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兵隊たちの陸軍史: 新潮文庫

Keiichi Ito

User Review :4.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101486123
ISBN 10 : 4101486123
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2008
Japan

Content Description

我々は、あの戦争を闘った生身の兵隊たちのことを知らない。そして、空虚な戦争論が展開されている―。兵士たちはいかに生活し、いかに戦闘したのか。教練、食事、給与、上下の人間関係、戦闘での名誉心や功績の在りかたまで、日中戦争に一兵士として従軍した著者の実体験と豊富な資料で、露悪も虚飾も避けて、兵隊たちの姿を余すことなく伝える。後世に贈る渾身のノンフィクション。

目次 : 兵隊の誕生―軍隊はいかに組織されたか(軍隊のはじまり/ 軍隊の成り立ち)/ 兵営生活の実態―入隊から除隊まで(初年兵の生活/ 内務生活のさまざま/ 二年兵としての生活)/ 兵隊の戦史―兵隊はいかに戦ってきたか(台湾の生蕃討伐/ 西南の役/ 日清戦争/ 台湾征討/ 北清事変/ 日露戦争/ シベリア出兵/ 満洲事変/ ノモンハン事件)/ 大東亜戦争下の戦場生活―極限の場における兵隊の姿(駐屯業務/ 戦闘行動の実態)

【著者紹介】
伊藤桂一 : 1917(大正6)年、三重県生れ。中学生時代から文学を志すも、’38(昭和13)年、徴兵により騎兵第15連隊に入営。’39年、騎兵第41連隊に転属、中国山西省へ。’41年に内地へ帰還するも、’43年に再召集され、上海近郊で終戦を迎えた。復員後は、各種の職業につきながら懸賞小説などの投稿を続け、’52年に「雲と植物の世界」が芥川賞候補となり、’61年に戦場を舞台に描いた『蛍の河』で直木賞を受賞した。戦記文学の他、時代小説にも健筆を揮い、詩人としても活躍。’84年には『静かなノモンハン』で芸術選奨文部大臣賞、吉川英治文学賞を受賞した。現在も、執筆、講演などを精力的にこなす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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おもしろい内容で、あっという間に読んでし...

投稿日:2011/06/24 (金)

おもしろい内容で、あっという間に読んでしまいました。 旧陸軍の日常を知ることが出来きます。

k さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • yamatoshiuruhashi

    文庫本を新たに買って何年振りかの再読。日本の近代史、昭和前史を考えるなら、軍を知らなくては分からない。軍を知ろうとするなら、その一人一人だった兵隊のことを知らないとよく理解できない。まさに必読の書である。兵隊は天皇のために戦うのでも国家のために戦うのでもない。「お国のため」に戦う。「お国」とは前述の概念を超越した個々人の大切なものであり、郷土、家族、恋人などを言い換えたものである。と理解した。深い。

  • 金吾

    日本陸軍のイメージがわきます。特に兵営生活の実態は平素の軍隊がどのようなものなのかがわかり面白かったです。

  • nnpusnsn1945

    兵隊視点の陸軍史。筆者の文に旧軍を擁護しすぎな所もあるが、戦場の実情についての資料価値は高い。日中戦争の日本軍占領地域も、部隊が移動するごとに住民の扱いが異なる所は興味深い。『日中戦争の軍事的展開』にも、同じことが書かれている論文があった。アジア解放の聖戦扱いするわけではないが、現実はそれほど単純でないこともわかる。最初の対外戦争である、台湾出兵(征討と呼んでいるのがネック)から衛生と補給の問題が存在することは重要である。なお、嗜好品としてラムネが飲まれていたそうだ。慰安婦に言及しているのも及第点である。

  • Toska

    自らも帝国陸軍の一員だった著者が、作家の眼で兵隊のライフサイクルを振り返った労作。どのように召集され、出世し、制裁を受け、戦い、余暇を楽しみ、そして弔われたのか。知っているようで知らないことばかりだった。我々の戦争に対する関心は戦術や兵器などに偏り、最も身近であるべき「兵隊」を不当に軽視する歪なものではなかったか、と考えさせられる。他方、著者は確かに「露悪も虚飾も避けて」兵隊の姿を伝えているのだろうが、「懐古と感傷」からは抜け出そうとしておらず、そこに大きな引っかかりを覚えたことも否定できない。

  • dongame6

    戦中自身も「兵隊」であった伊藤桂一が、日本陸軍の主要構成員たる兵隊たちに焦点を当て、その歴史や有様の移り変わり、以外と知られていない徴兵の制度についての基礎知識や営内での生活の実態について語り、そして彼らの主たる戦場だった日中戦争での様々なエピソードについて書いたまさしく「兵隊たちの陸軍史」。冒頭で「敗戦の際には軍隊が消滅したのだという事実に解放された思いがした」と、述べた伊藤桂一だが、軍隊を憎んでいてもそれを構成する兵隊達が憎かったわけでは無い、戦争とは、軍隊とは、兵隊とは、と語りかけてくるような一冊

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