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物語のものがたり

Kaho Nashiki

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000253277
ISBN 10 : 4000253271
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2021
Japan

Content Description

『秘密の花園』の主人公はなぜ憎たらしく描かれたのか。『赤毛のアン』の作者モンゴメリは、グリン・ゲイブルスという場所に何を託したのか。児童文学の名作を読み解き、いぬいとみこ、石井桃子、村岡花子、ビアトリクス・ポターら先人たちの仕事の核心に迫っていく。物語の名手による初の児童文学エッセイ集。

目次 : 1 『秘密の花園』ノート/ 2 物語の場所(「ほろびゆくもの」の行方―アリエッティの髪留め/ 木かげの家の小人たち/ 「深く関わっていける」資質/ いとしのクレメンタイン、いとしのエリザベス/ 「赤毛のアン」の現在/ ナチュラリストの描く森/ うかつには読めない/ ビアトリクス・ポターと湖水地方、そして「青い服のウサギ」/ 座談会 物語をめぐって(鶴見俊輔・別役実・梨木香歩))/ 物語のものがたり―あとがきにかえて

【著者紹介】
梨木香歩 : 1959年生まれ。作家。『丹生都比売 梨木香歩作品集』『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』などの著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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物語の読み方、解釈の仕方は人それぞれ違っ...

投稿日:2021/04/11 (日)

物語の読み方、解釈の仕方は人それぞれ違って正解はないという前提のもと、書かれている梨木香歩さんの読みはとても面白いです。ピーターラビットの作者ビアトリクス・ポターの素晴らしい描写力と想像力を語る文章は生き生きとしていて、楽しくなってきます。素直に好きといえない『不思議な国のアリス』にまつわる、北ウェールズでの旅の様子も読んでいて笑ってしまうのと同時になんともいえない怖さを感じ、これこそルイス・キャロルの世界観だな、と体感しました。2003年の鶴見俊輔さん、別役実さんとの対談も読みごたえがあります。「物語の中の気配」についてや、「なぜ物語を求めるのか」といった、興味深いおはなしがつまっています。

はれ さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    梨木さんが今まで読んできた童話や少女小説に関するエッセイというか読書ノートのような気がしました。半分を占めるのが「秘密の花園ノート」でこれほどまでにこの童話の背景などを詳しく分析する読み方もあるのだなあと感心してしまいこの本を読みたくなりました。あとの半分は「物語の場所」ということで赤毛のアンや様々な童話などについてのエッセイで別役さんとの対談も楽しいものでした。

  • みかん🍊

    秘密の花園は読んだ気になってたけどちゃんと読んでなかった、アリエッティは映画見た、赤毛のアンシーリーズは全部読んだ、英米児童文学についての書評とエッセイ、物語を読むだけでなく作者の背景や地方の実態、時代から読み解いていく、大人になって読むとまた感想も変わるのだろうと思う、アリエッティでは遠くない将来滅亡に至だろう人類を示唆しているという梨木さんの書評には慄いた、多分人類は予感しているのかもしれない。

  • けんとまん1007

    タイトルだけ知っていて読んでいない本も、タイトルすら知らない本も。そういう解釈なのか・・・と思ったり、そうそうと思ったり、読んでみようと思ったり。本は、だからいいのだと思う。解釈はそれぞれあっていいし、違う視点から光が当たると、新鮮さもでてくる。それはそれとして文中にでてくる「梨木さんの文体は翻訳調・・・・」というのが、ナルホドと思った。

  • Ikutan

    『秘密の花園』ノートでは、色んな視点で読み解くことができるこの物語の魅力が語られる。時代背景や人物描写、メタファー。子供の頃に読んだ物語が、こんなに奥深かったのかと。他にも『借りぐらしのアリエッティ』『木かげの家の小人たち』『リンバロストの乙女』などの物語が取り上げられ、読みたい欲がムクムク湧いてきますね。物語を紡ぐ側のモンゴメリ、ビアトリクス·ポター、石井桃子さんにも言及されています。気配を感じる感受性の鈍化やファンタジー筋肉を養うという物語の力。後半の″物語をめぐっての座談会″も興味深かった。

  • 美登利

    あ〜積読の小冊子「秘密の花園ノート」が掲載されてる!温め過ぎだ。小学生の頃夢中になって何回か読んだ記憶が鮮やかに蘇る…はずの梨木さんの解説が。う〜ん、私の記憶にはそんな部分あったかいな?だったわ。主人公の少女と同じ歳くらいに読んだ本が懐かしく大人になり読み返したいと思い、文庫本も併せて買ったけれどそれも読みかけだ(苦笑)その分ワクワクする気持ちも高まって来たのでこの児童文学の過去の書評を集めた1冊を読んだ甲斐があったかも。「赤毛のアン」シリーズも子供の頃のまま進んでないからこの機会に読めたら良いな。

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