Collage -The Last Works : Jaime Martin / London Philharmonic, David Arnold / Royal Liverpool Philharmonic

映画音楽の巨匠ジェームズ・ホーナーが
最後に遺した作品を含む音楽集

ロサンジェルス出身、英国王立音楽アカデミーでリゲティのもとで作曲を学び、数多くの映画音楽の作曲を手がけたジェームズ・ホーナー。代表作『タイタニック』でアカデミー作曲賞を受賞し、『アバター』ではサターン賞を受賞しました。2015年6月22日、自身で操縦していた飛行機が墜落して帰らぬ人となりました。
　アルバムの前半は彼が作曲した代表的な映画音楽を集め、後半は亡くなる1ヶ月前に初演をおこなったコンサート用作品が収録されています。(輸入元情報)

【収録情報】
ジェームズ・ホーナー:
● 映画『First In Flight』より「Conquest Of The Air」
● 映画『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』より「ラウドロー家」
● 映画『グレート・グローリー/大いなる勝利のために』より「Jose's Martyrdom」
● 映画『First In Flight』より「Kitty Hawk」
● 映画『神なるオオカミ』より「Little Wolf」
● 映画『神なるオオカミ』より「Return To The Wild」
● 映画『アイリス』より「アイリス Part.1」
● 『エイリアン2 - 組曲第1番』より「メインタイトル」と「リプリーの救出」

　マリ・サムエルセン(ヴァイオリン:アイリス)
　ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
　デイヴィッド・アーノルド(指揮)

　録音時期:2016年6月
　録音場所:リヴァプール、フィルハーモニー・ホール
　録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

● 『コラージュ』

　ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
　ハイメ・マルティン(指揮)

　録音時期:2015年5月
　録音場所:ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール
　録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

【プロフィール】
1953年8月14日、チェコ移民でハリウッドの舞台装置デザイナーの父とカナダ生まれの母の間にロサンジェルスに誕生。5歳でピアノを始めたホーナーは、ロンドンの王立音楽アカデミーと南カリフォルニア大学、UCLAの大学院で学び、その間、ハンブルクでジェルジ・リゲティの教えを受けたほか、アメリカでは、作曲家ポール・チハラに師事しています。チハラは現代作品のほか、映画とテレビの音楽も手がける人物でした。
　若きホーナーの才能を見出し、影響を与えた人物として有名なのが、かのロージャー・コーマンで、彼の『ジュラシック・ジョーズ』、『赤いドレスの女』、『モンスター・パニック』、『宇宙の7人』で作曲を手がけ、さらに、同じくコーマンのもとで働いていたジェイムズ・キャメロン監督とは、後年、『エイリアン2』、『タイタニック』、『アバター』で共に仕事をすることにもなります。
　ホーナーは、『タイタニック』でアカデミー賞を受賞したほか、数多くの作品で計10回にわたってアカデミー賞にノミネートされるほどの人気作曲家でした。
　その作風は、重厚で落ち着きのある音楽を土台に、民謡からジャズ・スタイルまで様々な様式の音楽を取り込んだもので、『タイタニック』ではその手法が高く評価されてもいました。
　また、最近では、クラシック作品も手がけるようになり、2015年5月にはデッカ・レーベルから『パ・ド・ドゥ』をリリース、

「ヴァイオリンとチェロのための協奏曲を書くことが作曲家としての自分にとって重要な課題であると思ったのです。音楽を書くときに私は、映画のための音楽を書くようなライトな感覚を大切にしています。最も偉大なるブラームスの二重協奏曲を超す作品を書くのは難しいことですが、自分が考える現代の美しさをここで表現しています。サムエルセン兄妹のために作品を書けてとても嬉しかった」

と語るなど、その成果にも自信を示していましたが、2015年6月22日午前、カリフォルニア州サンタ・バーバラ近郊のロス・パドレス国立森林公園で、自ら操縦する英国製自家用小型機「ショート・トゥカーノ」が河川敷に墜落して炎上、亡くなってしまいます。61歳でした。（HMV）