんらしい発想か面白いです。タイトル通り可愛い内容の曲ですが十分にメタルしてますね。これまでにあまりみられなかったジャンル、keiさんの世界観の象徴ともいえる『可愛いメタル』の確率と言える曲。 2.Sakebizawa： 怒涛デスボイスから始まり綺麗なメロディーへと展開する。実在するという叫沢をテーマにした内容で曲間のドラムフィルがアクセントになっていて、切ないメロディーではあるが乗りの良い曲。透明感ある語り部分にデスボイスを重ねるといった、これまでの曲になかった構想というイメージです。 3.Ayame： 上記した篠笛がこの曲で披露されています。メタルに篠笛!？と思いがちですが、これが新たな発想なんだと思わせる感慨深い曲。keiさんお得意の切ないメロディーの向こうに、のどかな風景が思い浮かべられるような仕上がりに。更にはジャズの要素も取り入れ、和とジャズとメタルの融合体の曲。 4.To Be Or Not To Be： この曲がアルバムを際立てていますね。１〜３からは想像も出来ない程に壮大なピアノ伴奏のバラード曲。泣きのギターにも必見。テーマは 生か死か。サビで使われている『To Be Or Not To Be』という歌詞が、メロディーにマッチして思わず泣けましたね。この曲でこれまでのkeiさんの最高音域ではないかと思われる歌声を披露。ボーカリストとしての成長も明かした曲。 このアルバムを通して まず前作・前々作と比べ、音色がとても良くなっているのが第一印象。 それに加えkeisandeathの象徴、多弦楽器メンバーによる重低音がとても心地よいですね。更には進化をし続けるkeiさんの感性や独創性。お薦めの1枚ですね。1〜４曲目の新曲も、どれも甲乙つけがたい仕上がりですし、７〜８曲目のライブオープニングの為に書き下ろした曲も遊び心があり面白いです。そして５〜６曲目の再レコーディング曲を1枚目アルバムの THE FIRST と聞き比べるのも価値があるものだと思います。