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Kansuke Naka

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784591119105
ISBN 10 : 4591119106
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本と世界の文豪による名短篇を、漢字1文字の趣に合わせて1冊に編むアンソロジー。本書は、中勘助の「島守」をはじめ、淡々とした筆致の奥に時流に屈せぬ詩魂みなぎる5篇を収録。

【著者紹介】
中勘助 : 1885‐1965。東京・神田生まれ。東京帝大で夏目漱石に英文学を学ぶ。1913年、幼少期の体験を描いた『銀の匙』が、漱石の推薦で東京朝日新聞に連載される。日記体で綴った随筆によって独自の文学を築き上げた

寺田寅彦 : 1878‐1935。東京・麹町生まれ。熊本の第五高等学校時代に漱石と知り合い、東京帝大時代には子規と交わる。物理学者として多く業績を残す一方で、すぐれた随筆家としても活躍した

永井荷風 : 1879‐1959。東京・小石川生まれ。本名は壮吉。20代でフランス・アメリカを5年間外遊するが、近代化の時代に背を向け、江戸の情緒と花柳界を描いた名作を残した。長年書き続けた日記は時代の貴重な資料になっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • naoっぴ

    妙高の山をのぞむ湖の島に、独りで暮らす日々を綴った中勘助の随筆「島守」。木々や波が鳴らす音、夜の闇の妖しさ、葉の間からふとのぞく星々の煌めき、鳥、虫、木の実。目に映るものすべてが美しい命の旋律を奏で、甘やかに調和する。崇高で芸術的な文字の連なり。「銀の匙」が忘れられず読んでみたけれど、もう本当に美しくてため息が出た。ほか、寺田寅彦「団栗」では亡き妻との思い出をたどる。ふとした仕草、言い回し。細々とした記憶のひとつひとつに妻の存在の儚さを感じ切なくなった。最後の永井荷風の随筆は私には読みこめず…

  • 桜もち

    中勘助の「島守」が良かった。湖に浮かぶ島でのひとりの静かな生活。湖の向こうには村人がいるけど、水で隔てられているからとても浮世離れした感じ。会社勤めも農作業もない、いっときの桃源郷か。雨が落ち風がうなり、遠くの山には炭焼きの煙がたなびいているなんて、私的にキュン。水は澄み、魚の息まで見えそう。日記調に綴られる静謐な文章は美しすぎて眠りに誘われた。梨木香歩の「冬虫夏草」の雰囲気によく似ている心地よさ。寺田寅彦「まじょりか皿」、そして私の大好きな永井荷風。「雨蕭蕭」。ひとり時間をとても粋にすごしてる短編。

  • えみ

    静寂の中に人々の感情が迸る。己の望みが何なのか見据え、そこにある情景の価値を見定める、冷静で真っ直ぐな眼差しを真正面から受けた気持ちになった。3名とも実力ある作家だけあって、言葉選びのセンスが抜群に上手い。5篇の短編を収録した『岸』。百年文庫シリーズ第28弾。小島で暮らした日々がどれだけ心に残るものだったか…日記から溢れる、中勘助の『島守』。様々な人の様々な想いが描かれた、寺田寅彦の『団栗』『まじょりか皿』『浅草紙』。文字から三味線の音が聞こえてくるような、永井荷風の『雨瀟瀟』。心に響く風景が届く一冊!

  • モモ

    中勘助『島守』長野の野尻湖に浮かぶ弁天島にこもった時の日記がもとになった作品。一人で過ごす島の生活を愛している様子が伝わる。キツツキの声で起こされ、栗を拾い、湖畔で蟹とたわむれる。また本陣が運んでくれる長野の食材が美味しそう。寺田寅彦『団栗・まじょりか皿・あさくさ紙』亡き妻の思い出を語り、忘れ形見の子の妻と似ているところをしみじみ見るところが何とも言えない。三つの短編で寺田寅彦の魅力がつまっている。永井荷風『雨瀟瀟』妻や妾とも別れ一人で暮らす。銀座で買い物し、詩や三味線、江戸文化を愛す日々。心に残る一冊。

  • 臨床心理士 いるかくん

    3人の日本人作家の短編から成るアンソロジー。中勘助の湖に浮かぶ小島で暮らす男の日記体の随筆風小説「島守」、妻との何気ない日々を綴った寺田寅彦の「団栗」が素晴らしい。

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