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余白の春 金子文子 岩波文庫

Jakucho Setouchi

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784006023041
ISBN 10 : 4006023049
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2019
Japan

Content Description

「生きるとはただ動くという事じゃない。…自分の意志が動いた時、それがよし肉体を破滅に導こうとそれは生の否定ではない。肯定である」。関東大震災後の混乱のなか、伊藤野枝、大杉栄や、多くの朝鮮人が虐殺され、金子文子とパートナーの朴烈は大逆罪に問われた。無籍者、虐待、貧困―過酷な境遇にあって、自らの生を全力で生きた文子。獄中で自殺するまでの二十三年の生涯を、実地の取材と資料を織り交ぜ描く、不朽の伝記小説。

【著者紹介】
瀬戸内寂聴 : 1922年、徳島生まれ。東京女子大学卒。57年「女子大生・曲愛玲」で新潮社同人雑誌賞受賞。61年『田村俊子』で田村俊子賞、63年『夏の終り』で女流文学賞を受賞。73年に平泉中尊寺で得度。法名寂聴(旧名晴美)。92年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、96年『白道』で芸術選奨、01年『場所』で野間文芸賞、11年に『風景』で泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • こばまり

    ブレイディ氏の著作から興味を持って。対談本を除き恐らく初寂聴。韓国への墓参など臨場感あり読ませる。それにしても自死という選択には疑問が残る。仮に生き長らえたとしたら、彼女は一体何を成したであろう。塩山は父方の祖母の出身地。

  • fwhd8325

    アナーキストと言ってしまえばそれだけですが、やはり、信念を曲げない人の人生は、ある種の緊張感を与えるようです。読んでいて背筋がぴんと伸びるような感覚です。私は、金子文子さんのことは、全く知らなかったのですが、同じように人生をかけた女性もいらっしゃいますが、みなさんに共通しているのは、純粋なんだと思います。

  • おたま

    ブレイディみかこ『女たちのテロル』で金子文子のことを知り、映画『金子文子と朴烈』で二人の生き方に共感した。その流れで、さらに金子文子と朴烈のことを知りたくて、この本に辿り着いた。金子文子は幼い頃から、親に捨てられ、親族にも辛く当たられ、自分の居場所を見つけることができなかった。知的な能力は大変すぐれていたが、まともに小学校にも入学させてもらえなかった。また、訪ね歩いた宗教団体からも救いを得られず、いわゆる「主義者」の男たちからも満足を得られなかった。最後にただ一人見出したのが朴烈だったのだ。

  • jamko

    金子文子の伝記小説は他にも読んだしもういいかな?と思いつつも手に取った本書、いやー面白かった!読んで良かった!瀬戸内さんフットワーク軽い軽い。文子の生まれ育った土地や韓国のお墓、朴烈の親戚の家までガンガン取材に行っちゃうし、時代も時代なので朴烈の仲間だった陸洪均なども健在でいろんな裏話も聞けてるし、当時の韓国の様子も含めルポタージュ的な側面が強く初めて知る話も多くて面白かった。瀬戸内さんが菅野須賀子のことを書いた『遠い声』も読みたいな。

  • フム

    映画『金子文子と朴烈』を観て、関連書籍として手に取った。映画の文子は国家権力にも差別にも負けない強さで朴烈への愛を貫いた。エンタメ性が強い映画からは暗い社会を描く甘さを感じてしまったが、それ故に多くの人に受け入れられる映画にもなっていた。もう少し文子の実情に迫りたいと、読んだこの本は、小説ではなく筆者が文子のゆかりの地を訪れ丹念に取材したもの。韓国では植民地時代の日本人の暴虐ぶりや独立運動の歴史があった。文子が朴烈の魂にひかれ一体となって殉じた短い一生はヘイトスピーチが横行する現代からみて誇らしい。

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