Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• みゃーこ

  読了日：2015/08/07

  不幸の理由はどこにあるのか？幸福論で書かれているのは、本物の不幸ではなく、不幸だと思い込む人についてだ。人が不幸と思い込む原因は「情念」に支配されているからで「気分」を野放しにしておくてと人間は勝手に不幸を創造する。アランは諸悪の根源は情念であると喝破したうえで、「人間にとって最大の敵は己自身」だと断言する。アランの実践的な哲学は非常に分かり易く身体論で書かれているのが特徴である。問題の解消にはまず行動である。アランの哲学の底にスピノザやデカルトといった主知主義がある。実にシンプルかつ奥の深い哲学である。

• とも

  読了日：2015/08/10

  原著も読めそうな気がしてきた^^不幸になったり不満を覚えたりするのはたやすい。ただじっと座っていればいいのだ。人が自分を楽しませてくれるのを待っている王子のように。/幸福の秘訣のひとつ、それは自分の不機嫌に対して無関心でいることだと思う。相手にしないでいれば、不機嫌などというものは、犬が犬小屋に戻っていくように、動物的な生へと舞い戻っていく。/あらゆる不運や、とりわけつまらぬ事がらに対して、上機嫌にふるまうことである。そうすると、坂道があなた方の足を鍛えるように、こういうささいな心配事が、かえってとても

• かず

  読了日：2016/04/24

  人間兎角自分と他者を見比べ、自分が劣っていたり不足したりしていることにばかり目が行き、不幸に苛まれがちです。そして、そういう卑屈な思いがルサンチマンとなり、自己はもとより他者への攻撃に向かい、ひいては革命やテロの呼び水となって社会を混乱に巻き込むことは歴史に顕現されていることです。そういう悪感情（情念）に捉われず、幸福であろうとする強い意志と行動が大切だとする、アランの主張に諸手を挙げて賛同するものです。笑って生きるも泣いて生きるも同じ人生、どうせ生きるのならば今を心から喜び、皆と共有したいものですね。

• 糸遊

  読了日：2011/11/14

  (個人的)衝撃の事実！まさか哲学書だったとは！ずっと勘違い(T_T)彼の思想はデカルトの情念、スピノザの心と宇宙(実体)、カントの道徳感と繋がりがあり、それゆえ奥深い。しかし、プロポという形式で、だれにでもわかるよう平易に書かれている。(原作は未読です)。紹介されているアランの言葉は「良い天気を作り出すのも悪い天気を作り出すのも私自身。」「自分の不機嫌に対して無関心でいよ。」等。難解な哲学書とはまるで違う。詩のようだ。皆の心に優しくさ響く…。アランの描く幸福の世界への一歩となるような本なのかも。

• nao1

  読了日：2012/11/07

  アランの幸福論とセットで読み返します。幸福論はそこらへんの平積みの啓発本（○○をやれば△△になる！みたいなもの。）とは全然違います。哲学と文学と愛と人生が凝縮されています。幸福論の翻訳本は２冊持ってますがテキストがあるとより楽しめます。無人島に一冊持って行くなら幸福論の岩波版にしますw 三冊持って行くならテキストも持って行くかなw

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